2011年09月13日

大阪地検特捜部証拠改ざん隠蔽事件、初公判で元特捜部長・副部長の被告人ら無罪を主張

●昨日2012年9月12日、大阪地検特捜部における証拠改ざん事件においての、上席(元特捜部長及び副部長)の初公判が開かれたとのこと。被告人双方は無罪を主張とのこと。

 検察の特徴を考えると、検察は事件を扱ったものが本当に罪にあたるものか、さらに罪にあたっても罰を与えるべきかどうか、というものを検討して裁判所にお伺いをして、許可が降りれば、その罰を実行するという特徴(任務)をもっています。
 
 また法律上、警察等から上がってきたものをチェックするだけでなく、独自に捜査して起訴することも可能な仕組みとなっています。その捜査に相当する部分が「特捜部」という事になります。

 今取り上げている「安愚楽牧場」の運用スキームと一緒にするのは失礼な話かもしれませんが、この「特捜部」とう組織自体無理な組織のような気がします。
 基本的に検察というのは、上がってきた捜査案件(送検された案件)に対して第三者的な判断をして、裁判へもしくは「おとがめなし」ということで、中立かつ公正な判断をするのであるから、やはり第三者ではなくては、正常な判断ができないので、「捜査」ではなく検査(捜査そたものを検証する立場)ではなくてはなりません。

 すると特捜部は大きな捜査や統一した行動をするには大変都合の良い組織にはなるのですが、その分エラー(間違え)も少なくなく、それが顕著に現れたのが、今回の結果なのだと思います。

 現在の「刑事裁判」の構図の中で、本当の「正義」を求められるのは「検察」だけになっています。
その対照となる被告人を守る「弁護人(弁護士)」はその被告人の主張を全面的に反映して被告人の利益を守るという事が仕事になるので、仮に真の犯罪者としても守っていく必要性が生じます。そして、「裁判官」は検察の主張していることが正しいか正しくないか、正しい場合はそのことをもって刑罰を加える許可と独自の量刑の指定をするだけなので、犯罪者であることは最後まで認めないという性格があります。
 
 そうなってくると、検察が持っている裁量(権限)は非常に大きいものなので、些細なことであっても、そのことが刑事裁判の重要な運用に大きな影響を与えるので、「改ざん行為」はトンデモない話ですが、それを管理するものが「見てみぬふりをする」という事も「同罪だ」ということになるのです。
 どうも今回の事件が特化していることとも思えず、過去にもいろいろ発覚はしないのだが、そういう事をやっていたのではないかという懸念も充分にあります。


 この件が事実であれば、しっかりと処罰を加えて、今後最低でも検察を監視する第三者機関を設置しなければなならいのも当然の帰結となります。

 




大阪地検特捜部証拠改ざん隠蔽事件、初公判で元特捜部長・副部長の被告人ら無罪を主張


大阪地検隠蔽:「元検察官」古巣との対決姿勢を鮮明に


佐賀元明・元大阪地検特捜部副部長=大阪市北区で2011年9月12日午前9時34分、宮間俊樹撮影
 東京地検と並んで「最強の捜査機関」とも称される大阪地検特捜部の元部長と元副部長が12日、大阪地裁の被告席に着いた。証拠改ざん・隠蔽(いんぺい)事件を巡り、犯人隠避罪に問われた大坪弘道被告(58)と佐賀元明被告(50)。「私は無罪です」−−。取り調べられる側に「転落」し、これまで想像もしなかったような日々を過ごしてきた2人は、きっぱりと起訴内容を否定し、古巣との対決姿勢を鮮明にした。検察や関係者はこの日の初公判を複雑な表情で見守った。【久保聡、村松洋】

 大坪被告は硬い表情ながら背筋を伸ばして入廷。裁判官に深々と一礼した後、検察官一人一人の顔を確認するようにゆっくりと見回し何度もうなずいた。職業を問われると「現在無職ですが、元検察官です」と胸を張り、「検察捜査に対する信頼を失墜せしめたことは誠に慚愧(ざんき)に堪えないが、刑事被告人として法廷に立たされるべき理由は存しない」と述べ、無念さや元検事の意地をにじませた。

 佐賀被告は落ち着いた表情で淡々と無罪を主張した後、ペンを片手に検察側の冒頭陳述に聴き入っていた。

 ◇「調べる側が調べられる側に」
 昨年10月の逮捕は衝撃だった。大坪被告は「調べる側が調べられる側に陥る。自由を奪われるつらさを痛感した」という。

 今年1月の保釈後は、妻と登山や読書に時間を費やした大坪被告。「特捜検事時代は土日がなく、この年で初めて毎日が日曜という生活を経験した」と話す。一方で、開示証拠を独自に検討し、弁護団と公判対策を練ってきた。

 証拠改ざんという暴挙に出たへの思いは複雑だ。初公判前の会見では「証人として出廷予定の人物であり、彼について申し上げない」としたが、今年7月の取材では「(改ざんする前に)前田が僕にひとこと言ってくれていたら、全てはなかった話だった」と悔やんだ。

 一方、佐賀被告は今年1月の保釈後、保険契約を見直したり、自家用車を処分したりして、懲戒免職によって収入が途絶えた家計を見直した。初公判を前に「家族の生活に影響を与えることが心配だ。今は何とか平穏を回復したが、家族は裁判の結論を心配していると思う」と気遣った。

 ◇村木さん「真実を語ってほしい」
 事件で検察内外から批判を浴びた大阪地検特捜部。この日の初公判について、関係者からはさまざまな声が上がった。

 特捜部では最近、検事2人が異動したが、補充はなく欠員状態が続く。独自事件などを担当する検事はわずか3人で、改ざん・隠蔽事件後、容疑者を逮捕したのは2件だけ。ある地検職員は「公判で事件が再び注目され、新たな事件着手が難しくなる」と懸念した。

 また地検幹部は「故意だろうが過失だろうが、証拠の中身が変わるという異常事態がなぜ放置されたのか。当時の地検の問題は何か、反省点とするために知りたい」と話した。

 一方、大坪被告が捜査指揮した郵便不正事件で、無罪が確定した村木厚子さん(55)=現・内閣府政策統括官=は「私が偽証明書の発行に関わったというストーリーができた根拠がいまだに分からない。(両被告には)一人の人間として真実を語ってほしい」と語った。また「後輩検事が同じ目に遭わないためにも、問題はどこにあったのかを冷静に指摘すべきだ」と述べた。

毎日新聞 2011年9月12日 15時57分(最終更新 9月12日 16時12分)

証拠改ざん事件:元特捜部長、犯人隠避を否認 初公判で
障害者郵便割引不正:証拠改ざん 元特捜部長が提訴
障害者郵便割引不正:証拠改ざん 「名誉回復したい」 犯人隠避罪で起訴の両被告会見

http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110912k0000e040094000c.html
 
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posted by 管理人B at 13:30| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 検察事件 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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