安愚楽牧場民事再生の申し立て代理人栃木義宏弁護士が懲戒処分(戒告)
安愚楽牧場の情報収集の「小豆色ブログ」さんと、その参照先の「弁護士と闘う」というブログさんによると、安愚楽牧場の民事再生申し立て代理人の栃木義宏弁護士(栃木柳沢法律事務所〜東京都港区虎ノ門)が弁護士会から懲戒処分(戒告)を受けたとのこと。
実際にどのような内容で懲戒処分を受けたのかは不明ではありますが、その懲戒内容も「戒告」(かいこく)という事なので、具体的な業務一時停止などの一歩手前のようなものなので、業務上の支障がないものと思います。
栃木弁護士は名前は栃木で安愚楽牧場の所在地も栃木県ということなので、紛らわしいのですが、栃木県とはあまり関係の無い人物のようです。事務所の場所も東京地裁本庁舎から歩いて15分のところの法律事務所や特許事務所が多くある「虎ノ門」というところになります。
栃木弁護士の実績としては、有名なところにSFCG(旧 商工ファンド)の倒産処理が挙げられます。SFCGは2009年2月23日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、その後民事再生法違反で、大島健伸元会長(公判中)やSFCGの子会社である不動産業「MAGねっと」の代表である健伸氏の子息である、大島嘉仁(公判中) 氏も逮捕されました。
その「民事再生法違反」というのは、SFCGが民事再生法で保全命令などが出ていれば、資金の横流しをしてはならないはずなのに、子会社であるMAGねっとに流していたという疑いというものです。
安愚楽牧場(安愚楽牧場被害)にも、こういった子会社へどのくらい資金が流出しているのか、現在の状況では解明が困難な状態になっていますが、関連生存企業への横流しや役員の中間詐取はあって然るべしというスタンスで臨むのが普通かと考えられます。役員が長期に渡り、中間詐取したものに返還をもとめることは難しい形になります。(できるとしても倒産に近い時期での倒産分に関する事です)
こういった「横流し」は本来、「倒産の計画」中に完了させることが普通なのですが、SFCGの場合は、法的な整理(民事再生法の適用申請)が始まってからもおこなった(こそこそとでも)ということなので、当然罰せられるのは当たり前です。
しかし、その代理人である「栃木弁護士」が居ながらどうしてそんなに「いけない事」をしてしまったのか、それも疑問な点です。その後それらの不祥事で「破産手続」に意向した経緯がございます。
また栃木弁護士は、SFCGの破産管財人である瀬戸英雄弁護士に対する懲戒請求(要は懲戒できる理由もないのにむやみに請求した)をしたという事も過去に報じられており、今回の懲戒処分がいったいどれになるのかわかりませんが、SFCGだけでもいろいろと勘ぐられることが多く出てきます。
栃木弁護士は自他ともに認める「民事再生」のカリスマ的な存在でもあるのですが、扱う企業に疑惑や癖などが多い分、その分どうしても、違反スレスレや「無理」に行なっている事もやはり出てきてしまうため、今回の懲戒はそんな「無理」した部分で足を踏み外してしまったのかと思います。
栃木弁護士も優秀でそれなりの民事再生を進めていたのかと思いますが、オーナー債権者を泣かせるのはいけません。安愚楽牧場がいくら有限責任の投資商品とはいえ、将来の人生設計を大きく狂った債権者は多く存在します。オーナーを泣かせる人は徹底的に糾弾されるべきです。
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