安愚楽牧場が経営破綻(2011年8月1日)の発表をして、7か月が経ちます。当初「民事再生」で「事業閉鎖」という、実勢に伴わないような倒産処理の運用とみていましたが、案の定「破産」という事になり、その後、しばしば問題が発覚しながらも、清算会社として「破産者株式会社安愚楽牧場」が粛々と継続しています。
いよいよ公式発表だと5月末に「第一回債権者集会」という予定になっています。その債権者集会で、本当の安愚楽牧場の「財務内容」が解き明かされるものと見ています。
よく、オーナー出資者(和牛オーナー)からは、「警察はまだ動かんのか!検察はなにやっとる?」ということをよく耳にしますが、こういった会社の倒産劇においては、過去の類似の事件を洗い流してみれば、同様の経緯をたどっています。
ですから、過去より話題になっている「ライブドア事件」は現在では「オリンパス」であるから、法律の枠組みなどをみれば「安愚楽牧場」の類とは一緒にの事件と一緒にするのは難しいです。
しかし、だからと言って、手をこまねいて見ていればそれで終わりです。
安愚楽牧場に出資した人は、資金に非常に困っているわけでもないにしても、一生懸命コツコツと貯めたお金を、少しでも良い運用をということで安愚楽牧場に出資した人も少なくありません。
そう考えると、出資者自身が自身の人生の一部を安愚楽牧場に注ぎこんでいるのですから、当然取り返す権利と任務があるのです。
とにかく問題解決のために、これが被害と思う人は「捜査機関」に働きかけることが必要です。
さて、安愚楽牧場は多くの負債(約97%)がオーナー出資によるものです。その残りは、業者の仕入れや従業員の関連のものになります。
今回の記事は、従業員が安愚楽牧場の直営牧場を買い取って再出発という話です。
畜産事業は、利益幅が薄いものと業界の人は口ぐちにしています。そういう意味では安愚楽牧場は、贅沢な資金を豊富に取りそろえるシステムであったため、多少の経営に利益がでていなくても、続々と入ってくる「出資金」によって設備投資ができるため、その成果が「見掛け上」となってしまいますが現れてきます。
そういう意味では、安愚楽牧場の経営は利潤がでないような運用であっても出資金により損失を一時的に補填するかたちとなるので、長期的な運用が可能となったのだと考えられます。
再出発の「津別ファーム」が当然安愚楽のような金融スキームや資金繰りでおこなうとは考えられませんが、失った信頼を少しでも「実績」で取り戻していただければと思います。
ニュース元・資料