2011年11月04日

「さくら水産」社長は「村さ来」創業者の一番弟子〜倒産(民事再生法)せずにやっていける魅力を越え、多売を果たすのが至上命題

居酒屋は、サラリーマンをはじめとする、会社帰りの憩いの場は、もちろん、「酒」を通じてコミュニケーションを取るというような役割をになっています。
 「飲みにケーション」なんていう言葉もあるように、居酒屋を通じての人間関係は今は不可欠なものとなっています。
 居酒屋は人間関係の場をつなげるために、お酒を用意し、おつまみとして「豚の角煮」「焼き鳥」「お刺身」などを用意して、ゆったりと楽しめるようにテーブル・椅子なども用意します。
 当然それを運営する「人」が入ってくるので店長をはじめとする従業員(正社員・アルバイト)などがいて、お料理を運んで来てくれます。食事を楽しんだあとは、暖簾(のれん)をくぐって最後のお勘定となり、暖簾をぐぐって出ていくまでの「気持ちいい」を提供するのが居酒屋の現在の役割です。

 当たり前のことですが、居酒屋の利益は「お客さんのお支払い-仕入れ-人件費-設備・土地建物など」となります。
 だから、その差額を大きくするために、居酒屋は日夜努力しています。

今、駅の界隈をみると、「居酒屋」はどうしても目立つところに存在し、アチコチしかも同じビルの中のフロアの数だけ居酒屋があるなんて所もざらに目にします。

 そうなると、自分のところが潤うためにはサービスや価格面での競争をすることになります。

 その結果競争が激化し、潰れる居酒屋も少なくありません。ここでもたまに取り上げますが居酒屋の「民事再生法の適用申請」、そんなニュースがよく飛び交っています。

 ところで、「さくら水産」というと、魚を中心とした居酒屋チェーンが有名なのですが、関東区域のサラリーマンにとっては、ワンコイン昼食としても有名なお店で、「ごはん、みそ汁、生卵」のおかわり自由というもので特化しています。
 ただ、どうしても「薄利多売」で利益をたかめようと努力はするのですが、どうしても多売がなんとからならず、その母体の「村さ来」も含めて、スポンサーが転々としているという現状となっています。

 「スポンサーが転々」ということは、それだけ、魅力のある居酒屋ということにもなります。「面白そうでちょっと画期的だ」だから、ちょっとゆとりのあるスポンサー企業は、「やってみるか」ということになるのだと思います。いい居酒屋であっても「薄利多売」の多売が今後どうできるかが、この「さくら水産」と「村さ来」の最大のミッションになります。

 
 





「さくら水産」社長は「村さ来」創業者の一番弟子〜倒産(民事再生法)せずにやっていける魅力を越え、多売を果たすのが至上命題
2011.11.04
連載:居酒屋 激安ウォーズの行方      

黒坂敬社長


 海産物居酒屋「さくら水産」を東京、大阪、名古屋に114店舗展開するテラケン(江東区亀戸)は、今年2月、大リストラに踏み切った。160店舗近くに膨れあがっていた店舖の統廃合と、全品250円均一(税込262円)の「にこにこ屋」業態からの撤退を図ったからだ。この責任をとり、創業社長の寺田謙二さん(63)は会長に退き、専務の黒坂敬さん(66)が社長に就任、経営再建に乗り出した。

 「当面は、新鮮な魚介類を客単価約2200円で提供する『さくら水産』のブラッシュアップに努め、メニューの充実に全力を傾けます。リストラ中に東日本大震災が発生し落ち込みましたが、7月ごろから客数、客単価とも反転し、前年対比をクリアしつつあります」(黒坂さん)

 テラケンはもともと「村さ来」(現ジー・テイスト傘下)のFC(フランチャィズチェーン)として、店舗展開していた。「村さ来」は1973年に清宮勝一さん(74)が東京都世田谷区経堂に1号店を開店した。80年代半ばに甲類焼酎を炭酸で割って、レモンなどの果汁で味付けした「チューハイ」(カクテル飲料)を開発、販売し、大ヒットさせた。「イッキ!イッキ!」の一気飲みに代表される居酒屋ブームを出現させたのだ。

 「村さ来」はその後、消費者金融のレイク、加ト吉、JT(日本たばこ産業)を経て、ジー・テイスト傘下に入ったが、今も営業を続けている。

 テラケンの社長に就いた黒坂さんは、「村さ来」創業者で、いまや伝説的な業界人となった清宮さんの「一番弟子」を自負する。

 「清宮さんが優れていたのは、いち早くマージンミックスを導入したことです。ビールを原価で安売りし、チューハイで儲けるというやり方を貫きました。それで利益が出なくなった時、『ビールは上げずに、お通しで100円取れ』と…。飲料・料理のトータルで利益を出すという考え方で、チェーン店を大繁盛させました」(黒坂さん)

 清宮さんは85年に『居酒屋ビッグビジネスへの戦略発想』を出版、若者の集客戦略などについて書いた。全品280円均一の「鳥貴族」で業界を席巻する、社長の大倉忠司さん(51)は、「清宮さんの本の通りにやったら成功した」と語っている。

 黒坂さんは「『村さ来』は最盛期、全国に960店舗以上展開しました。年間100店舗以上も出店できたのは、本部がFC独立者の信用保証(対業務用酒販店など)をしたからです。そこに『村さ来』の強さと弱さがありました」

 おかげで「村さ来」のFC独立者からは、寺田さんのようなユニークな経営者が出てきた。寺田さんは95年に独自ブランドの「さくら水産」九段靖国通り店を開店。大繁盛させ、多店舗展開に踏み切った。

 寺田さんは当時、「村さ来」をやめていた黒坂さんと会い、「さくら水産を一緒にやろう!」と契りを結んだ。こうして黒坂さんは97年9月にテラケンに入社、「さくら水産」展開の中心人物となった。そして、今また「さくら水産」を海産物専門の居酒屋に再生するために全力を注いでいる。黒坂さんの“豪腕”が見ものである。(外食ジャーナリスト)
http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20111104/ecn1111040801000-n1.htm
(2011/11/4/zakzak)
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posted by 管理人B at 15:15| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 企業再編・M&A・異動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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