兵庫県西宮市にある武田尾(たけだお)温泉は「関西の奥座敷」ともいわれ、
そのルーツは豊臣時代の武田尾直蔵が薪(まき)を拾いに行った時に発見したともいわれ、そこから現代に引き継がれています。そして水上勉の小説『櫻守』や 山崎豊子の小説『晴着』の舞台ともなっており、創作家を目指す人にとっては一度は行ってみた方がいいともいわれる温泉でもあります。
その旅館においての浴場において、トラブルが発生していた模様で、その紛争の決着がつかないということで、舞台は裁判に持ち込まれたということです。
もともと悪いのは、旅館側が本来女湯が見えないような隠しをしておかなければならないのですが、その「隠し」となる簾を下げなかったために、外部から「丸見え」状態となり、それが30分間続いてしまっていたということです。
独身女性でなくても、既婚女性はもちろん、男性でも結局誰でも、本来身につけているはずではないと思い込んで裸になっている状態をどこの誰かわからない人に見られた事を想像してみると、個人差もありますが、とても恐怖を抱きます。
露天風呂や混浴風呂などのように予め「わかっている」という状態であれば、それなりの覚悟や防御・心理的構えで入浴するわけですから、例え外から見えているというような状態であっても精神的な損失はありませんが、今回の事件においては、単に不特定の人に見られるだけではなく、それがデジカメやデジタルムービーで撮影され、さらにはyoutube(ユーチューブ)のような動画サイトやtwitterなどに投稿されてしまう可能性をかんがえてみれば、非常に苦痛を味わうことになります。
結局この件をはじめ大抵の事が「覆水盆に返らず」という諺のとおり、もとに戻らないわけですから、「金銭的」な解決をどこかでつけなければならないことになります。
旅館側は「1万円引きで勘弁してや!」
という提案でしたが、それを客はうけいれず、
客の方は いや「200万円慰謝料払え」ということで双方とも「被害具合」や「過失」においての解決点が見いだせず裁判となったというところです。
当方の考えからからすれば、30分丸見えで気がつかないことも多いかと思いますし特に夜間であれば、外からは状況がよく見えても中からは暗くて見えないという状況がつくれます。
従って1万円では済まない状況かとおもいます。
しかし200万円の請求が妥当かといえば、かなりの請求額のような気がします。裁判は被害者の被害の原状回復とその苦痛や損失とその(裁判以外の)労力を勘案して、それに事故発生日から利率5%を加えたものが賠償額となりますので、「病気の状況」にもよりますが、最低50万円の判決が妥当なのかと思います。
よくこういった賠償の査定において「30代独身女性だから金額がやや高くなる」とか「50代の母親は当然金額の価値が低い」、「綺麗だから判決の金額が高い」「美人じゃないから低い」と言われるようなことがありますが、この民事裁判においては「本人の被害度合い」によるものなので、そういったことは「損害額の判断には直ちにあたりません」
尚、その30代独身女性がananなどの読モ(読者モデル)をやっていたりすれば、もしその時の画像等が流失してしまっていた場合はその方面での金銭的損失もありますが、その時の容姿度ではなく、実際のそこからの収益度(収益予測)が加味されます。
ニュース元・資料
posted by 管理人B at 00:11| 東京 ☁|
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消費者問題
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