●今話題になっているイオンの株価が急変しています。このスーパーマーケット業界ではかつてイトーヨーカドーグループ(現 セブンアンドアイホールディングス)、ダイエーグループ、そしてイオングループとスーパーマーケット業界のビッグ3とも言われていた時代がありました。その中でも金融に関して先駆けていたダイエーグループが先頭を走っていましたが、何らかのつまづきにより徐々に後退。今はセブンアンドアイホールディングスとイオングループが残っています。
現在の2大スーパーの中では売上などを見ると、イオングループの方が優勢といったところです。最も実力のあると言われているセブンアンドアイグループが先頭に立てない理由というものの一つに「金融対策」の遅れにあると言われています。それは、買い物時でのクレジット決済サービス導入(独自クレジットカードの導入)の遅れなど、「金融面」での勝負の参画が障壁となっているようです。
しかし、この「金融不況」になってみると、その影響を受けにくいのはやはり「セブンアイホールディングス」となるのでしょう。
逆にイオンが関西の中堅スーパーと言われていた「ジャスコ」時代から抜きんでたものは、やはり「金融面」での勝負に長けていたのかもしれません。
「ショッピングモール」という箱物が多くなってきたイオンに対して将来債権的な資本増強をはじめた三菱商事の手腕を期待したいものです。
ある意味では、これは「リプラス」の証券化手法と似通っているところもあるのかもしれません。
(以下日本経済新聞)
縮む消費、小売り再編加速 イオン筆頭株主に三菱商事
三菱商事がイオンの筆頭株主となり、商品調達などで包括提携することは、小売業界の新たな再編の呼び水となりそうだ。秋以降の世界的な景気後退と人口減による市場縮小が重なって、個人消費は低迷から抜け出す糸口が見えてこない。スーパーなど小売業各社は、総合商社との連携も含め、新たな合従連衡を模索せざるを得なくなってきている。
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20081208AT1D0601606122008.html
(日本経済新聞2008/12/8)