2011年11月09日

安愚楽牧場 ;民事再生手続きをついに断念、破産手続きへ〜再生管財人の渡辺顕弁護士が嵌められたのは、栃木柳澤法律事務所(申し立て代理人)の「お家芸」計算だったのか?

安愚楽牧場の民事再生手続き廃止のニュースが午後になって続々と流れてきました。
民事再生手続き廃止の可能性については昨日の今頃の時間において、
http://re-plus.seesaa.net/article/233641420.html#comment
(2011/11/8付)をご覧いただけたらと思います。

 今回昨日の再生管財人の上申により裁判所が「民事再生手続き廃止」の決定をしたということで、1ヶ月以内に債権者から異議申し立て(抗告)がなされなければ、破産手続きへと移行する事になります。もしかしたらオーナー債権者だけでも7万人もいるから、もしかしたら1人位でも「異議申し立て」がいるかもしれないと気になるところですが、いろいろな事情を鑑みても、「破産」になることで話を進めてみたいと思います。

 破産となった場合(「破産手続き開始決定」という呼び方をされています)、それ以降にスケジューリングされていた日程は「チャラ」になります。つまり、これまでで告知されていた、12/6に債権届けの締切や、来年(辰年)の1/11の債権認否や、債権調査期間、そして2/14の民事再生計画案の提出、それ以降の債権者による計画案の賛否投票 は消滅ということになります。
それに替わり、「破産手続き」ということになるのですが、この手続きになると、基本的に「債権者の意見や投票」などをする部分は無くなります。その結果、「破産管財人」の独断の管財業務が進みます。同じ清算型の民事再生でもやることは同じなのですが、民事再生だとどうしても債権者の顔色をうかがわなくてはならない部分があり、そのために7万人もいる債権者を扱うには非常に面倒なハードルを設けるようなものなので、清算型の民事再生をやるのであれば、当然破産で行うのが当たり前となります。

 そのような事なので、今後は訪れるであろう「破産手続き開始決定」の言い渡しにより、次回の破産者株式会社安愚楽牧場の第1回の債権者集会(正式名は、「財産状況報告集会」という呼び名)の期日が決められる段取りとなります。恐らくその規模からして、6箇月位は欲しいところなので、来年の4月や5月がその期日に相当するでしょうか。その間に、破産管財人(渡辺顕弁護士)は財務内容やその破綻要因や過去の経緯などを詳細に調べていくことになります。

 通常この規模(負債総額4330億円)の破産手続きとなると、5年は優にかかるのが普通です。破産手続きは、当然ながら、「残余財産」がある限りは回収の可能性と裁判所の許可のもとで行われます。そして破産管財人は年1億円とも言われる報酬額を受取りながら管財業務を行います。そのため、「残余財産」が枯渇してしまうとなれば、その時点で終了(異時廃止)ということになりそこで業務は終わり清算会社も終わります。
 大体破産時点で現金として20億円の残余財産がある場合でも、資産の換価(かんか)や流出した資産の回収などで、大にして現金が増殖することが少なくありません。そのため破産開始時に20億円だったものが80億円になったりという事も或わけです。だから、破産管財業務は4年や5年とつづくことができ、管財人の所属する事務所での安定した収入を得ることができるのです。
 しかし、安愚楽牧場の場合はオーナーに引き当てが可能とされる残余財産が20億ということですが(本当なのか少々疑問)仮に20億とした場合であっても、昨日からの記事の情報で、牛の餌だけで月20億かかるとなっているので、破産開始決定がなされる前に「game over」(ゲームオーバー)という「異常事態」に陥ります。
 本来ならこのような大型負債の倒産で5年位安定した破産管財業務を行える筈のものが、牛の餌へと月20億円も費やされるために、下手すると1ヶ月で破産手続きも「廃止」とならざるを得ない計算となります。これはもう、管財人は焦ります。

