「介護保険」は2000年からスタートした新しい保険制度です。
目的は介護(高齢者・障害者)についての生活や身体支援が目的です。
日本は「高齢者社会」を迎えるといわれ、65歳以上の年齢の層が大幅に増えてきています。またかつて「家族」というものが大人数で祖父母・父母・子どもの「3世代」が一緒に生計を営むということが多い時代でした。しかし高度経済成長の向こうにおいては父母と子どもだけの「核家族」化がおおくなり、さらなる今では、高齢者が単身で居住することがめずらしくありません。それは、経済事情で結婚しない(できない)人も多かったり、前述の「核家族化」で子どもは結婚して家を嫁がず出て行ってしまってのことなど、高齢者が単身で過ごさなければならない状況は非常におおくなってきています。
以前では高齢者自身の面倒を息子夫婦などがみることができましたが、そうではない状況が多くなりました。
その結果「孤独死」や体力の衰えをサポートする人がおらず、こういったことを制度や金銭面でサポートするのが「介護保険制度」となりました。
介護保険を利用するには、地方自治体(市区町村)へ申請しなければなりません。当然利用するには、障害を持っている、高齢から身体に不自由を強いられているなどの状況でなければなりません。
その状況を地方自治体(市区町村)が判断して、その人の介護必要度を階級区分に分類します。
その階級区分が 「要支援1〜2」と「要介護1〜5」です。
その階級の仕方は、寝たきりであれば「要介護5」だとか、特定の病気で歩くのに「歩行器」が必要であれば「要支援2」などで状況から判断されます。
この介護保険制度は窓口こそは住んでいる自治体(市区町村役所・役場など)の窓口ではありますが、国が実施しているものです。そのため、全国ほぼ統一したサービスが同じレベルの料金で実施されるという利点があります。
そして、介護保険制度を利用したサービスは、利用者が1割負担・保険から9割負担ということで、介護サービス(人的支援・物品レンタル・購入など)を利用することができます。
でもそのサービスを保険適用で受けるには、それぞれ階級区分によって「限度額」が定められ、それをこえると全額自己負担となります。
ところで、この介護保険は利用者が多く、保険財源も危うくなってきています。そのため、いろいろ模索した結果、介護の必要度が軽い「要支援」について、一部を介護保険給付(利用)の対象から外し、地方自治体の財源で実施するという方針を国が打ち出しました。
その結果どのような好転・不好転がおこるかというと、介護保険の財源にゆとりができるので、要介護の人には今まで同様もしくはそれ以上のサービスが期待できる。逆に要支援においては介護サービスが保険給付から一部制限をうけるので、サービスが少なくなったり、地方自治体の財源から支出するので、お金持ちの自治体(主に「町」である自治体)と貧乏な自治体でサービス格差が起こり居住地によりサービスの享受が大きく異なるのがその改正で起こりうることになっています。
介護保険制度はまだまだ改善の余地があるので、議員はもちろん、一般市民の人たちもいろいろ提案していくのが大切かと思います。
ニュース元・資料
posted by 管理人B at 12:32| 東京 ☀|
Comment(0)
|
TrackBack(0)
|
介護
|
|