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安愚楽牧場の牛の餌により日々刻々と安愚楽牧場の財産が減っていっています。オーナー債権も当然大切ですが、この牛の部分をなんとかしなくては、先が進みません。通常の事業の民事再生であれば、「物」ということなので、餌や維持費がそんなに必要であるということはなく、従業員の給与を心配すればいいのですが、牛の維持費がかなりかかることを考えれば、非常に頭の痛い話になります。
これが民事再生法をつづてていくのがいいのか、それとも破産にするのがいいかという議論も一部で行われているということですが、「清算」ということであれば、民事再生も破産も事業内容(やること)は同じです。この安愚楽牧場は「民事再生法」ということで「清算処理」(事業閉鎖)を進めようとしていますが、その中で牧場の事業譲渡も行うことができますし、破産であっても民事再生同様、事業譲渡をすることも可能です。そうなると何が違うのかというと、運用者(経営者)が民事再生法の場合は現経営人が続投するということで、破産の場合は、裁判所から選任された第三者の破産管財人(必ずしも弁護士である必要はありませんが実質弁護士となっています)が運用することと、厳格で透明度の高い運用(倒産処理)を行うので、今まで(民事再生法での運用も含めて)見えなかったことが見えてくるという事になります。
ですから、預託農場にとっても「民事再生法」であろうと「破産」であろうと、清算という方向であればどちらでも同じだということです。
鹿児島で安愚楽牧場預託農場被害対策弁護団というのが結成されましたが、全国の安愚楽牧場の預託農場も鹿児島や栃木県と同じように、同様の境遇で悩んでいる農家が多いかと思います。
こういった部分も団結して対策を立てていかなければ、安愚楽牧場の関係者、預託農場はもちろん和牛オーナーも共倒れになっていまいます。
「みんなでやれば大きな力に」というACジャパンのCMが、3月11日以降で頻繁に言っていたように、安愚楽牧場の預託農場も全国団結していくことが急務であると思いますし、鹿児島からでもいいから、隣の宮崎や大分へ、そして九州全域へ、そして日本全土へと統一活動を行なっていき最新情報を共有していかなければなりません。
日本の政治が今回の震災でさえ満足に救済できないのに、安愚楽牧場を救済するわけがありません。
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