 そう今までの経緯を振り返ってみると、8月1日から2箇月に渡った「清算型民事再生」という倒産劇は、安愚楽経営陣の資産逃避ということだったのかと気づかされます。民事再生手続きにおいて、管理型にすんなりみとめられたのも、裁判所の審尋において申し立て代理人がすんなり管理型を受け入れた結果だと考えられます。通常管理型の民事再生法はよほどのことではないかぎりか債務者側がすんなり認めるかでないと裁判所はその決定をなさないはずです。
 それは、もう最初から破産でなければやっていけないのが分かっていて、最初の部分だけは民事再生というモザイクをかけておいて、その後何かのタイミングですんなりと主導権の引導を渡し、押し付けてしまう。そんなスキームを感じられた次第です。
 結局再生債務者側は、「牛が今いる」資産のことを「牛NOW」というメッセージでモザイクのような暗号をかけて、それを渡辺弁護士(当時の監督委員)に5年にも渡る長期主導権(再生管財人)を匂わせる引導として引き渡しました。そして、再生管財人になったときにそれを紐解くと同時に財務内容を見てみると「牛NOW」は、「うしなう」→「失う」(つまり、牛が実はお金になる資産ではなく、財産を食い尽くす大負債)ということだったんだと、渡辺弁護士はやっと気づかされ、慌てて「民事再生手続きを廃止した」。結局は安愚楽牧場にまんまと嵌められたんだと思いました。
 









安愚楽牧場 ;民事再生手続きをついに断念、破産手続きへ〜再生管財人の渡辺顕弁護士が嵌められたのは、栃木柳澤法律事務所(申し立て代理人)の「お家芸」計算だったのか?


安愚楽牧場:破産手続きへ 民事再生を断念


 安愚楽牧場所有の牧場で飼育されている和牛=栃木県那須町で2011年8月10日、柴田光二撮影 「和牛オーナー」制度で出資会員を集めていた「安愚楽(あぐら)牧場」(栃木県那須塩原市)の経営が破綻した問題で、東京地裁(鹿子木康裁判長)は8日、進行中だった民事再生手続きの廃止を決定し、破産法に基づく保全管理命令を出した。同日付で保全管理人に選任された渡辺顕弁護士が明らかにした。今後1カ月間に異議申し立てがなければ、破産手続きに移行する。
 9月に始まった民事再生手続きでは、地裁が今月4日、財産管理の権限を経営陣から再生管財人に移す管理命令を出した。しかし、管財人に選任された渡辺弁護士が同牧場の資産状況を調べた結果、資金繰りが逼迫(ひっぱく)し、早ければ今月中にも運転資金がショートする状態であることが判明。再生計画の立案は極めて困難と判断し、再生手続きの廃止を求める上申書を提出した。牧場側も了承しているという。
 資金繰りを圧迫している最大のネックは、約13万頭の牛にかかる月約20億円のエサ代。牧場側は牛の売却を進めて現金収入を確保するとともにエサ代を削減していく意向だが、7万人を超える和牛オーナーの同意を一つ一つ得るのは非常に難しい。渡辺弁護士は「債権者の同意が逐一求められる民事再生手続きでは手間とコストがかかり過ぎ、迅速な破産手続きが妥当と判断した」と述べた。
 一方、オーナー側の被害対策弁護団の調査によると、オーナーへの配当に充てる引当預金は約20億円にとどまっており、配当率は被害額の1%未満になる見通しという。弁護団は「今後、牧場側への損害賠償請求なども検討する」と話した。【和田武士】

毎日新聞 2011年11月8日 20時33分(最終更新 11月8日 20時48分)
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20111109k0000m040073000c.html





安愚楽牧場が破産へ 民事再生手続き廃止決定
2011.11.8 17:35 [倒産・破産]

「安愚楽牧場」の民事再生手続きが廃止されたことを受け、記者会見した保全管理人の渡辺顕弁護士(左)=8日午後、東京・霞が関の司法記者クラブ

 和牛オーナー制度が行き詰まり、破綻(はたん)した畜産会社、安愚楽(あぐら)牧場(栃木県)について、東京地裁(鹿子木康裁判長)は8日、民事再生手続きの廃止を決定した。同社は今後、破産手続きに移行する。

 今月4日に管財人に選任された渡辺顕弁護士が同社の財産状況を調査し、「早期に牧場や牛を売却しなければ、資金がショートする可能性がある」と判断。「財産保全はおろか、大量の牛が餓死し、社会問題となりかねない」として、再生手続きの廃止を求める上申書を地裁に提出した。

 廃止決定に伴い、保全管理人に選任された渡辺弁護士によると、約13万頭の牛にかかるエサ代は月約20億円。「破産手続きに移行すれば、牛の処分などをより迅速に進めることができる」としている。

 同制度は、繁殖用の牛に投資を募り、子牛を買い取って配当する仕組み。同社は自社牧場や預託先牧場を全国展開し、会員は全国7万3千人超とされる。東京電力福島第1原発事故の影響で牛肉価格が下落するなどして経営が悪化し、民事再生法の適用を申請していた。民事再生手続きの申立書によると、負債総額は約4330億円に上る。

