「投資詐欺」はなぜ起こるかというと、「騙す」方と「騙される」方がいるからです。当たり前の事ですが、そのメカニズムをどこか遠くに忘れてしまっている方も多いかと思います。また、そのメカニズムさえも知らない人も少なくありません。
そして、「騙す」方にも騙す理由があり、騙される方も騙される理由があります。
「騙す」方の理由は、次のような事情があります。
・お金がないから
・普通に働くのがバカバカしいから。
・その時はどうしようも無かったから。
・そうしなければ生き抜くことができないから。
「騙される」方の理由も同様に
・お金に少しゆとりがあって、預貯金よりはちょっとリスクをとっても大きく増えるものにしたいから。
・普通に働くのがバカバカしいから現在あるお金に働いてもらいたい(増やしてもらいたい)と思ったから。
・お金が無い人に「なんとかしてくれ」とせがまれたので、貸さざるをえなかったから。
・高齢で労働ができないため、年金と蓄えに頼らざるを得ず、預貯金の利子だけでは、貯蓄が徐々に減ってしまうから、投資を活用して、少しでも蓄えを減らさず微増でも増やしたかったから。
など様々な理由があります。これらは思いつくことしか列挙できませんが、まだ考えれば沢山出てきます。
さらに、それらは、騙す方と騙される方のそれぞれの要求(二―ズ)がマッチしすることにより、実行されます。
そいう事を考えてみると、「詐欺」はもちろんのこと、「投資詐欺」というのも今まで同様、今後とも「無くなる」ということはあり得ません。
しかし、それを少なくすることはできるかと思いますが、それでも努力や意識が怠れば、逆に増えてくることになります。
世間では、「詐欺」は騙す方が「悪い」という声もあれば、「騙される」方も悪いという声も少なくありません。
多くの人が「騙される」可能性のある方になる方だとは思いますが、当然「騙される」人がいなければ、「騙す」人もいなくなります(いても「未遂」に終わります)。
そこで、多くの善人は「騙されない」ようになれば、「詐欺」には引っかからないという結論になります。
では、いったい「騙されない」人間になるにはどうしたらなれるのか考えてみたいと思います。
まず、騙される人の傾向として、次が挙げられます。
・よく考えない。
・知識が低い
・欲張り
それでは、「よく考えない」というのはどういう意味なのか。それは、「誘われた」からすぐやる。など様々な要因があります。
同様に「知識が低い」これも同じで、その人には学歴・職歴やその方面に関する知識や体験もしくは疑似体験など様々な考え方があります。特に「学歴」といっても、学校を出ただけで「騙されない」という知識が身につくのか、「職業」ではあっても「医者」や「弁護士」「公認会計士」であっても「騙されない」ということは考えられるのか、ということです。
「医者」であっても「騙されない」という勉強は関係ないし、「弁護士」と言っても、「司法試験」や「司法研修」という場を踏んで、「弁護士」になったとしても、そのような事に「触れる」ということでなければやはり意味をなさないであろうし、「公認会計士」も同様です。尤も「体験する」「擬似体験(そういった被害を考えたり、アドバイスをするような立場となること)」は今までの例示よりはより効果はありますが、それが「絶対」とは限らず新手の「詐欺」にまんまと引っかかってしまうことも他の人よりは少ないにしても、陥る可能性があります。それが本当の「倒産」なのか、それとも巧みな「倒産詐欺」なのかさえもわからないようなものもあるのは当然です。
それゆえに「知識者」とも言えるマスコミや行政でさえも、「想定外」だったということで、投資詐欺広告を何も考えずに「掲載」してしまったり、その規制法例も後手後手になっていたりするのとがしばしば報じられています。それが被害者ということでもありますが「加害者」に加担し「被害の拡大」ともなっています。
最後の「欲張り」これは、人間の本性であって、人間は「欲」「意欲」があるから現在の「生命」を保っていられるわけです。そして本性から派生して社会的な「欲」や生活的な「欲」も当然存在します。「欲」があるから少しでもいい生活をしよう。少しでも良い社会をつくろう。と行動に移すのは当然の事です。その「意欲」が強ければ強いほど、高い「結果」が現れるわけで、「欲張り」というのもそのひとつの現れなのです。
したがって、世間では、それぞれの「騙される人」の傾向と言って、「上から目線」で見られても、結局それは、その人の立場や事情に立って考えていることが抜けているわけであって、その当事者と「同じ目線」で経てば、さまざまな「やむを得ない事情」という要因が見えてくるわけです。
「騙される」ということを完全に防ぐ方法や決定打は、やはりありません。誰もが「騙される」要因を少なからずもっています。それはどのようにすればよいのか、今までの論述の結論となれば、やはいり「体験」もしくは「疑似体験」となりますし、
「体験」では致命的なことになりかねないので、「疑似体験」つまり「そういった被害を考えたり、アドバイスをするような立場」となることが、最も「騙される」ことを防止できるのではないかということです。
具体的に言えば、その当事者となってしまった方は、当然その後に「被害回復」をしなければならないのですが、その際、「少額だからいいや」「だれかがやってくれるだろう」という考え方ではその事件はもちろん、その後の同様の被害を未然に防いだりすることはできません。また、「疑似体験」ということであれば、本活動のようなブログやHP等で考察したり、そういう被害を書物などで探求してみる、関心を持つ、それが重要なポイントとなります。
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