2010年06月07日

顔の障害等級で男女差は「違憲」…広がる波紋

よく不動産所得は「不労所得」と世間では言われており、サラリーマンがリタイアする一つの目標とされていますが、実際に不動産所得は
見えない苦労や細かい労務などはつきものなのが実情です。実際に大家さんをする場合は、当然家賃の回収や物件の管理をしていかなければならないので、その分の労務はつきものです。
 またそれが不動産会社となれば、当然一般の企業と同じ労務となります。そこでは業務の内容によっては「怪我」の可能性も充分にあります。業務で怪我となれば、労働災害(労災)となり、その保険が怪我や休業となった場合の補償をしてくれます。業務外で遭遇した事について補償する健康保険より厚く補償されているのが、労災保険の特徴です。

 今まで顔の怪我について男女の差別が続いていたのは、驚く事ばかりです。実際女性の方が男性より顔の怪我による影響は大きいのも事実ですが、それは、ある面では特に差別となるということです。それだけ、「男女平等」という考え方が根付いて来たのかもしれません。
 
 
 


 

顔の障害等級で男女差は「違憲」…広がる波紋   顔などに大きな傷跡が残った労働災害の補償で、男性は女性より低い障害等級とする国の基準を「違憲」とした京都地裁判決が波紋を広げている。
 男女差のある労災の障害等級が、交通事故の自賠責保険などのモデルになっているからだ。様々な補償制度も「男女平等」の流れへと向かうのか。
 厚生労働省の運用する労災の障害等級では、容姿に著しい傷跡が残った場合、女性の方が精神的苦痛が大きいなどとして、男性は12級なのに対し、女性は5等級上の7級になる。給付額の差も大きい。
 裁判では、顔に大やけどをした男性(35)が「法の下の平等を定めた憲法に違反する」と主張。5月27日の判決は、一般的に女性の方が自分の容姿に関心が高いことは認めつつ、「これほど大きな差を設ける合理的根拠はない」とした。竹中恵美子・大阪市立大名誉教授(女性労働論)は「今の障害等級は、女性の価値を容姿で決める古い社会通念に基づいている。男女同等に向かってきた歴史の流れに沿った判決」と評価する。
 この等級が作られたのは、労災保険法が施行された1947年。戦後、間もない頃だ。障害例と、それに伴う給付額の差は全14級に分類され、55年施行の自動車損害賠償保障法の後遺障害等級に引き継がれた。
 51年施行の国家公務員災害補償法、67年の地方公務員災害補償法、さらには81年の犯罪被害者等給付金支給法も同じ内容だ。
 なぜ、男女差のある障害等級が引用されたのか。
 自賠責を所管する国土交通省の担当者は「当時、国の基準は省庁間で統一されるべきだと考え、そのまま労働省(現・厚労省)の制度を引用したのではないか。国交省独自の見直しは難しい」と言う。厚労省など各省庁も「男女差が問題化したことも、見直しを議論したこともなかった」という。
 障害補償は本来、障害による「逸失利益」を補償する意味合いが強い。逸失利益は、交通事故などの損害賠償を巡る裁判で広く争われ、かつては、顔の傷に関して男性は、ほとんど認められなかった。
 しかし、交通事故の裁判で、男女差を埋めるような判例も出始めている。
 2006年に京都地裁が、大学院生について「就職活動に影響する」として認定。東京地裁も08年、フィットネスクラブの指導員(26)に対し「話しかけづらいと思われるなど、接客で困難が生じる」として認めた。
 京都地裁の判決は、労働基準監督署が認定した原告男性の障害等級を取り消すよう命じた。判決が確定すれば、労基署は改めて等級を決めなければならない。
 交通事故の損害賠償に詳しい高野真人弁護士(東京弁護士会)は「仮に違憲判決が確定すれば、容姿に関する賠償額も男女平等に向かうだろう。他の裁判に与える影響は大きい」と話す。
 国は判決を受け入れるのか。控訴期限は10日だ。(京都総局 滝川昇、木須井麻子、竹田昌司)

(2010年6月7日09時35分  読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100606-OYT1T00370.htm



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