●気象観測史上例を見ない東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の影響でニュースが震災で大きくしめられていますが、それでも司法は通常通り動きますし、ここであつかっていた裁判(債権者集会〜リプラス関連は3月9日で終了)も震災に関わらず続きます。ここで大きく扱っている不動産投資も就職・転職・再就職も震災があったからといって世の中が停止いすることはありません。
しかし司法の方は、最近の検察では、震災の影響で被疑者を釈放するということが震災地の福島でもおこなわれたとのことですが、この理由としては、捜査ができずその証拠を得ることができなかったので勾留期限に間に合わなかったのでやむをえず釈放したものと思われます。検察官の裁量というのも日本の刑事手続きでは大きいものですが、やはり、司法の手続きは厳格です。
刑事訴訟法では、被告・被疑者に対し、検察官の請求等の時間の都合でなるような行為は却下したり無効になるように設定されるようになっています。
しかし、その運用も裁判所だけでなく「検察官の裁量」が大きく締めている日本の司法手続きにおいて、検察官が不正を働くことは通常の不正とは比べられない信用の失墜があります。
一方今回の震災と同様刑事裁判上例を見ない郵便不正事件では、稚拙な捜査や公判の維持から検察官のボロが出てしまったという経緯があります。
懲役実刑判決になるということは当然のことなのですが、その重さが1年6カ月(求刑2年)というのは、果たしてこれで刑事責任としてはかなり軽いものではないかという事の議論を呼びそうです。「AKB48のエ―ス」と呼ばれた年収2000万円クラスの前田敦子同様の存在として「特捜のエース」といわれていた元主任検事の前田恒彦被告人の今後の処遇も関心が高いところです。
証拠改ざん:身動き一つせず 実刑判決の前田元検事
「刑事裁判史上例を見ない犯罪。常軌を逸している」。大阪地裁は12日、「特捜のエース」と呼ばれたエリート検事による前代未聞の犯罪を厳しく批判し、実刑判決という重い判断をした。大阪地検特捜部の元主任検事、前田恒彦被告(43)は、実刑判決を言い渡された瞬間も姿勢を崩さず、一言も発することなく法廷を後にした。
中川博之裁判長は「このような証拠の改変がまかり通れば、事案の真相解明と適切な刑罰権の行使という刑事訴訟の根幹を破壊しかねない」「刑事司法全体の公正に対する国民の不信を招いた」と厳しい言葉を続け、前田元検事は身動き一つせず聞き入った。最後に中川裁判長は「分かりましたか」と尋ねたが、前田元検事はうなずいただけで言葉はなかった。
判決後、前田元検事の証拠改ざんを隠蔽(いんぺい)したとして、犯人隠避罪で起訴された大阪地検特捜部の元副部長、佐賀元明被告(50)の主任弁護人を務める秋田真志弁護士(大阪弁護士会)が大阪市内で会見。判決では、犯人隠避事件について一切、触れられなかったことを挙げ、「やはり(佐賀元副部長の)裁判には影響しない。真相は裁判で明らかにしたい」と、起訴内容を全面否認する方針を改めて示した。また、事前に聞いていた「元部下の裁判であり、当然いろんな思いはあるが、自分の裁判もあり、コメントを控えたい」という佐賀元副部長の言葉を紹介した。【日野行介、久保聡】
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毎日新聞 2011年4月12日 16時34分
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