2011年11月09日

安愚楽牧場(民事再生手続き廃止決定)、破産へ移行、果たして債権者への本当の弁済率は?、破産後の被害者弁護団への加入は必要なのか?

安愚楽牧場が昨日11月8日に「民事再生法の廃止決定」となってから丸1日がたちましたが、どうしても気になるのはオーナーが「どのくらい戻ってくるのか」という事になります。また預託農家からは民事再生前の2ヵ月程度の「未払い預託料」(大体80万円などとなっているようです)が、今の状況だと、1%以下ということが現実に近い内容なのではないかと思います。

 またこの事業において、他の倒産(民事再生・破産)処理と大きく違うところは、牛の餌で月20億円がかかるということです。オーナー向けに引き当てられる残余財産が20億円であれば、つまり「1ヶ月で破産管財業務が終わる」そこにこの倒産事件の恐ろしさがあるのです。

  最悪の場合は、牛をタダでもらってもらうとか、そういった事になります。牛が餓死したら、その処理費用も馬鹿になりません。また緊急の場合は、牛を全て殺傷して、処分しなければならないことも考えられます。牛の餌代や餓死した牛の処理費用はオーナーの債権から優先的につかわれ、オーナー分の費用が枯渇した場合、今度は財団債権(破産手続き以降「優先債権」というものはこの呼び方をされます)に当たる引当金に迄食い込みます。
 仮に損害を加えた役員などに対して賠償請求の査定(破産手続きにおける簡易な賠償請求)をしたとしても、そのお金も牛の餌に消えてしまいます。

 財団債権は、公租公課(税金)、社会保険料・労働賃金になりますがそれに加えてもっとも優先する債権はやはり「破産管財人の報酬」になります。

 ですから現状では、オーナーにたいしての配当は「1%以下の配当」も本当にできるかどうか疑問ともなってきます。仮に配当があったとしても当分先の事になります。(牛を全て処分してからの配当実施が相当でしょう)

 本来ならこの負債規模で5年ほど続くべき破産処理において(早く終わりたいのが当然の本音だと思います)牛の餌のために残余財産がなくなってしまえば、破産管財人も強制的に店じまいとなります。(言い方はひどいですが、生き物の牛は餌で動きます。遊園地の牛や馬の乗り物はお金を入れて初めて動きます。破産管財人は、遊園地の牛と馬の乗り物と同様、お金がもらえてそれで動いているのです。)それが間近にせまってきています。
 いち早く牛を引き取ってもらうことに全力を注ぐことが今の課題となります。

 よく「被害者弁護団」に加入するほうがいいのかどうなのかという話が持ち込まれますが、現実問題として、金銭的な損得を考えればリスクは高いかと思います。ですから、「全財産をなげうってしまった」そんな人は加入されない方がよろしいとしか今は言えません。また、少額だけど、もしくはゆとりのある資金での出資をしたというひとであれば、被害全体の事を全体として考えるのなら「入るのが大切」という言い方しかできません。

 よくテレビのCMでは「長い棒と短い棒、ささえあったら人になる」というものが流れています。この世の中は人が支え合って成り立っていることが多いのです。被害者弁護団(長い棒)も委任する人(短い棒)が居て、はじめて機能をなし、一人ではできない問題解決や被害回復をなし得ることができるのです。金銭的な損得で考えてしまうと難しい議論になってしまいますが、出資者自身のこれまでの人生を戒めるためにも、入るゆとりがあれば入るべきなのではないのでしょうか。人を助けるゆとりがあるというとは自分自身がしっかりしていなければできないことです。被害者弁護団に加入できることは、それだけなんとか自分がしっかり出来ているということ(少々こじつけにはなってしまいますが)かと思います。この問題に正面から立ち向かえることが出来る人は立ち向かうべきです。







「少しでもお金返して」「牛がやせた」 県内オーナーら
(11月9日)
 安愚楽牧場(那須塩原市埼玉)の破産手続きが始まる見通しになったことについて、県内の和牛オーナー制度の出資者や預託農家は8日、「少しでもお金を返してもらいたい」「飼料が十分でなく牛がやせた」といった悲痛な声が上がった。一方、同牧場の被害者の相談に応じている県弁護団の須藤博弁護士は「第三者が管理することで透明性が担保される」と評価しながらも、オーナー救済には厳しい見方を崩さなかった。

 「民事再生でやれるのか半信半疑だっが、時間を掛けて少しでも返してもらえればと期待していたのに…」。老後の資金として夫婦で約5400万円を出資していた宇都宮市、無職男性(76)は深いため息をついた。

 同牧場は資金ショート寸前。大量の牛が餓死しかねない厳しい状況が判明し、男性は「お手上げになったということか。どうしていいのか分からないが、つぎ込んだ財産を少しでも返してもらいたい」と訴えた。

