2012年01月10日

被害者弁護団(薬害イレッサ訴訟原告弁護団)が印紙代払い忘れ イレッサ訴訟2遺族、最高裁での敗訴確定〜こういうミスは当然許されるものではないが、原因は多大な労務を要する事務環境なのか。

薬害イレッサ被害者の会(薬害イレッサ東日本訴訟原告弁護団)が上告に際して、訴訟費用(印紙代)を支払うよう求められていたのだが、それをうっかりと怠ってしまい、その結果裁判が打ち切られた(敗訴同様)という事です。
 
  他の資料などによるとイレッサ訴訟(肺がんに対する治療薬「イレッサ錠250」などの副作用により死亡)は、2004年に患者遺族としての原告(大阪側、東京側)計15人が製薬会社と国に対して、大阪・東京地方裁判所に損害賠償請求訴訟を起こしたものとして、現時点まで継続しているものです。

 この件(東京訴訟)の経緯としては、一審の東京地裁(2011年3月)では、国と製薬会社の責任を認めましたが、二審の東京高裁(2011年11月)判決では、逆転して原告の主張を退けるという結果となりました。そして、原告が最後の砦(とりで)としての最高裁へ上告するために申立をしたところ、訴訟費用(印紙代)を支払っていないということで、審理などに取り掛かる前に支払いなさいと原告(代理人の原告弁護団)へ求めたのですが、その期限と言われる昨年(2011年12月7日期限)になっても支払われないため、とうとう最高裁の方から審理を打ち切ってしまった。(最高裁の審理ができないので二審の判決で確定してしまった)ということです。
 
  二審で確定した判決を不服として、最高裁へ上告したとしても、最高裁で覆される可能性は少ないのが現状ですが、一審の東京地裁から二審で逆転してしまったこともあり、最高裁ではひょっとしたら・・・という可能性は充分にあるのかもしれません。

 現実問題として、こういった費用の支払いミスや郵便の出し忘れなど、訴訟する以前の単純なミスというのは、めったにおこることではないと思いますが、仕事や労働環境が悪化しているような状況下では、いつおこってもおかしくないといえる「訴訟事故」です。

 最近は弁護士の仕事も競争社会となってきており、「低価格で高サービス」が必然的に求められるようになってきてしまっています。この世界でも、こういった「事務ミス」が大きな命取りになることは今後も大いに起こり得ることですので、仕事もできない分まで請け負ったりしないで、出来るものだけを受け入れる体制や倫理が必要になってくるのかもしれません。

  通常「被害者弁護団」といえるような弁護士の活動は社会的な立場から、通常の企業から受ける訴訟より「低廉価」のものが少なくないので、その利益を稼ぐには、関連訴訟の数や上訴を積極的に行うことや、別件で多くの仕事を受けることで、確保できるといえる現状なので、訴訟にまつわる最低限の活動にとどまってしまうということも充分にありえます。訴訟活動が資金不足のため積極的に行えなくなるための敗訴も当然さけなければならないという厳しい現状もあります。

 訴訟の仕事も工場での仕事同様、品質が重要なことは言うまでもありませんし、これが弁護士としての悩みの現状になります。





被害者弁護団(薬害イレッサ訴訟原告弁護団)が印紙代払い忘れ イレッサ訴訟2遺族、最高裁での敗訴確定〜こういうミスは当然許されるものではないが、原因は多大な労務を要する事務環境なのか。



2012年1月10日13時45分
  
弁護団が印紙代払い忘れ イレッサ訴訟2遺族、敗訴確定
 肺がん治療薬イレッサを服用していた患者3人が死亡したことをめぐる訴訟で、昨年11月の東京高裁判決を不服として最高裁に上告していた遺族4人のうち2人について、原告弁護団の手続き上のミスで上告が却下され、2人の敗訴が確定していたことがわかった。弁護団が明らかにした。残る2人の審理は続く。

 弁護団によると、裁判所から印紙代を昨年12月7日までに払うよう求められたが、連絡を受けた担当弁護士が確認しないまま期限を過ぎてしまい、翌8日付で上告が却下されたという。弁護団は「原告に心からの謝罪を申し上げ、ご理解をいただいた。支援を頂いた多くの方々に心よりおわび申し上げます」との談話を出した。

