2011年11月18日

安愚楽牧場(栃木県)破産へ、もどかしい消費者庁対応〜西日本新聞が行政の遅滞を批判、そして、安愚楽牧場被害者は3つの問題解決方法を念頭に動くべし。

西日本新聞(福岡県)においては、デスク日記と、上席といわれる「社説」において、安愚楽牧場の全体像を語るなかで最後は、行政(農林水産省・消費者庁)の後手後手の対応を批判しています。

 「社説」は新聞の他の記事とは違って「速報性」というものはございませんが、「確実な世間の見方」を誰が見ても揺るがないであろうということの記載となっています。そのためこの「社説」が行政の批判をしているので、その責任というのも今後は問われるのかもしれません。

 あとは、債権者が、自分自身で起きた内容を理解はもちろんのこと、安愚楽牧場の今までの全体像をもできるだけ理解していくことが、この問題に対する早期の解決法になります。


 今特に、安愚楽牧場の負債総額の約97%が和牛オーナーに対する巨額な負債となっているため、この点が特に問題となっています。

 今オーナー債権者としては、この問題を解決する方法として行うことは、大きく分けて次の通りです。

1、債権者であることを主張すること。
2、被害を回復する活動を行うこと。
3、公の不法行為として、問題にすること。

 1、としては、債権届ということになり、民事再生の時期においては「再生債権届」、破産へ移行したら「破産債権届」という事が必要になります。渡辺顕保全管理人の話だと、再生届を今後破産に移行してもそれを活用できるようにする、ということなので、特に変更の指示が無い限りは安全策として、12月6日の期日までに提出されるべきです。
 しかし、民事再生法においては、再生債権届を出しても、破産に移行したときは、今までとは別に「破産債権届」というものを出すのが通常の流れです。そのため、改めて破産債権届を出さなればならない可能性も否定できません。仮にそのような事が発生したとしても、それを行う時期は、ある程度配当の目処がたちそうになったときになるのかとおもいますので、破産手続きに移行してすぐということはなさそうです。

 2、としては、被害者(被害者とは当事者自身の主観だけで成り得ます)が自分の出資した資金を取り戻そうとする活動です。基本的に被害の回復活動は最終的には法的な解決しかないので、自分自身が裁判を通じて解決するのか、自分自身がその代理人である弁護士に依頼するのか、被害者の会を組成している被害者弁護団に加入するかという事になるのかと思うのですが、8月1日の倒産宣言を過ぎた今となっては、先の2つにおいては戦術方法や費用対効果を考えると難しい面があり、結局は被害者弁護団に加入(委任)して取り戻すことを考えるのが必要と考えられます。仮に債権者に弁護士や司法書士などの職業の人がいたとしても、その人自身が単独で戦うことは難しいのでそういった人もやはり被害者弁護団に加入するのが得策となります。
 しかし、被害の回復や問題解決としては、あらゆる選択肢の中で、最も得策と言えるものであっても、その回復の度合いに、大きな期待はできません。全額返済というのも過去の例としては有り得ないことですし、半分の返済と考えてもこの手の「投資被害」に関しては例が無いかと思います。通常の例ですと1割か2割と言われていますが、それでもこの被害回復割合であれば、この件に関してはいい方だと考えられます。
 また、破産管財人の方が被害者弁護団よりその調査権限は非常に大きいものの、破産管財人はその性質上、債権者(被害者)の完全なる味方ではありません。そのため、管財人自身債権者(被害者)を助けたい心情はあるものの、やはり任務が破産会社の財産を処分することにあるので、目的が違います。一方被害の回復では被害者弁護団は被害者の回復(いいわるいは別として、できるだけ多くの出資金の回収を行うこと)が目的です。難しい言い方ですが、被害者弁護団は正義のためにやっているのではなく、むしろ被害者のためにやっているという解釈が適切です。
 その目的の違いが、結果的に回収のやり方・方法に違いが出てくると理解されればよろしいかと思います。


 ですから、この被害者弁護団の加入に悩む人に対しては、まず、現状と今後の見通しを理解して、委任することに対してのリスクとリターンをしっかりと見極めること。問題解決や被害の回復を行う手段としては、被害者弁護団に委任する以外はそれに見合う選択肢を見つけるのが難しいこと(つまり、問題解決をしたいというのであれば、加入するしかないということ)。を理解した上で、さらに自分自身の懐事情と相談することです。
 懐事情において、この投資を余裕資金で行なった場合は、加入することが大切かとおもいますし、全財産を投入したのであれば、戻ってくる資金が最大としても1割か2割になる可能性もあるかもしれないとう「確率の低い」ものに期待をかけることになるので、おすすめは出来ないという事になります。


3、としては、やはり捜査機関を巻き込むことでしょう。最もこの問題の闇の部分を探ることができるのは捜査機関(警察・検察)となります。捜査機関は、初動は鈍いですが、一度動き出すと、徹底的に行います。
 そのため捜査機関を動かすには、この「初動」を早めることです。それが、警察への相談であったり、被害届けであったり、その向こうにある「告訴」及び「告発」となるわけです。
 けれども、捜査機関も強大な権限を持っているのですから、それが誤算であった場合は大変なことになります。そのため、それ相応の証拠がなければ動きません。ましてや、警察や検察には事件を多く抱えている上に、被害届、告訴・告発は事件をはるかに上回る量のものとなっており、そのほとんどが「ガセネタ」で終わってしまうような件ばかりであるのが現状です。
 捜査機関も暇ではありません。そのことを踏まえた上で強力に接して行かなければなりません。