 約200万円を出資した那須塩原市の男性(71)は「これまでいい思いをさせてもらった。無理とは思うが、これからの生活を考えると少しでも返してもらえれば」とあきらめ口調だった。

 県内預託農家の50歳代男性は「今のところ安愚楽側から飼料供給や預託料の支払いは続いているが、十分な飼料を与えられず牛はやせてしまった。早く新しい経営の引き受け手がみつかることを願っている」と心配そうな表情を浮かべた。

 同牧場本社には現在約15人が勤務。応対した人事部の男性社員(62)は「破産について詳しいことは分からない。ホームページに載っているのでそちらを見てほしい」と繰り返した。

 県弁護団の須藤弁護士は「破産処理で配当が少し増える程度ではないか。財産である牛がどれだけ売れるかは分からない」と厳しい見方を示す。

 今後は資金の流れの解明や経営責任の追及が求められると指摘し、「破産手続きにまで追い込まれた同牧場を監督する立場にある国、県の責任も問われる」と強調した。
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/local/news/20111108/656677
(2011/11/9/下野新聞)



安愚楽牧場破産へ 配当・農家の影響は
2011年11月09日

和牛オーナー制度が破綻(は・たん)した安愚楽牧場が8日、東京地裁から民事再生手続きの廃止と保全管理命令を受けた。今後は破産手続きに移行する。命令の申し立てをしていた被害対策弁護団からは歓迎の声があがったが、全国7万人以上の出資者や預託農家への影響はまだ見えてこない。
 那須塩原市埼玉の安愚楽牧場の事務所は同日夕、混乱もなくひっそりとしていた。午後7時過ぎ、車で門から出てきた契約社員の男性(62)は「午後3時ごろ、本社(那須町)で説明を聞いた。当面は状況は変わらず、通常通り働く。不安はあるといえば、ある」と話した。
 被害対策県弁護団の須藤博弁護士は、「このまま会社が再生手続きを続けるよりは、第三者が公正で迅速な財産処理を進められるだろう」と決定を歓迎。オーナーへの配当については、「管財人がどれだけ早く会社の財産を処理できるかにかかっている。配当は(債権額の)10%にはならないだろうが、それでも再生手続きを続けるよりは増える可能性がある」という。
 オーナーのひとり、兵庫県加古川市の主婦(44)は「1割戻ってくるかどうか。それより少なかったら返金されても何にもならない」と憤る。この夏、投資金200万円分が満期を迎える予定で、全額返金を求めていた。「手続きの進捗(しん・ちょく)状況を逐一知りたい」と訴えた。
 保全管理人の渡辺顯(あきら)弁護士は8日、安愚楽牧場のホームページ(HP)で資料を公表。「オーナーが牛を受け取るという話は現実的ではない。大半の牛については売却を余儀なくされると認識している」とし、今後はHPなどで情報公開をしていくとした。
 また、預託農家への預託料については、「今後、牛の売却処分の進捗によっては、ご相談を申し上げることもある」とした。従業員の給料や退職金は確保されているとしたが、保全管理命令後の雇用継続については「ご相談申し上げることもある」とした。
 東京地裁に保全管理命令の申し立てをしていた全国被害対策弁護団の紀藤正樹弁護士はこの日声明を出し、「弁護団の懸念に対し裁判所が理解を示した」と評価。「財産の早期の回収だけでなく、関連会社や役員の責任追及も視野に入れ、できる限りの被害回復と情報公開がなされるよう努力する」とした。 
http://mytown.asahi.com/tochigi/news.php?k_id=09000001111090005



オーナー「刑事責任追及を」


返済は出資額の1%切る可能性
 4300億円を超える負債を抱えて経営破綻した「安愚楽牧場」(那須塩原市埼玉)が8日、破産する見通しとなった。被害対策弁護団からはオーナーへの返済が出資額の1%を切るとの予想も明らかにされ、県内のオーナーらからは「せめて刑事責任の追及を」との声が上がった。

 1100万円を出資していた県北の男性(65)は「やはりとは思ったが…」と、破産手続きへの移行を悔しそうに話した。自宅近くの同社の牧場やレストランを訪れ、「幅広く展開していてこれなら安心できる」と出資したのが昨年11月。東日本大震災以降も、「問題は生じておりません」などと書かれた文書を信用していた。しかし、一度も配当を受け取らないまま、会社は破綻した。

 全国安愚楽牧場被害対策弁護団の見通しでは、男性への返済額は10万円を下回る可能性もある。「自分の老後を見つめ直すためにも、早くこの問題を終わらせてほしい」と男性はため息交じりに話した。

 また、300万円を出資した県東部の男性(42)は「悪くても1割は返ってくると思っていたのに。社長や役員の刑事責任を追及してもらわないと、悔しさは晴れない」と憤った。

