●生活困窮者に対するNPO法人(特定非営利活動法人)の関連です。この市民活動団体シナジーライフという団体は、住むところに困窮している「生活困窮者」に住まいの斡旋と連帯保証人を提供している団体です。不動産賃貸の業務はしていません。
年越し派遣村に大きく関与していた特定非営利活動法人自立生活サポートセンターもやい と類似した部分はあります。
実際生活困窮者が生活保護として受け取っている費用だけで単独で住居を確保するのはかなり困難なことで、その費用の取り分が多すぎるのではないかというところでトラブルが発生しています。
現実には、そのような場合は自分自身で借りて支払をしているのなら、2万だけ残るというのはありえないこととなります。
生活保護費:千葉市の任意団体、路上生活者にアパート借りさせ「ピンハネ」
生活困窮者が暮らす宿泊所などが明確な説明をせずに本人の生活保護費を徴収している問題で、千葉市花見川区の任意団体が路上生活者にアパートを紹介して市に生活保護を申請させ、約200人から保護費の大半を徴収していることが新たに分かった。関係者によると、月約12万円の保護費のうち10万円を徴収している例もある。明細や領収証は渡しておらず、徴収目的にあいまいな部分があり、千葉市も調査を始めた。【森有正】 この団体は「市民活動団体シナジーライフ」(大和田正弘代表)。
複数の入居者によると、シナジーライフは千葉県内や東京都内で路上生活者に「生活保護が受けられ、3食も大丈夫」などと声をかけ、千葉市内でアパートを借りさせていた。市へ生活保護も申請させたという。
アパートに住む50代男性によると、月初めに区役所の窓口で保護費約12万3000円を受け取り、直後に付き添いのスタッフに渡す。約2万3000円が封筒に入れられて渡され、残り10万円は徴収されるという。
男性がアパートを管理する不動産会社と交わした契約書では、家賃・共益費は月4万8000円。このほかシナジーライフと交わした「個人契約書」に「費用は毎月の給与、保護費の支給時に精算する」とあるが、具体額は記されていない。10万円の徴収時に明細や領収証も渡されていないという。
不動産会社との契約書では大和田代表が連帯保証人になっており、男性との関係を「知人」としている。部屋は6畳一間にトイレ、バス、台所付きで、冷蔵庫やエアコンが備えられている。
この男性は入居前、同団体の事務所で10日間ほど寝起きし、自炊訓練を受けた。入居後は月に白米10キロが届けられているというが、「頑張って仕事を見つけろと言われたが、2万円の生活を続けても自立できない」と話している。
こうした証言は千葉市にも寄せられており、地域保健福祉課は生活保護法に基づく入居者への聞き取り調査を進めている。
◇「多少の行き過ぎあった」
大和田代表によるとシナジーライフは生活困窮者の支援のため5年ほど前から活動。現在約200人をアパートに入居させている。大和田代表との主なやりとりは次の通り。
◆200人のうち半分弱は区役所の窓口のそばで受け取り、半分強は保護費が振り込まれる銀行口座から下ろす。通帳は委任状を取って預かっている。
−−そこから不動産会社に金を渡すのか。
◆社長が私の知り合いで、家賃や共益費などを渡している。
−−家賃などを除いても1人につき月約5万円取っているが。
◆光熱費はうちの負担。活動に使う車の維持費もあるし、各戸に配る米もいいものを使っている。
−−月10万円を徴収されている人もいる。
◆多少行き過ぎたところもあり、その部分は改善したい。
−−契約書で徴収額を示さず、領収証も渡していない。
◆相手に口頭で説明してきたが、説明不足や行き違いはあるかもしれない。領収書は出すようにしたい。
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090717ddm041040158000c.html
(2009/7/17/毎日.jp 毎日新聞)
ラベル:市民活動団体シナジーライフ 不動産賃貸 特定非営利活動法人自立生活サポートセンターもやい 年越し派遣村 生活保護費 任意団体 路上生活者 ピンハネ 大和田正弘 代表 3食も大丈夫 千葉市内 アパート 不動産会社 家賃・共益費は月4万8000円 地域保健福祉課 生活保護法 2009/7/17 毎日.jp 毎日新聞 領収書
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