●逮捕に至ったアーバンエステートの続報になります。
この内容は典型的な倒産詐欺の特徴です。つまり何が言いたいかと申しますと、アーバンエステート(破産者株式会社アーバンエステート)は民事再生の適用申請の前にもう経営破綻であることは、色々な状況から経営者が認識しています。本来なら、経営者は倒産にはなんとか避けようと、資金繰りのために駆けずり回るのですが、役員報酬も当然ゼロに近くするのが普通です。しかしここでは、法外な報酬を経営陣はもらっているということは、倒産して、残余財産は少なくていいからそのまえに自分の方へ資金を入れてしまおうという魂胆なのです。
破産の慣例によると破産手続き開始決定から3か月前のものを「破産財団」とさせています。したがって、破産の日から3か月前以降も500万円の報酬をもらっているとなると、その分は破産管財人から破産会社に返せということになります。
そういった部分も踏まえ、埼玉県警は有罪にできると確信し、強制捜査(逮捕)にいたったものと思います。
経営陣は高額の報酬の他にも「仮払い」とかそういう意味合いで会社の財産を懐に入れている可能性も充分にあります。
あともうひとつこの事件の特徴は、大山信吾元社長が被疑事実を認めていることです。こうなると、裁判の進展は速くなります。
アーバンエステート元会長の月額報酬500万円 破綻直前まで受け取る
2011.1.5 21:34
注文住宅販売会社「アーバンエステート」(埼玉県川口市、破産手続き中)による詐欺事件で、同社元会長の永井昭四郎容疑者(61)=詐欺容疑で逮捕=ら旧経営陣が、破綻直前まで月額数百万円の報酬を受け取っていたことが5日、関係者の話などで分かった。埼玉県警もこうした実態を把握。実質的に破綻状態であると認識しながら、顧客からだまし取った工事代金の一部は、旧経営陣の高額報酬に充てられていたとみて調べている。
捜査関係者などによると、永井容疑者は少なくとも平成20年1月から、毎月350万円の報酬を受領し、同年4月には500万円に増額していた。また、同じく逮捕された元社長の大山伸吾容疑者(47)ら元役員3人にも、それぞれ180万〜250万円の報酬が毎月支払われていた。4人はアーバン社が経営破綻した21年3月まで、高額の月額報酬を受け取り続けていた。
逮捕された旧経営陣4人のうち、永井容疑者は「だましたつもりはない」などと容疑を否認。大山容疑者は容疑を認めているが、ほかの2人は「破綻状態にあることは知らなかった」などと否認しているという。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/110105/crm1101052135022-n1.htm
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在日
通名:柴崎 正
011-741-0281
北海道札幌市東区北八条東18丁目1-1