 26頭の牛を同社から預かる県北地方の農家の男性(62)は「受け取っていない預託料約80万円を受け取り、早く安愚楽牧場と手を切りたい」と話す。2年前に預託を受け始めたが、民事再生手続きに入ってから新たな預託は止まった。未払いの預託料は6、7月の2か月分。「毎日汗をかいて育てて、1円でも良い値段でと牛を出荷してきたのに」と悔しさをにじませた。

 被害対策県弁護団の須藤博事務局長は「民事再生手続きを続けるよりは、破産の方が迅速な手続きができる」と評価。「牛は日々餌が必要な生き物。資金繰りが悪化して資金ショートしてしまう前に、売れるものは売って、出来るだけ多くの債権者に返せる金を残してもらいたい」と話した。 同社の県内での主要取引先だった那須野農協は、民事再生手続きに入って以降、現金での取引に切り替えた。役員は「破産になったとしても特段の変化はない」と話す。

 那須塩原市の安愚楽牧場本社では、閉ざされた門扉に破綻した8月以降、「社員以外立入禁止」「開放厳禁」と赤い文字で書かれた紙が張られている。この日、社内では社員が黙々と業務をこなしていた。読売新聞の取材に対し、男性社員は「こちらでは何も答えられない」とだけ話した。

(2011年11月9日  読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tochigi/news/20111109-OYT8T00028.htm



「少しでも返済を」 安愚楽破産手続き オーナー悲痛 栃木
2011.11.9 02:24
 経営破綻した和牛オーナー制度の安愚楽牧場(那須塩原市埼玉)が民事再生手続きを廃止し、破産手続きに入ることになった8日、県内のオーナーからは「出資金はどれくらい返ってくるのか…」などと悲痛な声が相次いだ。

 小山市の50代の会社員男性は「もう全額返済なんて期待していない。でも会社に言いたいことは『少しでも多く返済してほしい』ということ」。2千万円以上を出資していたといい、「破綻してから今後の生活をどうしようという状態が続いている」と訴える。

 夫婦で約10年にわたり出資を続けていた鹿沼市の40代の主婦は「牛を売りに出しているという噂は聞いていたが、まさか破産するとは」と驚きを隠さない。破綻から約3カ月が経過し、「仕方ないという諦めの気持ちも出てきた」とも。ただ、夫婦の出資額は2千万円を超えており、「気持ちの整理はつきません」と話した。
http://sankei.jp.msn.com/region/news/111109/tcg11110902240003-n1.htm
(2011/11/9/MNS産経ニュース)



安愚楽牧場の破産 出資者は資金回収に諦めも
2011.11.8 20:52
 安愚楽牧場の破産手続きが始まる見通しになったことについて、和牛オーナー制度への出資者からは8日、「手続きを進め、早く解決してほしい」「今後どうなるのか」など、いら立ちや不安の声が上がった。

 夫婦で約1300万円を出資した三重県伊勢市の団体職員の男性(52)は「民事再生手続きでは時間がかかるだけという印象だった」とうんざりした様子。資金の回収にはあまり期待していないが「今も生活や気持ちが不安定なまま。(破産手続きが完了すれば)ある程度は整理が付く」と自らに言い聞かせるように話した。

 約3800万円を出資した長野県松本市の無職男性(66)は「安愚楽牧場は資産を正直に全部出してほしい。(和牛の)預託農家はかわいそうだが、信用できない会社は無くした方がいい」ときっぱり。出資金を当てにして、自宅を建て替えるために解体しており、将来が不安で眠れない状態が続いているという。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111108/crm11110820550037-n1.htm
(2011/11/08/MSN産経ニュース)


「安愚楽牧場」破産手続きへ
11月8日 22時20分   
経営が破綻して民事再生の手続きが進められていた栃木県の畜産会社「安愚楽牧場」は、資金繰りがひっ迫し、牛が大量に死ぬ事態になりかねないとして、会社の財産を直ちに処分する破産の手続きに移行することになりました。
栃木県那須塩原市に本社がある安愚楽牧場は、繁殖用の牛への投資を募って子牛を買い取って配当する「和牛オーナー制度」で成長を続け、会員は7万人を超えましたが、原発事故の影響で牛肉価格が下落して経営が悪化したとして、裁判所に民事再生法の適用を申請し、ことし9月から手続きが進められていました。これについて、経営陣の代わりに財産を管理する保全管理人に選ばれた渡邊顯弁護士が、8日夕方、記者会見し、民事再生の手続きを廃止し、破産の手続きに移行することを明らかにしました。会社の財産を調査した結果、資金繰りがひっ迫し、このままでは牛の餌代がなくなって、牛が大量に死ぬ事態になりかねない状態だったということで、会社を存続させながら債務を返済する民事再生よりも会社の財産を直ちに処分する破産の手続きの方が望ましいと判断したということです。今後1か月間、異議の申し立てがなければ、破産手続きが開始されることになり、管財人は、牛の売却など財産の処分を進めることにしています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111108/t10013825451000.html






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