 同社をめぐっては、被害対策弁護団が東電への賠償請求や、詐欺罪での経営陣の刑事告訴などを検討している。







安愚楽牧場が破産へ 民事再生手続き廃止決定(11/08 17:38、11/08 20:15 更新)

「安愚楽牧場」の民事再生手続きが廃止されたことを受け、記者会見した保全管理人の渡辺顕弁護士(左)=8日午後、東京・霞が関の司法記者クラブ
 和牛オーナー制度が行き詰まり、民事再生手続きが進められていた畜産会社「安愚楽牧場」(栃木県)について、東京地裁(鹿子木康裁判長)は8日、再生手続きを廃止する決定をし、財産の保全管理命令を出した。関係者から不服を申し立てる即時抗告がなければ破産手続きに移行する。管財人の渡辺顕弁護士が引き続き保全管理人に選任された。

 会社の財産状況を調査した結果、資金繰りの逼迫が判明したため、再生手続きの続行を断念。渡辺弁護士が同日、廃止を求める上申書を地裁に提出した。「破産手続きの方が資産の処分が迅速になり、債権者の利益にもかなう」としている。社長ら経営陣も了承しているという。
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/dogai/330697.html
(2011/11/8/北海道新聞)

安愚楽牧場、民事再生を断念 破産手続きで資産処分


 和牛オーナー制度が破綻(はたん)した安愚楽(あぐら)牧場(本社・栃木県)について、東京地裁は8日、管財人からの申し出を受けて民事再生手続きの廃止を決め、保全管理命令を出した。破産手続きへ移行する。管財人側は「資産を早く処分するためで、オーナーら債権者に不利益は生じない」としている。

 管財人の渡辺顯(あきら)弁護士によると、飼育する約13万頭のえさ代などが月20億円程度かかる。早く牛を売却しないと資金が尽き、餓死するおそれがあるという。大半が繁殖牛や未成熟な牛などで、市場で売買しづらい。

 今後、同社直営の牧場は牛も含めた売却をめざし、飼育を農家に預託している場合は、農家などに牛を買い取ってもらう交渉をする。資産売却は、民事再生手続きでは債権者から意見を聴く必要があるが、破産手続きなら裁判所の許可でできる。
http://www.asahi.com/national/update/1108/TKY201111080489.html
(2011/11/8/asahi.com)



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この記事へのコメント
安愚楽牧場に投資していたものですが、
破産後は弁護士に委託した方がいいのでしょうか?
それとも返済額的にはもう変わらないのでしょうか?
法律のことがまったくわからず、気をもんでいる毎日です。
Posted by さくらこ at 2011年11月09日 08:51
さくらこ 様


 こんにちは、ご質問いただきました。ありがとうございます。
安愚楽牧場に投資されていた由つまりオーナー債権者ということで話をすすめたいと思います。
 弁済に関しては、現時点では1%も帰ってこないという状況かと思います。仮にこのまま管理型での民事再生をすすめるならば様々なイベントを開催しなければならないので、非常にコストもかかるので、同じ清算(会社の事業を閉じる方向でいくこと)においても「破産」の方が民事再生で行うよりかなりのコスト減になるということで、破産という選択をしたものと考えられます。

 今後は破産という方向で進むと思うのですが、オーナーとしてやることがあるとすると、今後ほとぼりが冷めたころの破産債権届の提出になるのかと考えられます。管財人の公式見解(HP)によると、再生債権届けをそのまま、流用するような方策をとるとのことですが、これができれば、非常に楽になるかと思います。しかし、管財人弁護士が言っていることなのでかなり信ぴょう性はありますが、裁判所は法律でしばられていますし、他の同様の倒産案件が、再生債権と破産債権をキッチリと区別しているのに、安愚楽牧場だけはなぜ「特例」がみとめられるの?という問題も発生する可能性もあるので、破産債権を出すようになることになる可能性は充分に有り得ます。

