2013年03月16日

インプラント歯科「シティデンタルクリニック」(福岡市博多区)破産、「被害者の会」発足へ〜加入人数を多く集めることが今後の解決の鍵に。

インプラント(デンタルインプラント)の治療を行っている歯科「シティデンタルクリニック」(福岡県福岡市博多区博多駅前2丁目)が7億円を超える負債を抱えて倒産(破産)となりました。
 そこで問題となったのは、治療に関して多額の前払い金(100万円等)を払っていながら治療を殆ど行われていないなど、未治療や未完成で放置されてしまっている患者が多数出てきているということです。

 当ブログで多くお付き合いをされている方には言うまでもありませんが、その事業者(法人・個人)が破産となってしまうと、直接取り立てを請求したり、裁判を起こすこともできなくなってしまい、その事業者を新たに清算のために引き次ぐ「破産管財人」に対して、法律に則った届出をすることしかできなくなってしまうというのが現状です。
 その歯科の患者さんの中で「ピ〜ン」と来ていた人の中には、破産前に、支払金額を「全額」取り戻している人もいたのかもしれません。でもここまで来てしまうと、もう「裏口回収」も難しくなってきてしまいます。

 この記事だけでは詳細はわかりませんが、取締役等の経営者においては個人の破産をしていない場合は、「善管注意義務違反」などで、会社の倒産(破産)への責任を追及することができます。

 こうなって(シティデンタルクリニックの破産)しまった場合は、もう債権者(患者)個人では、どうにもならないことが多々あります。そこで、同じ境遇の人があつまって被害回復を試みる「被害者の会」というサークルをつくることが、その被害回復の早道なることが少なくありません。

 今回の事件の場合、債権者(患者)の誰かが「被害者の会」(サークル;「シティデンタルクリニック被害者の会」)を立ち上げて、同じ境遇の患者に呼び掛けているというところとなります。それにより被害回復を図ろうとしているところです。
 そしてその被害者の会が軌道に乗り出すところで、当然いろいろな壁にぶち当たります。

 まずは「法律行為」の問題。この場合、もっとも手っ取り早いのが、顧問の弁護士をつけて行う事。これにより難題の部分も弁護士にある程度任せることができます。多額の委任費用も賛同する患者(債権者)を多く集めることにより安く済ませることも可能となってきます。

 次に「役務負担」の問題。これはこの被害者の会を立ち上げたり、募集活動をするのに、費用も当然かかることながら、その役務を行う時間が膨大にかかります。下手すると、主宰したものにおいては、自身の被害額より労役に費やした時間で得られたであろう収入の方が大きくなることも充分あり得ます。加入者の中で話し合って、活動資金の寄付(カンパ)や年会費のようなものを設定する方法もありますが、加入者の中には「タダで何かしてもらおう」とう人もいたり、金額の折り合いが合わなかったりと、この「活動資金の捻出」がとても難しい点です。

 法的な倒産処理(破産)ということですので、債権者(お金を払いっぱなしもしくは、治療を完了していない患者)と思われる方は債権届(破産債権)を破産管財人に提出することにより、その歯科に残っている財産を公平に分配してもらう権利を有することができますので、それをすることにより、支出した何割もしくは何パーセントかの配当を受け取ることができます。
 ですから「被害者の会」に賛同や加入しなくても、この権利は届を出すことによって確保ができます。しかしそれだけだとそれ以上のアクションは起こせず微々たる破産配当をもらって終わりとなります。
 

 こういった倒産(破産)のケースの場合、「戻り(支出した金額の)」はどうなるのか気になるところですが、誰も正確な金額及びその概算までも予測することは不可能です。ただ今までのケースを考えてみると、よくて(支出額の)半分、最悪の場合は1%〜20%と言う所です。これが仮に「破産」ではなく、「民事再生」ということであれば支出額の半分が戻ることも少なくありません。今回は「破産」なので「民事再生」をしようとする気力も資産もないのですから、半分も戻ることは「稀」といってもいいかと思います。

 

 

インプラント歯科「シティデンタルクリニック」(福岡市博多区)破産、「被害者の会」発足へ〜加入人数を多く集めることが今後の解決の鍵に。


前払い金2億4000万円超、博多の歯科破産で被害

 福岡市博多区でインプラント(人工歯根)治療を行う歯科医院「シティデンタルクリニック」(博多区博多駅前2)を運営していた医療法人「樹啓じゅけい会」(同)が破産し、治療費を前払いした患者らが17日、被害者の会を発足させる。患者側によると、治療が終わっていない患者は九州を中心に200人以上おり、前払い金などは2億4000万円を超えるという。

