したがって、安愚楽牧場の場合、東電の賠償がなければかなり低い価格、つまり元本の1%という返還を受け入れなければならない羽目になります。でも、安愚楽牧場は、異常な位に負債額の大半が「和牛オーナー」の分となっており、どうやったら、この負債額にふくれあがるのだろうかという位の経営状況を垣間見ています。
マスコミでさえも、「詐欺の可能性」を断定しないまでも示唆するくらいですから、その後「財務内容」を精査していけば、今までの経験則からは、直前に集めた資金も含めて、なんらかの「刑事事件」に迄発展する可能性が充分にあります。
そのため、東電の補償はあるものの、まず、通常の経営で損失したと過程しても、4200億円というオーナー債権額が本当に現存する牛なのかどうかも怪しいし、それに経営に庇護(口蹄疫での安愚楽側の過失や、資金集めにより生じた高配当の負担、つまり原発とは関係ないこと)によるものであれば、当然賠償も東電側の指摘により減算される事も考えられます。
しかし、安愚楽牧場の場合、現在の状況を見に「元本の1%」と言っているのだから、こういった結果はもう「破産」している会社での配当率に過ぎないので、「民事再生」での再生は不可能なのではないかと思います。
それに安愚楽側も民事再生で「清算」と宣言しているのだから、「民事再生」の意味は全くないのではないかと考えます。むしろ安愚楽側や代理人の栃木・柳沢法律事務所にとっては、「民事再生」の方が双方にメリットはあると思います。「破産」になれば、破産管財人が立ち、安愚楽経営人と代理人弁護士はその任務を去るのですから、民事再生でいけるのであれば当然行きます。破産管財人が立てば、今まで見えなかった事が見えてくるので、「なんだこりゃ」ということまで公に晒すことになるので、「捜査機関」は黙っているわけにはいかないという事態まで発展する可能性もあるのです。
破産となった場合は、現在の監督委員(弁護士)が破産管財人として引き続き行う可能性があり、そういった場合、代理人栃木・柳沢法律事務所の仕事が少なくなるのですから、それなりの収入は減ります。しかし「刑事事件」となった場合、三ヶ尻久美子代表などは当然「弁護人」を選任しなければならないのだから、その際の「弁護人」は栃木・柳沢法律事務所が請け負う可能性も充分にありますし、過去の倒産処理においても刑事事件に発展した場合は、申請代理人が刑事弁護人を行うという例もあります。一部では、栃木・柳沢法律事務所のような代理人は、債権者への公平に分配するためなどと言っている方(弁護士も含めて)もいらっしゃるのですが、もちろん倒産処理だからそれなりの公平性を考えてやるのかと思います。しかし、今お伝えしたように、代理人が刑事弁護人に鳴ったりする例が多いことやあくまでも「代理人」ですので、その字のごとく、本来民事再生も経営者でやるべきことで、それが法律の知識が乏しい事が多いから、弁護士を雇ってやるに過ぎないということなのです。
まず、安愚楽牧場被害者の会(安愚楽牧場被害者弁護団・安愚楽牧場被害対策弁護団)などに(弁護士費用も当然かかりますが)入って、本当にオーナーに有利な方法を認識していかなけばならないのです。そうなるとおそらく、「破産」つまり債権者集会での再生計画案では債権者が「NO」を示し、破産手続きに移行するのがいいのではないかと思います。
訴訟だって2から3年先の事になるかと思います。それも破産して事実に即した財務内容が発覚して、そこで捜査機関が強制捜査に乗り出し、被害者弁護団は、捜査機関のあとを追っかけながら、証拠を集め、そこである程度になったら、訴訟を起こす。あくまでも仮説しかなりませんが、こういった流れになるのかと思います。
毎日新聞 8月26日(金)2時30分配信
東京電力が30日に発表する福島第1原発事故に伴う損害賠償金の「本払い」算定基準で、農林漁業や観光業などの風評被害の一部も対象となる見通しとなった。福島県などでのセシウム汚染肉牛の出荷停止や価格下落した非汚染牛肉など風評被害の一部についても基準を示す方針。9月から請求を受け付け、10月にも支払いを始める。一方、東電は25日、仮払いの対象に福島県南相馬市の北部地域住民約1万2000人を追加すると発表した。
<出荷停止は解除>肉牛:岩手、福島、栃木3県の出荷停止を解除
<対策協議>東日本大震災:福島第1原発事故 牛肉の価格下落で、JAが損害賠償対策協 /秋田
<放射線の不安>福島のゴーヤ:原発から60キロ 放射線の不安じわり
<放射線関連>記者の目:京都・五山送り火騒動=古屋敷尚子(京都支局)
<賠償は>福島第1原発:東電 賠償金の本払い算定基準を30日公表
最終更新:8月26日(金)2時34分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110826-00000009-mai-soci
ラベル:民事再生法適用を申請中 安愚楽牧場 債権者 東電の賠償 倒産品 監督委員 破産管財人 栃木・柳沢法律事務所 三ヶ尻久美子 安愚楽牧場被害者の会 安愚楽牧場被害者弁護団 安愚楽牧場被害対策弁護団 債権者集会 再生計画案 破産手続き 被害者弁護団 財務内容 東電損害賠償対象 安愚楽牧場被害 原子力損害賠償紛争審査会 弁護士費用 強制捜査 非汚染牛肉
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