2011年11月05日

東京一安い居酒屋「一休」商売の秘密〜ギリギリの低価格路線が魅力

 昨日は海鮮居酒屋「さくら水産」の記事を取り扱わせていただきましたが、激安居酒屋ではこの「一休」(いっきゅう)も最近の密かなブームとなっているようです。

 居酒屋・レストランはもちろん、スーパーマーケットにおいての「勝算」の目の付け所はどこかといえば、当然「利益」ということになります。
 「利益」を最終的に重視しなければ、「お客様が喜んでいただける」事を重要視してもいつかは、破綻してしまうのが当然の帰結となります。

 企業は慈善事業ではありません。昨日も申し上げましたが、「利益」は「売上」から「必要経費」を引いたものの残りとなります。
主な売上はお客様からの御勘定となります。
 一方必要経費は、原料(食材・お酒)、設備(キッチンや椅子、テーブル)、消耗品(食材以外のおしぼり、割り箸、つまようじ、トイレ用品、台所洗剤など)、光熱費(電気・水道・ガス)、家賃そして、人件費(従業員への給与)という事になります。

 ですから、「売上」をできるだけ大きくして、「必要経費」をできるだけ小さくする、これが当たり前の事ですが鉄則になります。

 最近では、必要経費を小さくするために、特に初期投資(物件の取得など)を小さくする傾向にあります。
その代表的なものが「居抜き(いぬき)」というもので、店の物件を取得する前に、既に同じような業種が行われたであろう物件の設備などをそのまま活かすこと、がひとつに挙げられます。

 この居抜きによる物件の取得だと、テーブル椅子などがそのまま置いてあるケースも多く、さらに厨房や冷蔵庫・製氷機などもそのまま活かせることも多いので、新たに新設備を取り付けることは必要がなく、
その結果本来1億円かかっていたところが、1/10の1000万円で行えるという事も多いので、大変利用価値があるものです。
 その結果、お客様に提供する価格も低価格で行えるようになり、必然的に売上を大きくすることができるという「利益」を生み出せる原動力となることができるのです。

 さて、東京一安い居酒屋「一休」においては、やはり「安さ」を魅力とした企業戦略をしていますので、やはり「安さ」がたの居酒屋に抜きん出ています。
ここの特徴は「割引」を頻繁におこなっていますので、利用者の方もそこに目を付け、しかもメンバーズカードなども利用して、常連性の定着をしているのではないかと考えれます。

  今後不況のところでの居酒屋の伸びが期待されるのは、280円均一などの(定額)低価格居酒屋と、この「一休」のように時間・曜日やメンバーズカードのような「割引」を活用しているところなのかもしれません。








東京一安い居酒屋「一休」商売の秘密〜ギリギリの低価格路線が魅力
2011.11.01
連載:居酒屋 激安ウォーズの行方      

一休社長の金子武範さん【拡大】

 東京・渋谷センター街といえば「270円居酒屋」や全品280円均一の「鳥貴族」が軒を連ね、居酒屋激安ウォーズの最前線となっている。10月8日、その渋谷センター街の宇田川町交番前のちとせ会館8階に、「東京で一番安い店」を看板にする居酒屋「一休」が開店した。415席の“大箱”で、営業時間は16時から25時まで。「会計の半額分を500円の金券でバックする」というオープン記念イベントが奏功し、店は若い男女などで連日盛況が続いている。

 一休(本社・東村山市)社長の金子武範さん(39)は、こう話す。

 「当社は来店されるお客さま全員に税込315円で1年間有効のメンバーズカードを発行しています。来店されたその日にメンバーになっても16時から18時までフード・ドリンク半額、生ビール・ハイボール・サワーなどのドリンクがオールタイム税抜99円から199円で飲めます。現在、会員は約60万人。そのうちモバイル会員は15万人を数えます。メンバーズ制による常連客の多さが当社の強さです」

 一休は現会長の金子武久さん(62)と現専務の栄子さん夫婦が、1975年10月にJR高円寺駅の近くで7坪10席の店を開業したのが始まりだ。息子で現社長の金子さんが3歳の時だった。創業3年目には「一休煮込み」「カレーコロッケ」「納豆袋揚」など、若者の胃袋をつかむメニューを完成させ、成功を引き寄せた。80年に開店した2号店の武蔵境店(55席)もヒット。メンバーズカードは武蔵境店の時から導入された。

 金子社長は91年にエコール・キュウリネール国立(現・エコール辻東京)で1年間学び、19歳で一休に入社。調理師免許を取得、店長、仕入れなどを経験し、昨年10月、一休創業35周年の時、社長に就いた。その昨年10月時点での一休は45店舗、売上高約46億円。今年は50億円を突破する。

 一休は、「東京一安い店」を実現するために、さまざまな努力をしている。たとえばFL(原材料費+人件費)比率は65%と他の居酒屋チェーンより5%以上高いので、家賃比率は10%に抑えている。

 「出店に際しては坪単価1万5000円で大家さんに交渉。次に大工さん、酒屋さん、食材屋さんと、すべての業者に頭を下げて、当社の希望価格で取引をお願いしています。この渋谷店の初期投資額は1億5000万円から2億円程度。累損を一層し、利益(黒字)が出るまでには7年かかります。他チェーンは3年から5年がメドのはず。当社は薄利多売方式でお客さまに還元、その分、週2−3回来店していただくようなシステムにしています」(金子社長)

 11月6日には五反田に「一休」(170席)と手羽先の「十九家(とくや)」(100席)を開店する。一休は「190えん酒場まじ」を2店舗展開しており、今後、居酒屋激安戦争の“台風の目”になる可能性が高い。

 ◇  ◆  ◇

 書き入れ時の年末年始を控え、さらに“過激さ”を増す居酒屋の激安戦争を再び追う。(外食ジャーナリスト・中村芳平)
http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20111101/ecn1111010838001-n1.htm
(2011/11/1/zakzak)
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posted by 管理人B at 18:07| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済市場・無料タダの営業戦略 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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