猪瀬直樹氏の後任を選ぶ東京都知事選に、弁護士の宇都宮健児氏が立候補をする意向を固めたとのことです。
宇都宮氏は、姓が「宇都宮」で、名が「健児」なので、宇都宮(栃木県)で検事(けんじ;検察官)をやっているようなイメージを醸し出すかもしれませんが、東京の銀座で法律事務所を運営する「弁護士」です。
一般市民からすると今までのタレント有名人候補と比較すると「知名度」としては、どうしても今ひとつというところとなってしまいます。
しかし、「弁護士」としての実績が非常に多く、法曹会やそれに関わっている人においては、大変な有名人で、そういった延長戦上で、2010年には日本弁護士連合会の会長を務めていました。
特に弁護士としてはあまり好まない「市民のため」を念頭においた弁護士活動を行ってきた実績が大きく、クレジットサラ金問題・投資被害などの消費者問題、非正規雇用や自身で主宰している「反貧困ネットワーク」、「年越し派遣村名誉村長」においては、有名です。
また、現在その方面で筆頭で活動している弁護士の多くにおいては、宇都宮弁護士は師匠に相当するものであり、宇都宮氏が政治に出るということは、多くの消費者においては非常に待望していた面もあったかと思います。
そして、昨年の都知事選でも宇都宮氏は立候補をしたのですが、やはり、石原都政の流れが大きくその下で働いていた猪瀬直樹氏が知事に選ばれる結末となってしまいました。
この30年位の都知事の顔ぶれを就任順に見てみると、美濃部亮吉、鈴木俊一、青島幸男、石原慎太郎、猪瀬直樹 ということになります。
先の美濃部亮吉氏は学者で、鈴木俊一氏は旧自治省の官僚、残りの3人は作家の出身です。
美濃部亮吉氏は学者なので様々な期待があったのですが、「大赤字」を出してしまったことで有名です。鈴木氏に関しては、官僚の実績もあったことから政治に関しても美濃部氏の汚名を返上して、財政面で健全化を取り戻したことで有名です。そして、残りの3人は特段の実績はありませんでしたが、「時代の流れ」でここまで上り詰めたというようなイメージしか残っていないような気がします。
特に青島幸男氏は、作家での知名度を利用して、「選挙運動をしない」ことで有名で都民の期待もなぜか大きかったのですが、「知事の仕事もしない」人でもあったために、任期満了をもって都知事も退任という結果でした。石原慎太郎氏は作家でも政治家でも両者とも有名でしたが、長く務めていることやこの歳になっても「総理大臣」を目指す部分の人でもあることから、都知事の退任はいい時期だったのかもしれません。
今宇都宮氏の他に、学者出身の舛添要一氏やタレント出身の東国原英夫氏の候補も浮上しています。
舛添氏においては、学者としては、実績もあるかと思いますが、これまでの政治家としての実績や同じ学者出身の美濃部氏の財政面での失態などを考えてみると、期待は感じられません。
逆に東国原氏においては、タレントの「そのまんま東」というイメージが非常に強く、今のご時世では「タレント」という知名度で政治をやるのはもうゴメンという認識が都民だけではなく日本全体でもそういったイメージかと思います。しかし、宮崎県知事としての実績が非常に大きく、その部分が非常に強みかとおもいます。
そういったことを考えると、宇都宮氏と東国原氏の両者の接戦となりそうです。
宇都宮氏においては、政治家としての実績がまだないので、その点が「東国原氏」より、不利になりそうですが、今までの胡散臭いような都政を考えれば、実績は無くても、知名度に依存しない政治家を考慮すれば、宇都宮氏は適任者の一人となるのではないかと考えられそうです。
ニュース元・資料
posted by 管理人B at 16:58| 東京 ☀|
Comment(0)
|
TrackBack(0)
|
政治・行政
|

|