2011年11月07日

日本振興銀行(民事再生手続き中)、検査妨害、木村剛元会長、起訴事実を認めるが積極関与は否定・東京地裁初公判

この記事に言及できませんでしたが、2011年10月25日、木村剛(きむらたけし)被告人(日本振興銀行元会長)の検査妨害(銀行法違反)の初公判が東京地裁でおこなわれたとのことです。
 被告人本人は起訴内容を認めているということで、早期に審理が進むものと思われます。

 木村被告人はそれなりの刑事罰と民事賠償を受ければいいのですが、ないがしろにされているのは、そこの日本振興銀行に1000万円以上をあずけた人たちです。はじめてのペイオフがこの銀行により初適用されたということで、この1000万円の元本と利息を超えた分が今後どうなっているのかとても気になるところです。

 ちなみに日本振興銀行には普通預金は存在せず、定期預金による預入がメインでそれを原資に「リスクの高い」と言われる中小企業に融資している現状です。
 いうなれば、事業者金融といわれるロプロ(旧 日栄)やSFCG(旧 商工ファンド)を銀行という防具を付けて、貸出をしているようなもので、理念としては非常によかったのですが、やはり無理があるようでした。
ちなみに、東京都が主導で行なっている「新銀行東京」も日本振興銀行同様、中小企業に融資をしているのですが、「与信管理」があまり徹底していないこともあり、貸し倒れが続出している話も多くあり、これがいずれは、都民の税金から持ち出すようなことになってしまっているのではないかと危惧しています。



日本振興銀行(民事再生手続き中)、検査妨害、木村剛元会長、起訴事実を認めるが積極関与は否定・東京地裁初公判


日本振興銀:検査妨害 元会長、認める 積極的関与は否定−−東京地裁初公判


弁護士らと東京地裁に入る木村剛被告(左)=東京都千代田区霞が関で25日、岩下幸一郎撮影
 昨年9月に経営破綻した日本振興銀行(民事再生手続き中)の検査妨害事件で、銀行法違反(検査忌避)に問われた同行元会長、木村剛被告(49)は25日、東京地裁(登石郁朗裁判長)の初公判で起訴内容を認め、「関係者に多大な迷惑をかけ、経営者として申し訳ない」と謝罪した。一方で「何らかの悪事を隠そうとした事件ではない。本来なら振興銀は破綻する必然性はなかった」と訴えた。

 検察側は冒頭陳述で、経営破綻した商工ローン大手「SFCG」からの多額の債権買い取りや、振興銀の融資先でつくる「中小企業振興ネットワーク」参加企業への大口融資を金融庁に把握され行政処分を受けることを回避するため、木村元会長が振興銀幹部らに関連メールの削除を指示した、と指摘。検査官にメールが欠落している点を尋ねられたという幹部らに「人的ミスと説明してください」と指示した経緯も明らかにした。

 一方、弁護側は冒頭陳述で「元会長がメール削除に言及したのは1度だけ」などと積極的な関与を否定した。

 起訴状によると、木村元会長は元役員らと共謀し検査を受けていた09年6月と8月、検査官の閲覧用サーバーから計723通のメールを削除。9月に検査官に欠落を指摘され「データ抽出の操作を誤った」とうその回答をし、検査を妨害したとされる。他に起訴された元社長ら3人は今年2月、有罪判決を言い渡され、確定している。【和田武士】

毎日新聞 2011年10月26日 東京朝刊

日本振興銀:木村元会長、起訴内容認める 検査忌避
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20111026ddm041020159000c.html
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