●破産したSFCGの破産管財人が大島元社長の自宅について資産調査をしているようです。基本的に破産管財人は破産したのがSFCGということなので、
SFCGを中心に資産調査をしますが、SFCGからその関係者に奇妙な資産の流れがあった場合は、やはりその関連も調査します。
実際企業が倒産するときの前には、なぜかその企業から資産が取締役や関連企業(ここでは不動産鑑定・滞納家賃保証・不動産投資などのMAGねっとホールディングスがそれに当たります。)などに流れていることも少なくなく、結局は破産する予定の会社の負債を大きくして、関連会社などに資産をうつしていくというやり方は
倒産企業は多からずあるようです。
不正に流れていると判断した場合は、管財人はその流れを否認して、監督している裁判所に査定を求め、当事者に請求をします。
その後裁判が進み判決を持って当たらめて請求をしますが、それに応じないなどの場合は強制執行もしくは債権者破産の手続きという運びになるかと思われます。
(以下参照)
元社長宅立ち入りへ SFCG破産管財人 週内にも 資産流出防ぐ狙い
2009年6月30日 朝刊
経営破綻した商工ローン「SFCG」の大島健伸元社長宅=東京都渋谷区松濤で(本社ヘリ「おおづる」から)
破産手続きが進む商工ローン大手SFCG(旧商工ファンド)の破産管財人は今週中にも、大島健伸元社長の資産を調べるため、東京都渋谷区松濤の自宅に任意で立ち入る。SFCGは破綻(はたん)前、簿価にして二千六百七十億円の資産を親族会社などに流出させており、これ以上の資産流出を防ぐ狙い。東京地裁は大島元社長に七百十七億円の損害賠償額を認めたが元社長側は異議を申し立てており、資産回収のめどは立っていない。
東京地裁は増額分の賃料をSFCGからブルーバードへの資産流出と認定。このほか、昨年八月に引き上げられた元社長の役員報酬の増額分、別の親族会社「MAGねっとホールディングス」などに無償や廉価で譲渡した株式や貸付債権も隠し資産と認め、元社長への賠償額を七百十七億円と決定している。
東京地裁は、元社長宅の占有権の引き渡し命令も出しており、管財人側は「自宅に資産価値のある家財道具類などが確認されれば、搬出して管理する。全資産の開示も求めていく」としている。SFCGから、利息制限法の定める利率を超え無効とされる「グレーゾーン金利」で融資を受け、利息を過払いしたのは十六万人、二千百億円に上るとされる。
大島元社長の代理人によると、地裁の決定を不服として、異議申し立ての訴訟を六月五日に提起した。管財人は「訴訟になると、資産を取り戻すまで時間がかかる」と回収時期がずれ込むことを懸念している。
◆『資産隠し 卑劣』 貸しはがし被害事業者
SFCGは、グレーゾーン金利による融資で二千百億円もの過払い債務を負っているにもかかわらず、経営が行き詰まった昨秋以降、中小事業者四万人に「貸しはがし」ともいえる強引な取り立てをしていた。
男性は二〇〇四年九月、運転資金として四百万円を借り、返済していた。しかも借りたのは無担保ローン。同社に説明を求めると、担当者は「払わないなら保証人に連絡がいきますよ」と威圧的に繰り返し、理由を説明しないまま返済を迫ったという。
弁護士に相談すると、男性が支払っていた年27%の金利はグレーゾーン金利だと判明。過払い分を差し引いて計算すると、残金はわずかだった。
「SFCGは債務者に一括返済を迫ったころ、資産隠しに走っていた。あまりにも利己的で卑劣」と男性は怒りをあらわにした。
◇SFCG破綻の経緯
1978・12 大島健伸元社長が商工ファンドとして設立
99・7 東証1部上場
11 強引な取り立てが社会問題になり大島元社長が国会招致される
2002・11 SFCGに商号変更
08・8 大島元社長の役員報酬を月2000万円から9700万円に増額
9 資金調達が困難になる
同 関連会社への資産流出始まる
同 4万人に一括返済求める通知
10 大島元社長の自宅賃料を月1500万円から3000万円に増額
同 株主総会で18億円配当決議
09・2 民事再生法適用を申請
3 東京地裁が民事再生手続き廃止
4 破産手続き開始
5 親族会社などへの資産流出について東京地裁が破産管財人への返還請求を認める
6 大島元社長の損害賠償額を東京地裁が717億円と認定
同 大島元社長の破産手続き開始
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2009063002000050.html
(2009/6/30tokyo Web 東京新聞朝刊)
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