2011年08月15日

安愚楽牧場の倒産は今年最大 負債総額は4300億円超〜安愚楽牧場被害については、スポンサーがつかなければ破産の方が戻りがよい?

●今更安愚楽牧場に4000億円の負債があったというのは、目新しい情報ではありませんが、東京商工リサーチが調べた発表であり、それが今年になっての最大倒産ということなので、もう一度注目すべき事項となります。
 今までの発表で619億の負債総額と言われたのは、オーナ-への出資に関することが含まれていかなったことなどによるものだったのかと思いますが、改めて、この金融スキームによるものが重くのしかかって来た結果になったのかとも思います。
 この記事で気になるのが安愚楽牧場の今年の3月末の決算で、1027億円の売上で5億円の利益となっています。一方儲かっている企業での100人程度の50億円売上の中小企業でも5億円の利益をだしているのを見かけますが、果たして安愚楽牧場の5億円の利益というものも眉唾ものの可能性も感じられます。実際に精査してみると何百億の債務超過という結果がでてくるのではないかとも懸念しています。

 もうこうなると、いくらスポンサーが現れたとしても以前発表の619億の負債の半分の約310億円位の拠出金を出せばまだいい方だと思いますので、東電の賠償がある程度でも実現しないのなら、破産の道をたどってしまうのではないかと思います。
 また「民事再生法」ということでもオーナーへの返還率が1割未満と考えるのなら、おそらく破産したほうがむしろ配当が多いのではないかとも当方は見ています。
 仮に「破産」という事になっても、現在の事業や牛や従業員は「事業譲渡」ということで、それぞれ現在も継続している畜産農場へ売られる事になります。その譲渡(売った)時の金額が仕入先などに充てられますが、破産ともなると
 今まで述べてきたように、優先順位があり(もちろん民事再生でも優先順位がありますが)
 1、公租公課(未払いの税金)
 2、労働債権(雇用されている人の未払い金の賃金など)
 3、一般債権(仕入先などの支払い、売掛金)
 4、一般債権(オーナーへの配当)
 ※3と4は同等の可能性もあり。

 これら1〜4の順番に全て100%満たされる迄行われます。つまり税金が全て完済したら、次は労働債権の完済、それが全て満たされて一般債権に移るので、破産になっても当然仕入先やオーナーへの配当(返還金)は厳しいものとなります。

 再生計画案はおそらく、オーナーの資金を90%以上泣いてもらって、(仕入先もそれ同等の割合を泣いてもらって)再スタートしようという考えなのかもしれませんが、どう見ても「民事再生」は厳しくなっているような感じがします。オーナーの多くが再生案(どのよう案になっているかは実際わかりませんが)には「否決」を投じ、破産手続きに移行するのではないかと思います。

安愚楽牧場の倒産は今年最大 負債総額は4300億円超〜安愚楽牧場被害については、スポンサーがつかなければ破産の方が戻りがよい?
2011.8.15 17:34
 和牛オーナー制度で知られた黒毛和牛の全国展開畜産会社で、今月9日に東京地裁に民事再生法の適用を申請した安愚楽牧場(栃木県那須町)の負債総額が4330億8300万円に膨らみ、今年最大の倒産となったことが15日、分かった。東京商工リサーチによると、3月末時点の負債総額は約619億8700万円だったが、約7万5千人いるオーナーに対する契約解除にかかる費用がかさみ、それまで最大だった林原(岡山市)の負債1322億円を大きく上回った。

 17日に神戸市、19日に東京都内で債権者への説明会を開く。

 同社幹部は、経営悪化の要因として、東京電力福島第1原発事故による契約解除の増加や和牛の価格下落を挙げ、「われわれの過失もあるが、東電の過失割合は大きい」として、損害賠償を請求する考えだ。

 商工リサーチによると、安愚楽牧場は1979年に牧場経営を開始。繁殖牛のオーナーを募集し、生まれた子牛を同牧場が買い取り、支払う独自のビジネス「和牛オーナー制度」で知られる。超低金利のなか、「高利回り金融商品」として注目された。

 同社は、全国40カ所に自社牧場を運営するほか、預託先牧場を338カ所を抱え、黒毛和種牛牧場として国内最大規模。2011年3月期の売上高は約1027億円、約5億円の利益を計上していた。

 3月11日、東日本大震災が発生し、福島第1原発の爆発で放射性物質が拡散。肉牛からセシウムが検出され、汚染された稲わらや汚染牛肉が流通。市場価格が暴落し、出荷を見合わせざるをえず、資金繰りが悪化していた。

http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110815/biz11081517360013-n1.htm
(2011/8/15/MSN産経ニュース)


安愚楽牧場の負債総額は4330億円、今年最大の倒産に
2011年 08月 15日 19:10 JST 

東京商工リサーチによると、東京地裁に民事再生法の適用を申請していた安愚楽牧場(那須塩原市)の負債総額は4330億円だったことが15日わかった。

 商工リサーチの調査によると、2011年3月期の負債総額は619億8705万円だったが、債権者7万4798人に対して総額4330億8300万円に達していた。これにより、負債額では林原(岡山市、負債1322億円)を抜き、今年最大の倒産となった。 

 安愚楽牧場は1979年、那須町で共済方式による牧場経営を開業。繁殖牛のオーナーを募集し、生まれた仔牛を買い取るシステムで資金を調達する「和牛オーナー制度」という独自のビジネス手法を開発し、高い利回りの期待できる金融商品の1つとして一般投資家の注目を集め、会員数は3万を超えるようになった。2011年3月期の売上高は1027億円。

 しかし、3月の東日本大震災で東京電力(9501.T: 株価, ニュース, レポート)福島第1原発の放射能漏れ事故が発生し、対象地区で牛の放牧が制限されたほか、放射性セシウムの検出で福島県産牛肉の出荷が制限され、経営環境が悪化していた。
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-22709820110815
(2011/8/15/reuters)

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この記事へのコメント
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Posted by !気になるね at 2012年03月09日 01:15
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Tracked: 2011-08-16 01:54
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