●いつもの週刊全国賃貸住宅新聞が保証会社の保証事業について述べています。保証会社の事業譲渡などの話題にはやはりリプラスの破産手続開始ということがついてくるのでしょうか。
保証会社というのは、当たり前のことですが、何かあった時のためのもので、その内容は「滞納家賃保証」、「残留物の処理・運搬費用の保証」、契約によっては「原状回復費用の保証」、「早期解約」の賃料補填などさまざまです
そのようなことの回避から、保証会社は通常の企業と違い、設備投資の代わりに、資金のストックをするのです。保証会社によっては、設備投資(店舗の拡大や従業員数の増大など)は、「資金のストック」とは別個に銀行から借り入れをするところもありますが、
リプラスの場合は、賃貸保証事業(現在は株式会社デジタルチェックのレントゴー保証株式会社へ移籍)の資金を銀行の借入と合わせてもうひとつの事業である「アセットマネジメント事業」の軍資金としていたのです。
その是非はさまざまですが、他の保証会社よりは、よほど大きな金融危機が来ない限り強気の姿勢でなくてもその資金力から業界のトップに躍り出ることができたのです。
しかし、今回の金融危機は100年に一度なのでこのようなことになってしまったのですが。
そうすると、現在のレントゴー保証はリプラスの事業を引き継いだといっても、その「錬金術」は引き継げないと見ています。
その分は親会社のデジタルチェックの現在の事業の延長との目論見の相乗効果を狙うところなのかなというところです。
(以下は週刊全国賃貸住宅新聞)
■ライデンから保証事業譲渡・・・S−net
滞納保証事業を展開するS―net(東京都品川区)は、同じく保証事業を展開するライデン(東京都/川口幸治社長)から保証事業の営業譲渡を受けた。12月4日開催の株主総会において決議され、同日、事業譲渡締結が行われた。
S―netは、2007年7月に設立。08年10月には、売掛債務や賃貸保証事業を行っていたスピードギャランティに、賃貸保証事業部門のみ営業権を譲渡している。事業を引き継いだスピードギャランティは社名をS―netに改称し、代表取締役は白石伸生氏から旧S―netの橋本浩社長に変更されている。
保証業界は、9月に保証大手リプラスが破たんするなど、今年は激動の年であった。リプラス破たん後には、管理会社や契約者が、保証会社のバックボーンや決算状況などを気にする傾向が強まっている。
また雇用不安や金融不安などの社会情勢を受け、今後滞納者が増えるのではないかといった声もあり、業界は波乱含み。こういった状況下、来年以降は保証会社の再編があるのではとの声もささやかれている。
S―netは先駆けて再編を行うことで、事業の拡大、スピード化に成功してきただけに、今後の動向に注目が集まっている。(12月22日号)
http://zenchin.com/news08122205.html
(2008/12/22/週刊全国賃貸住宅新聞)
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