 もし再生債権をまだおだししていなければ、とりあえず管財人からの指示がない限りは、そのまま出す方向でいるのが得策です。

 それから、肝心のご質問の弁護士(被害者弁護団)への委任になりますが、「戻り」というものを最重視するのであれば、正直なところ期待はできませんし、仮に戻る(被害者弁護団に委任したのみの人が得られるもの)としてもそのお金は、「損害賠償請求訴訟」という民事裁判を行なって判決がでてからの事になるので、5年とか7年とかいやもっとの先になるのかと思います。
 だとすると、被害者弁護団に委任して金銭的な利益を享受できる部分があるとすると、「個人破産」していない役員やその関連会社(法人)となり、まず最初に個人破産があるとすれば、最も資産を保有しているのではないかといわれる安愚楽牧場の元代表であったり、その側近の経理役員であったりします。「『破産』しているところへは訴訟は出来ない」これがルールなので、結局のところ、安愚楽牧場破産管財人からの破産を逃れられた、役員などになります。でもそういった役員や破産した役員よりは重要な役割ではないことが多いので、(だから破産管財人からの賠償請求などもできないのだと思うのですが)、資産をあまり持っていないことが多く、結局のところそういったところに訴訟を起こすも、仮に勝訴しても、「ない袖は振れられない」ということもあり、原告(代理人は被害者弁護団)からの破産申し立てで、破産してそこから微々たる配当を受ける。そんなことになるのかと思います。

 特に今回はいつもの倒産事件で違うのは「資産」といわれていた牛がものすごく餌を食べるので、破産業務もどうなるのか大変気になり、逆にオーナーに配当できるとされる部分も牛の餌もしくは牛が餓死した時の処分費用で消えてしまうという懸念も充分にありえます。

 そのため、「私的」な考えですみませんが、余裕資金での投資であれば、損得に関わらず弁護団に委任してこの問題を解決していきたいと思います。
 しかし、全財産をつぎ込んだということだったら、弁護団に委任して、委任しないより多く戻りが多くなる可能性は少ない(つまりハイリスク・ハイリターン)となるので、委任はいたしません。

 ですから、弁護団に委任するしないは、ご自身の生活状況でゆとりがある資金でおこなったのなら、「委任する」なけなしのお金を叩いたのなら、「委任しない」こういう判断でしかならないかと思います。

 どうぞご参考になさっていただけたらと思います。
Posted by 管理人C at 2011年11月09日 13:53
いろいろと不安になることが多く、ネットにアクセスしながら情報収集していたところこちらに行き着きました。 まさに再生債権届出書を出そうとしたところで破産のニュースがありましたので、とりあえずまだ投函しておりません。
もちろん、一両日中には出すつもりでいるのですが、当初は、解約通知書も同封して送るつもりでした。(以前、コールセンターで解約したい場合はその方法でよい、と聞きましたので。)

牛の餌代金などがオーナーにかかってくるのでは、ということがあり解約通知をしようと思っていたわけですが、破産となった今、それは必要ないのでしょうか?そのあたりのことがよくわからず悶々としております。
教えてくださいませ。
Posted by nana at 2011年11月10日 23:52
nana 様

 当ブログにお越しくださりありがとうございます。再生債権をまだだされていないとのことですが、保全管理人(旧 再生管財人)のHPでの掲載内容だと再生債権届けで破産債権届けの替わりになるようにするとの記載があるので、再生債権届は念の為に出された方が安全策かと思います。
 実際、再生債権届が破産債権届の代用となるのは聞いたことがないですし、再生債権届を出したあと破産へ移行した場合は普通は改めて破産債権届を出すことになっています。

 しかし、この状況(財産が枯渇しているような)状況においては、破産債権届をまた送るとしても来年のいつになるかはわかりません。当分固有の破産債権届は必要がないかと思われます。

 破産手続きの場合、配当する予測がつかない場合(つまり配分する財産に乏しい場合)は配当出来そうになったときに破産債権届をだすのが体験談です。

 基本的に牛の餌代は現在安愚楽牧場にある財産でまかなわれるはずなので、払う必要はないですし、今となっては解約しようと解約しまいと同じ結果であるかと思います。はっきりと当方で教授することはできませんが、解約とかはもう今は意味をなしていないです。破産では、出資した額と実際に配当された額の差額分が債権額という考えになります。

 また餌代をよこせと破産管財人が求めなければならない状況になってしまったとしたら、それは破産管財業務自体が終了するときです。破産会社に財産が枯渇すれば、もうそれで破産管財人は自ら放棄という形になります。
Posted by 管理人C at 2011年11月11日 05:49
管理人c様

そうですよね。教えていただきありがとうございます。
再生債権届は来週中に出しておこうと思います。
Posted by nana at 2011年11月12日 09:31
nana 様

 債権届は漏れずにだされた方がよろしいかとおもいます。よろしくお願いします。
Posted by 管理人C at 2011年11月12日 12:26
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