2011年04月01日

第29回 新入社員のマネー心得5か条

●本日をもって新しい年度・新学期、企業によっては12月末の決算など、3月31日が年度末ではないところも多いかとおもいますが、日本はやはり4月1日が新年度の始まりです。国家予算も4月1日が始まりとなります。
 ただ、今年は先の3月11日の震災の影響が非常に大きいため、4月1日の新年度の実感がわかないかと思います。

 このブログの始まったきっかけもリプラスの破産で投資家としてどうすればよいのか、というところからはじまっています。自然災害の震災と違い、企業の倒産についての当事者は、当然国や公共団体からの助けもないわけですから、自分自らが立ち上がっていかなければなりません。今回の東北地方太平洋沖地震(東日本大震災・東北関東大震災)は、大津波という予想だにしなかったような10m以上(つまり地上5階建てのマンションの高さ)を優に超える高さの津波であり、しかもその影響が福島第一原発までのしかかってくるというものです。ここ数日みてみると政府や東京電力の後手後手が目立つように思えますが、現在の行政機関にも手がつけれらないような惨事となっています。

 人を助けるためには、まず自分がしっかりしていなければなりません。自分がしっかりしていて、初めてゆとりができ人をも助けることができるのです。
 新年度なので、とてもいい連載記事を拝見させていただきました。
 今日から社会人としてこの震災の中を迎える方も多いことでしょう。新入社員でも「お金」についてしっかりと向き合っていれば、その後不測の事態である会社の倒産や今回のような災害だけでなく、病気怪我とありとあらゆるほとんどの事をカバーできます。その部分が確立すれば、より大きな糧を求めて株や不動産投資、そして次の職業へと転職・再就職をする方もいることでしょう。
 やはり新規一転の時は初心の心得は大切な事です。

 
第29回 新入社員のマネー心得5か条
 東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故の発生で、心安らかならざる日々が続いている。被災された方には、心よりお見舞いを申し上げたい。
 さて、こうした中でも4月は新しいスタートの季節だ。オフィスには新入社員がやって来る。今年の新入社員は「就職氷河期」を勝ち抜いて職を得た、会社としても期待の高い人材だ。そこで、本稿では、彼らへのアドバイスを試みる。何事もはじめが肝心であり、「マネー生活」も例外ではない。
第0条「借金をしない」
 常識のさらに手前に来るセオリーだから、第1条ではなく、第0条とした。生活に於いて借金をしないことの重要性を指摘しておきたい。個人がする借金の金利は、たとえば、15%といった非常に高い水準だ。これは、株式などの運用に期待できる利回りよりも遙かに高い。
 新入社員になると銀行に給与振り込み用の口座を開き、キャッシュカードを持つようになるだろう。この際に、クレジット・カードの機能がついていることが多いが、カードの決済で赤字を作ってはいけない。赤字は個人ローンを借り入れて補う仕掛けになっているが、この金利が高い。一見、気楽に見える「リボルビング払い」も未決済の残高を借り入れることになるので、利用してはならない。金融機関は、顧客が「つい利用してしまう」形で、高金利のローンの罠を仕掛けている。注意して欲しい。
 会社員になって、まず大切なことは、給料以上に消費しない生活のペースを作ることだ。
第1条「生命保険に入らない」
 新入社員に生命保険は必要ない。死亡保障の保険も、がん保険などの医療費保障の保険もいらない。共に保険料の数割に上る費用を、保障にも貯蓄にも回らない形で取られてしまう暴利の金融商品だ。先輩社員は、つい保険のセールスに新人社員を紹介してしまいがちだが、これは厳に慎みたい悪習だ。
 独身の新入社員に死亡保障の保険が必要ないことは分かるとしても、医療保険も必要ないのは、会社の健康保険に入っていたら、高額の療養費は後から還付される「高額療養費制度」と呼ばれる仕組みがあるからだ(インターネットで調べてみて欲しい。例えば、厚生労働省の「高額療養費制度を利用される皆さまへ」には説明資料がある)。
 後述のように、ある程度の貯金を持てば将来も生命保険はいらない。生命保険にかける費用を貯蓄に回す方が効率的だし、もちろん、死亡や病気の時以外に貯蓄を役立てることが出来る。
第2条「確定拠出年金があればフル活用する」
 年金制度は会社によって異なるので、まず、入社した会社にある制度を確認して欲しい。国の厚生年金に加入するだけのケースもあるし、会社独自の手厚い企業年金が付加されている場合もある。厚生年金などは、自動的に加入することになるが、見逃せないのは、会社が確定拠出年金を用意している場合だ。確定拠出年金は、自分のお金を自分で運用し、60歳を過ぎてから引き出す制度だが、年金の掛け金が非課税なので、非常に有利だ。給料から税金を引かれる前に支出できるので、税金がかからないお金で老後のための貯蓄ができる理屈だ。
 確定拠出年金は加入の有無や金額を自分で選択できる場合があるが、是非加入して、使える最大限の金額を投入することにしたい。給料が少ない若手の頃は生活が苦しいかも知れないが、なるべく大きな額を割り当てたい。
 確定拠出年金をどう運用するかについては、当道場で、おいおい指導していきたい。
第3条「天引きの貯蓄を利用する」
 ある程度の貯蓄を持つことは、借金をしないためにも、生命保険に入らずに済ませるためにも有効だ。また、貯蓄に余裕が出来たら、株式や投資信託などで、より高い利回りを求める運用を行うことが可能になる。
 お金は、「余ったら貯蓄しよう」という程度の心がけではなかなか貯まらない。あらかじめ給与から差し引いて貯蓄する「天引き」の仕組みを作ることがのぞましいと古来より言われてきた。若い頃の筆者の生活の反省からも、つくづくそうだと思う。
 貯蓄する額は人それぞれだが、手取り収入の4分の1くらいを目処にしたらいいだろう。
第4条「自分に投資する」
 普通のサラリーマンの場合、一番よく稼ぐ「資産」は自分自身だ。自分自身が将来より多く稼げる人材になるための投資を惜しんではいけない。新入社員の頃は、勉強に割く「時間」が最大の投資であることが多いだろうが、本代やセミナー代、レッスン料などが必要なときには、「自分への投資だ」と理解して優先的にお金を使おう。
 第0条〜第4条を3年間くらい実践すると、お金が貯まって余裕が生まれてくる。この段階まで来ると、次は本格的に投資の勉強をする時期だ。その時に備えて、もう1か条付け加えておこう。
第5条「毎日の株価、為替レート、長期金利を見る」
 日本とアメリカの株価指数(日経平均とニューヨークダウでいい)、米ドルと円の為替レート、それに長期金利(10年国債の流通利回り)を毎日見て、「どうして上がった(下がった)のだろう?」と毎日数秒考える習慣を付けて欲しい。マーケットというものが分かるようになるし、リスクに対する感覚も身についてくる。
 新入社員の皆様の3年後が楽しみだ。もちろん、今回挙げた心得を、ベテラン社員が採用しても構わない。以上
 (道場主・山崎 元)
「山崎道場」は通常、毎週木曜日、午前中に更新します。

(2011年3月31日  読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/trend/yamazakidojo/20110331-OYT8T00702.htm

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posted by 管理人B at 03:53| 東京 ☀| Comment(1) | TrackBack(0) | 経済市場・無料タダの営業戦略 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いつもブログを見るのを楽しみにしています☆これからも楽しく読ませて頂きますね(*^_^*)
Posted by インターネットマーケティングの戦略を実行 at 2011年04月01日 21:02
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