2011年06月20日

東日本大震災:被災地、ヤミ金横行 義援金目当て「励ますだけで利息入る」

●大手消費者金融の中でも武富士・アイフルは独立系であり、武富士は倒産状態ではあるが「会社更生法」という再建型の倒産となっています。いつかはまた消費者金融を再開しようという予定なのかもしれませんが、再開したとしても、その事業が他のところに譲渡という形になるのではないかと思います。したがって事実上の「破産」と変わらないと思います。アイフルはそういう意味では唯一残った独立系の大手の消費者金融ではありますが、アコム(三菱フィナンシャルグループ)、プロミス(三井住友フィナンシャルグループ)というように銀行の傘下になることによってなんとか「消費者金融」の事業を継続しています。三菱・三井住友とも、個人的にお金を貸す部門ということが別途備えられていますので本来ならそれらの会社を吸収合併するのが得策かと思います。しかしあえて吸収合併しないのは、金融情勢がヤバクなったときは、その事業(アコムやプロミス)をどこかに売却して手放すという目論見があるのだと思います。個人融資部門は企業への融資同様、収益性のある部門であります。メガバンクがある程度支援するかわりに「儲け」の一部はメガバンクへ、やばくなったら売却(資産売却は勿論、不動産投資のものを売却したり・従業員をどこかへ再就職をさせたり・雇用を依頼したり)か倒産処理へ、やはりこの金融業界も弱肉強食は一層つよまっているのだと思います。

 今、これらの金融機関が懸念しているのは、東日本大震災により、東京電力の福島第一原発でこの先不明な資金が使われるということです。当然これらの金融グループはかつて超安定企業の「東京電力」にはいの一番で貸付を行なっているはずですから、その返済がいつ滞るかが現実のものとなっているのです。それに国民の世論の一部では、「東京電力は通常の企業同様に破産しろ」という声も大きく聞こえてきています。
 そうなると、今まで当ブログで述べてきたように、「破産」となると債権者の回収率は1%程度となりほとんど紙くずに近い状態になってしまいます。そうなるとまずは、アコム・プロミスを即売却というスキームを展開するのは当然の帰結となることでしょう。

 さて、被災者の方には一時的にでも「消費者金融」からの安易な借入はやはりこれまでの経緯からは、おすすめできません。ましてや、これらの大手もしくは中小の消費者金融でもない「ヤミ金融」からの借入は絶対におすすめできません。違法な金利の貸付ではありますが、一度それを行なってしまうと、ひどいところは10日に1割の利息という「といち」の泥沼にはまってしまうからです。仮にまんまとその闇金業者から借りたとして、その相談も弁護士や司法書士やNPO法人の「あすなろ会」などは一生懸命に乗ってはくれると思いますが、なんせ、企業のように登記をしていなかったりと実態のつかめないものであれば尚更、対策が練りにくいのが実情です。
 弁護士や司法書士がみんなに呼びかけて戦えるのも、実態が分かっていてしかも彼ら(弁護士や司法書士)の取り分(成功報酬)がしっかりと見込めるからこそであるので、報酬の見込めないものには当然消極的にならざるを得ないのです。
 ですから、あとで「義援金がくるからそれで返済すればいいや」なんてことは考えず、公的な機関やそういった専門の相談のところに相談することです。あと、親類(近親)で一時的にでも貸してくれる人が入れば、関係にもよりますが、できるだけ相談して援助してもらうことです。

 そういう意味でも、菅おろしとか、アジェンタの党だとか、今国会で足の引っ張り合いをしている悠長な時間はないのです。

 
 
 

東日本大震災:被災地、ヤミ金横行 義援金目当て「励ますだけで利息入る」


 東日本大震災による生活難につけこみ、違法な高金利でカネを貸すヤミ金業者による被害が出始めている。当座の生活費にもこと欠く中、やむにやまれず借りてしまうケースが多い。義援金などを目当てにした業者もあり、国や自治体などは注意を呼びかけている。【大久保渉】

 「仕事がなくなって、家族を養えない」。東京都内のヤミ金業者に、北海道苫小牧市の50代男性から疲れ切った声で電話が入ったのは4月半ばだった。宮城県の製紙工場の関連会社が苫小牧市にあり、男性はそこで働いていたが、震災で製紙工場が生産を停止し、そのあおりで勤務先が倒産。妻と子ども3人を養う当座の生活資金15万円の融資を求めた。過去に消費者金融の借金を返済できず、消費者金融から借りられなくなったため、数年前に融資を持ちかけてきたヤミ金にすがったようだ。

 利息は消費者金融の上限金利(年15〜20%)の20倍以上となる月40%。毎月の返済額は利息だけで6万円。男性は漁師に転身し、妻もパートを始めたが、元本まで返せるめどは立っていない。このヤミ金業者の男性(39)は毎日新聞の取材に「『大変だな。頑張ろう』と優しい言葉をかけるだけで暴力を使わなくても利息が入ってくる」と語った。

 この業者には、仙台市の40代男性からも20万円の融資を申し込む電話が4月にかかってきた。勤務先のかまぼこ工場が津波で流され失業。妻と小学3年生の息子を養うため、かまぼこの移動販売を始めようと考え、機械の購入資金にするためだ。

 男性は「申し訳ないですが、追加で貸してもらえませんか」と涙交じりに頼み込んだ。4年前にも10万円を借りており、総額30万円の利息は月12万円。業者は「5、6月の利息はきっちり振り込まれた。商売がうまくいったのか義援金が入ったのかは知らないが」と話す。利用者は全国に約150人。震災前の利息収入は月約400万円だったが、4月以降は2〜3割増えた。

 国民生活センターでは4月以降、被災地からのヤミ金に関する相談が増加傾向にある。震災で失業した20代男性は「カネに困っていないか」と電話で融資を持ちかけられ2万円を借金。その後「10日ごとに1万5000円を返せ」と迫られた。

 震災後、国は消費者金融による被災者への融資条件を緩和した。各地の社会福祉協議会には、失業者の生活再建のため月20万円までを無利子で貸す制度もある。全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会の本多良男事務局長は「資金に困ってもヤミ金には絶対手を出さず、自治体や弁護士会などに相談してほしい」と呼び掛けている。

毎日新聞 2011年6月18日 東京朝刊
福島第1原発:被災全世帯 義援金2次配分の対象に
株主総会:企業に変化 広がる被災地支援
東日本大震災:義援金理由に生活保護打ち切り…南相馬市
東日本大震災:義援金配布 自治体からの聞き取り開始
東電補償金:義援金受給者「限定」 住民票なく断念相次ぐ

http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110618ddm001040025000c.html
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posted by 管理人B at 01:00| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 貸金・消費者金融・クレジット業界 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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