2011年01月15日

管財人業務訴訟:源泉徴収の義務なし 最高裁が初判断

●当ブログ「リプラス情報収集組合」では、リプラスの破産管財業務をはじめ、関連する不動産業界の倒産など、それに関することを取り上げさせていただいています。リプラスの管財人業務もほぼ終了したとのことで、あとは最終報告をもって、「完全になくなる」ということです。実際に考えてもリプラスの行っていた業務などは不動産投資信託として継続したり、賃貸保証業務の部分は、システムそのものがレントゴー保証株式会社(現名称、株式会社Casa)となって引き継がれています。こういう意味では損害が小さいかたもいらっしゃいますが、やはりリプラスの株式を買って応援していたものにとって、紙くずとなることはとても痛いことです。
  倒産(民事再生手続き・会社更生手続き・破産手続きなどの裁判所が関わる法的手続き)すると、登場するのが「管財人」と言われる人たちの登場です。
 「管財人」は会社更生法の場合は、「更生管財人」と破産の場合は「破産管財人」という名称でつかわれています。しかし、民事再生法の場合は「監督委員」という名称でその名の通り役割や権限がそれぞれちがいます。
 管財人というのは主に裁判所から推薦(指定)された人が就任するのですが、弁護士の業務をおこなっている人が推薦(指定)されることが多いです。また必ずしも管財人は弁護士でならなければならないという法律はありませんが、便宜上「弁護士」の業務を行っている人を選ぶのが理ににかなっていることも多いのも事実です。
 しかし、破産は会社の事業を終わらせる目的ですが、会社更生の場合は、会社をもう一回立ち直らせることが目的でもありますので、その会社のスポンサーとなる企業の代表が管財人となることもあります。そのようなときには、別途弁護士の管財人がもう一人選任されて共同作業でおこなうことになります。その後立ち直った時はどうなるかはわかりませんが、そのスポンサー(管財人である代表)がその会社の親会社などになり舵取りを行う事も多々あります。

 どころで、今回破産管財業務の中で、会社に残っている財産を「破産財団」と呼ばれています。また破産された財産に対しての債権を「破産債権」といいますが、その中でも優先順位があって、税金(公租公課、従業員の社会保険料)・労働債権が財団債権と呼ばれ最も優先して配当するものとしています。厳密に言うと「税金」より優先されるのが破産管財人の「報酬」です。売掛金などという取引のものは「一般債権」といわれ、それらが満足にみたしてから後になります。したがって、一般債権といわれる配当は普通の破産会社で1%あるかないかというところになります。

 そこで今回問題となったのは、破産管財人(いいかえれば、民事再生の監督委員や会社更生の更生管財人も同じだと思います。)が従業員(労働債権)への給与配当(未払い金の給与を渡す)をした場合に当然ながら税金が発生します。その税金を今までの世間の慣例では、破産管財人が源泉徴収して国税当局に渡す義務があるとされていましたが、法律上の義務はないということで、その破産管財人が不服を申し立てて、国税審判などとなり、さらに訴訟となったということです。その訴訟でも地裁・高裁では訴えが認められず敗訴となりましたが、最後の砦となる最高裁判所では、その訴えが認められたということです。
 どうやら破産管財人の業務の中の源泉徴収をして国税当局に支払う事はかなりの労力がいるものとなっています。現実のところ従業員の方もこういった税や破産にかんする知識が知らないのが当然なので、破産管財人が予め未払い分の給与の配当を差し引いて支払ってくれる方がたすかるのですが、この辺は議論をかもしだしそうです。
 よく考えてみると、通常の存在する「会社」では年末には「年末調整」というものがおこなわれますが、その時に勤務先の会社を通してしはらいを行う「特別徴収」という支払方法と、会社からの徴収は行わないで自分で税務署に申告する「普通徴収」という制度があり、どちらとも可能となっています。しかし、サラリーマンが会社を休んでまで税務署に行く時間はありませんし大変なので圧倒的に「特別徴収」という会社を通して税金を支払う方法のほうが便利です。

 


 

管財人業務訴訟:源泉徴収の義務なし 最高裁が初判断
 破産会社の元従業員に配当される退職金について、破産管財人が国を相手取り、所得税の源泉徴収義務がないことの確認を求めた訴訟で、最高裁第2小法廷(古田佑紀裁判長)は14日、請求を棄却した1、2審を破棄し、国側一部敗訴とする逆転判決を言い渡した。義務の有無を巡って学者の間で見解が分かれていたが、小法廷は「徴収義務はない」とする初判断を示した。  原告は99年に破産した港湾土木会社の破産管財人を務めた弁護士。00年に元従業員ら270人に退職金約6億円を配当するなどしたが、税務署は所得税の源泉徴収がされていないとして、03年に約4000万円を納付するよう命じた。
 弁護士は「管財人の業務には過大な負担となる源泉徴収は含まれない」として提訴。1、2審は「管財業務として配当を行った以上、源泉徴収義務を負う」などと判断した。これに対し、小法廷は「破産管財人は、破産会社から源泉徴収義務まで承継しない」と結論付けた。
 一方で小法廷は、管財人個人に支払われる報酬については源泉徴収義務があると判断し、国側の主張を認めた。【伊藤一郎】

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毎日新聞 2011年1月15日 10時21分
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110115k0000e040010000c.html



posted by 管理人B at 16:08| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 破産管財人・更生管財人・監督委員等 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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