●東京スター銀行とは、メガバンクとは一戦を画すサービスとして有名な銀行で、そのルーツは、旧東京相互銀行の経営破綻からの支援ということで成長し現在に至っています。
どういうところがメガバンク(三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、りそな銀行グループなど)と違うかというと、まず2つの一般消費者向けの商品が画期的です。
ひとつは「住宅ローン」で商品名は「スターワン住宅ローン」。住宅ローンの残高と普通預金残高の差額に対してのみローンがかかるという事になり、普通預金に預金を積んでいけばそれだけ「返済した」との同様の効果を挙げられることが特徴です。一般の銀行での住宅ローンは多額の住宅ローンを組んでいても、それとは別にすぐに引き出せるようにする普通預金にも預金を積んでおくのが普通の考えです。したがって、住宅ローンの金利3%(例)と普通預金(0.01%)の金利を比較しても普通預金に積んでおくよりは、住宅ローンの返済に充ててしまったほうがいいのですが、一般の銀行はその制度ができない現状です。
それが東京スター銀行になると、住宅ローンと普通預金をリンク(連動)させ、普通預金の残高分が、それと同等の住宅ローン分の金利は掛からないという方法なので、毎月預金が出来る人は従来の住宅ローンと比較して大幅な節約にもなります。
もう一つの「おまとめローン」は複数以上の高金利の消費者金融などからの借金がある時に、それより低金利の東京スター銀行から一旦借りてそれらに返済し、その後は東京スター銀行の一箇所に返済するという方法です。
したがって、利用者の金利負担が軽くなるという大きな利点があります。今、過払い金金利が問題となっていますが、東京スター銀行に関しては、「消費者金融より低利」というものが売りなので、過払い金問題には引っかからないというのが、今の有利な点ともなっているので、この銀行の2つの主力商品が規模の拡大を図っているものとみられます。
しかし、東京スター銀行は「不動産投資関連」などに特化もしていたこともあり、先の2008年のサブプライムローンを端に発した「リーマンショック」による融資の焦げ付きも目立ち、その影響から、経常赤字を出してしまっています。 東京スター銀行そのものにとっては、赤字ではあるものの現在ではあまり痛い話ではないようです。しかし、当時の大株主であった投資ファンドの「アドバンテッジパートナーズ」がその前の大株主である同じく投資ファンドの「ローンスター」などから、借金をして東京スター銀行を買っていて、その返済原資を東京スター銀行の利益(株主配当など)で返済する方向の目論見が外れたということで、また、大株主としてローンスターに戻り、今回は、また東京スター銀行をどなたかに売りましょうという事になっているのです。
それらを振り返ってみると「投資ファンド」というものは、当然投資なので「利益」追求が第一主義なのですが、ローンスターのような「ハゲタカファンド」(再生ファンド)が東京相互銀行の経営破綻からここまで復興させた力は非常に大きく、「投資」というものは単なる利益の追求ではなく、支援の気持ちがあってこそ、その成果で自分に戻ってくるということは世の中の原理なのかもしれません。
今安愚楽牧場でもオーナーの債権額がほぼ大勢をしめ騒ぎとなっていますが、オーナーにおいても「投資」という事が単なる目先の「利益」の追求ということであれば、それだけのことしか帰ってこないし、安愚楽牧場を応援するという気持ちでの出資であれば、現金なのか他の形なのか、なんらかの形で出資者に戻ってくるのではないかと思います。今は倒産となって、債権者の戻りがほとんど期待出来ない状況なのかもしれません。そんな時であっても、自分の利益(損得)だけを気にしている人には安愚楽牧場だけでなくいつの時代にも、助けの手はないと思います。今は、他のオーナーの債権も含めた「みんなのお金を」できるだけ多く戻すようにしていかなければなりません。だから安愚楽牧場被害者の会(安愚楽牧場被害者弁護団・安愚楽牧場被害対策弁護団)に入って、自分の利益だけでなく他の人の取り戻しを考えた行動をすべきだと思いますし、それが結局は自分にとって、人助けをした代金となって、自分だけの利益しか考えない人より大きく戻ってきていることは過去の例では少なくありません。
「投資」=「人を助けること」 この理屈をもって初めて自分に利益が還元されるのだと思います。
ニュース元・資料
posted by 管理人B at 10:29| 東京 ☁|
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