 次女三津子さんを亡くした原告団代表の近沢昭雄さん(68)は、ともに原告となった長女(46)の上告が却下された。「手続きの不備でこうなり、本当に残念。(長女も)つらいと思う」。近沢さん自身の裁判は続く。「今後に向けて頑張るしかない」と語った。

 訴訟は、死亡患者3人の遺族4人が「副作用の危険性を十分に説明されなかった」として製薬会社と国に賠償を求めて提起。昨年3月の一審・東京地裁判決は両者の責任を認めたが、11月の東京高裁判決は遺族側の請求を全面的に退けたため、4人とも最高裁に上告していた。
http://www.asahi.com/national/update/0110/TKY201201100207.html
(2012/1/10/asahi.com)



弁護団ミスで上告できず イレッサ訴訟の2原告 

 肺がん治療薬「イレッサ」の副作用を巡る東京訴訟で、遺族原告4人のうち2人の上告手続きが弁護団のミスで打ち切られていたことが10日、分かった。弁護団の阿部哲二事務局長は「上告に必要な印紙代を納付したつもりだったが、確認を怠り、期限までに納付できていないことに気づかなかった」として2人に謝罪したという。

 弁護団によると、訴訟が打ち切られた原告2人は2002年10月にイレッサの副作用で死亡した近沢三津子さん(当時31)の姉(46)と、03年2月に死亡した女性(同55)の長男(39)。上告審は近沢さんの父、昭雄さん(68)と、神奈川県の死亡患者遺族の2人に限り継続される見通し。

 原告側は昨年11月に東京高裁で逆転敗訴。4人全員が同高裁に上告状と上告受理申立書を提出し、うち2人は上告費用などを支払う能力がない場合に裁判所への支払い猶予を求める「訴訟救助」を申し立てたが、昨年12月1日付で退けられた。手数料を求める書面が阿部事務局長の事務所に届いたが、期限までに印紙代を納付しなかったという。
http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C93819695E3E2E2E1EA8DE3E2E2E3E0E2E3E09180E2E2E2E2
(2012/1/10/日本経済新聞)




弁護団ミスで上告できず 東京イレッサ訴訟の2人
2012.1.10 14:43
 肺がん治療薬「イレッサ」の副作用をめぐる東京訴訟で、死亡した患者3人の遺族原告4人のうち2人の上告手続きが、訴訟費用に関する弁護団のミスで打ち切られていたことが10日、分かった。公表した弁護団は既に2人に謝罪し「支援していただいた方におわびする」としている。

 弁護団によると、原告側は昨年11月に東京高裁で逆転敗訴後、4人全員が高裁に上告状を提出。うち2人は、上告費用などを支払う能力がない場合に裁判所への支払い猶予を求める「訴訟救助」の申し立てが昨年12月1日付で退けられ、手数料を求める書面が原告団事務局長の弁護士に届いた。

 だが、事務局長が支払わないまま確認もせずに、期限の12月7日を過ぎたため上告が却下され、不服申し立ても退けられたという。

 

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http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120110/trl12011014440023-n1.htm
(2012/1/10/MSN産経ニュース)

イレッサ訴訟(イレッサそしょう)とは、肺癌に対する治療薬として用いられたゲフィチニブ製剤、イレッサ錠250の副作用により死亡した患者の遺族らが国と製薬会社(アストラゼネカ)を相手取って起こした訴訟。イレッサ錠(イレッサ錠250)はアストラゼネカ社が製造販売する抗悪性腫瘍剤、ゲフィチニブ製剤の商品名である。

経過 [編集]
2004年、患者遺族らは、製薬会社に対して製造物責任法上の責任と不法行為(民法709)に基づく責任を、国に対しては国家賠償法上の責任を問うて大阪地方裁判所と東京地方裁判所に訴訟を起こした。 両地裁結審時の原告は計15人[11](大阪地裁側が患者4人[12]の遺族等11人[13]、東京地裁側が患者3人の遺族4人[14])であった。 両地裁の結審後、原告は早期解決を理由として両地裁に和解勧告を求める上申書を提出[2]。これを受けて両地裁は和解を勧告。原告は受け入れを決めたが、国と製薬会社は和解を拒否。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%AC%E3%83%83%E3%82%B5%E8%A8%B4%E8%A8%9F
(wikipedhia)



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