日本でいうと三菱東京UFJ銀行のようなところでしょうか。旧三菱銀行及び旧UFJ銀行としてのあちこちにある銀行の機能と旧東京銀行としての外国為替が強い銀行、そのような機能が備わった銀行といえます。
しかし、日本の銀行法で、銀行として営業しているところは「○○銀行」と「銀行」という名称をつけることが義務付けられています。したがって、「シティバンク」は日本語に訳すと「都市銀行」という言い方になるのかもしれませんが、「バンク」は「銀行」という意味があっても「銀行」と日本語で名前が入っていないといけないので、「シティ銀行」や「シティバンク銀行」という名称にならないといけない事になります。ここの場合は「シティバンク銀行」という名称にしたので、あちこちの銀行では「シティバンク銀行」という名称で営業しています。
一昨年となるのでしょうか、日本で営業する銀行「日本振興銀行」が倒産して初の「ペイオフ」が実施されました。かなりの数の人が預金1000万円以下だったので、全額「預金保険機構」が元本とその利息までも保証したのですが、それを超えてしまった人は、完全な保証はできなくなってしまいます。
そんなことがありました。さらにそこから「日本振興銀行」を立ち上げた「木村剛 元会長(先日東京地裁で有罪判決)」が「ヤバイメールはすぐ消せ!」と銀行の検査を妨害する行為で刑事事件となったことは記憶にも新しいです。
まあ、「日本振興銀行」は、「木村剛銀行」とは言え、日本の銀行なので、法律にのっとった部分(1000万円以下の元本預け入れ)は保証されたという事です。
ところで、先に「ペイオフ」は「日本の銀行」に適用ということのなのですが、外国の銀行や外貨預金については「ペイオフ」の保証の対象外とうことです。では本件の「シティバンク銀行」はどうなるかというと、かなり前は、「外国の銀行」とみなされていたのですが、何年か前に日本にある「シティバンク銀行」は日本法人として「帰化」したので、そのあたりの日本の銀行と同じく「日本の銀行」という扱いになっています。ですから「シティバンク銀行」は日本の銀行ということで守られています。
そんなシティバンク銀行も今までは、アメリカが母体なので、アメリカ人がトップに君臨していたのですが、この度トップを初めて日本人にしたということです。
画期的な事をやるだけに、当然トラブルも多くなるリスクもついて回っていますが、日本人がトップに就任したということで、より良い面を銀行界にもたらせてくれるのではないかとひそかに期待しています。
2012年3月27日23時27分
米大手銀シティグループ日本法人「シティバンク銀行」は、三井住友銀行の城野和也専務執行役員(57)を社長に迎える人事を固めた。日本人のトップ就任は初めて。行政処分を繰り返し受けた経営体質の立て直しをはかる。
http://www.asahi.com/business/update/0327/TKY201203270708.html
(2012/3/27/朝日新聞)