 以上3つが問題解決の大きなものとなります。



 



 










安愚楽牧場(栃木県)破産へ、もどかしい消費者庁対応〜西日本新聞が行政の遅滞を批判、そして、安愚楽牧場被害者は3つの問題解決方法を念頭に動くべし。






「安愚楽(あぐら)牧場」(栃木県)
2011年11月16日 02:01 カテゴリー:コラム > デスク日記

 「安愚楽(あぐら)牧場」(栃木県)。高利回りの和牛オーナー制度で手広く多額の金を集めながら行き詰まり、経営破綻したこの畜産会社の名前を耳にするたびに、昨年夏までデスクだった宮崎県で起きた家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」禍を思い出す。

 同社は宮崎に多くの直営牧場などを持ち、九州とも関わりが深い。口蹄疫禍では地元畜産関係者から厳しい目が向けられていた。政府の現地対策本部長を務めた山田正彦前農相が著書「実名小説 口蹄疫レクイエム 遠い夜明け」の中で、初発例として同社の牛に疑いを持っているのも、そうした地元事情を知っているからだろう。

 仮にそうで、牛を投資商品として扱った揚げ句にあの口蹄疫禍だったとすれば、被害を受けた多くの畜産農家はやりきれない。ただ、農林水産省の疫学調査チームは山田前農相とは別の見解を示している。真相は? 心の霧は晴れない。(橋本洋)

=2011/11/16付 西日本新聞朝刊=
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/273471




安愚楽牧場破産 もどかしい消費者庁対応
2011年11月18日 10:44 カテゴリー:コラム > 社説
 小説「安愚楽鍋(あぐらなべ)」は、明治初期に東京の牛鍋店に出入りする庶民を描いた戯作(げさく)者仮名垣魯文(かながきろぶん)の代表作だ。和牛オーナー制度で知られた畜産会社「安愚楽牧場」(栃木県)の社名の由来である。

 「都会と農村を結ぶ」がうたい文句のその牧場が4300億円もの負債を抱えて破綻したのは、今年8月のことだ。

 その後、民事再生手続きを進めたが、財産状況調査の結果、資金繰りが逼迫(ひっぱく)していることが分かった。このため今月、東京地裁が再生手続きの廃止を決定し、財産の保全管理命令を出した。関係者から不服を申し立てる即時抗告がなければ破産手続きに移行することになる。

 管財人の弁護士によれば、早期に牛や直営牧場など保有する資産を売却しないと、財産保全どころか牛の餌代も賄えない状況という。多くの牛が餓死してしまえば、社会問題にもなりかねない。これ以上の被害を食い止めるためにも、やむを得ない判断といえるだろう。

 ただ、同社は経営悪化後も出資を募っていたことが判明し、新たな出資金を配当に回す「自転車操業」状態だったともいわれる。消費者庁は景品表示法違反の疑いがあるとみて、調査に乗り出している。実態解明を急いでもらいたい。

 和牛オーナー制度は、投資家に繁殖牛を購入してもらい、生まれた子牛を牧場の運営会社が買い取って飼育・売却し、利益を配当金として支払う仕組みだ。

 一般に和牛預託商法といわれ、低金利時代を迎えた中での利殖商法として登場した。しかし、実際には飼育などせず資金を集めるだけの実態が横行し、1990年代後半になると出資法違反などで業者が摘発され、相次いで破綻した。

 これに対し、安愚楽牧場は牧場を実際に経営して和牛も飼育し、利益も還元してきたという。ところが昨年、宮崎県で発生した口蹄疫(こうていえき)に続き、今年の東日本大震災に伴う福島第1原発事故の影響で、和牛の市場価格が急落して一気に資金繰りが悪化してしまったわけである。

 民間信用調査会社などによると、出資者は約7万3千人に達し、うち九州・沖縄は約4千人という。直営牧場は宮崎県などに40カ所、牛を預託する農家は全国に346戸あり、全飼育頭数は14万5100頭に上る。飼育頭数では九州が半数を占めるというデータもあり、投資家ばかりでなく、九州の預託農家への影響も深刻だ。迅速な対応が求められる。

 それにしても、国の対応は遅すぎる。消費者庁が本格調査を始めたのは、破綻発覚から2カ月後の10月に入ってからだ。和牛など生き物の飼育には常にリスクが伴う。利益が出るとは限らない。

 国民生活センターには破綻前から、安愚楽牧場の経営状況や解約方法に関する相談が寄せられていた。もっと早く情報を開示し、注意喚起すべきだった。

 同じような被害を生み出さないためにも「消費者行政の司令塔」を自任する消費者庁の真価も問われている。


=2011/11/18付 西日本新聞朝刊=
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/273901


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