 「300万円支払ったがほとんど治療を受けていない」「治療後、歯の調子が悪い」と訴える患者もおり、損害賠償請求訴訟を起こすことも含め検討する。

 代理人弁護士によると、法人の理事長は「お金だけ受け取って治療しないという考えはなかった。申し訳ない」と話しているという。

 民間信用調査会社の東京商工リサーチ福岡支社によると、樹啓会は機器導入経費の負担などで経営が悪化し、今年2月、福岡地裁から破産手続き開始決定を受けた。負債総額は約7億1500万円。

 被害者の会の会合は17日午後1時、同区博多駅前4の深見ビルで開催。問い合わせは事務局(080・8387・5105)へ。

(2013年3月15日  読売新聞)
http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20130315-OYS1T00268.htm
(2013/3/15/読売新聞)






博多のインプラント歯科破産、「被害者の会」発足へ

 インプラント(人工歯根)治療を行う「シティデンタルクリニック」(福岡市博多区博多駅前2)を運営していた医療法人「樹啓じゅけい会」(福岡市)が2月21日、福岡地裁から破産手続き開始決定を受けたことがわかった。民間信用調査会社の東京商工リサーチ福岡支社によると、治療費を事前に患者から受け取る方法で運営しており、負債総額は約7億1500万円。患者らは「被害者の会」を発足させる予定で、17日に福岡市で会合を開く。

 東京商工リサーチ福岡支社によると、樹啓会は2000年に設立。11年8月期の収支は、約5億6000万円の売り上げがあったものの、機器導入経費などが負担になり、純損失が約5500万円だった。今年2月7日、福岡地裁に破産手続き開始を申し立てた。

 インプラントは、歯がなくなった部分の骨に金属製の土台を埋め込み、その上に人工の歯を固定する方法。事故であごの骨が大きく欠損したケースなど特別な場合を除いて保険は適用されない。

 シティデンタルクリニックの患者の中には「300万円を支払ったがほとんど治療を受けていない」と訴える人もいる。被害者の会の会合は17日午後1時から、福岡市博多区博多駅前4の深見ビルで開かれる。問い合わせは事務局(080・8387・5105)へ。

(2013年3月14日  読売新聞)
http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20130314-OYS1T00746.htm
(2013/3/14/読売新聞)



(参考 ウィキペディア)
インプラント
この項目では、体内埋め込み式の器具全般について記述しています。歯科治療におけるインプラントについては「デンタルインプラント」を、身体改造におけるインプラントについては「インプラント (身体改造)」をご覧ください。
インプラント(implant)とは、体内に埋め込まれる器具の総称である。
医療目的で広く行われ失われた歯根に代えて顎骨に埋め込む人工歯根(デンタルインプラント)、骨折・リウマチ等の治療で骨を固定するためのボルトなどがある。
心臓ペースメーカー、人工内耳の埋め込み部分のように電力が必要なインプラントもある。通常の機械のように有線での電力供給はできず電池交換も難しいため、電磁誘導や長寿命の原子力電池などが使われる。
美容目的、特に豊胸目的で乳房に埋め込むインプラントやファッション目的で皮下浅くに埋め込むインプラントもある。

デンタルインプラント

 

骨に埋め込まれたインプラント

 

心臓ペースメーカー

 

人工内耳のインプラント

 

豊胸用のインプラント

目次  [非表示] 
1  デンタルインプラント 
1.1 概要 
1.2 インプラント治療 
1.3 インプラントの光機能化 
1.4 脚注 
 デンタルインプラント  

概要  
う蝕(虫歯)や歯周病などで歯を喪失したあとに、チタン製あるいはチタン合金製の支柱を顎の骨に埋め込み、それを土台として、歯を修復する治療をデンタルインプラント治療といい、使用されるチタン製あるいはチタン合金製の支柱をデンタルインプラントという。骨の中に埋め込んで用いるという点では、関節の再建や骨折の固定に用いられる各種整形外科インプラントと同じカテゴリーに属し、学術的にこれらは骨内インプラントと分類されている。最近では、デンタルインプラントを単にインプラントと呼ぶ名称も一般化している。デンタルインプラントの同義語には、口腔インプラント、歯科インプラント、人工歯根などがある。インプラント治療(ここではデンタルインプラント治療をそう呼ぶ)は、従来の取り外し式の義歯やブリッジと比較して、機能的、審美的に優れていること、周囲の歯を削ったりする必要がないことなどの利点が挙げられる。最新の統計では、日本でも30歳以上の成人において、50人に1−2人が治療をうけている一般的な歯科治療法[1][2]となっている。
インプラント治療  
一般的な治療の流れは、インプラントを骨の中に埋め込み、インプラントと骨が十分に接着するのを待ってから、その上部に歯を作成する。インプラントと骨が接着する過程を骨結合とよび、通常は、2−6か月を要する。インプラントを埋め込む前に骨を増やす手術などが必要な場合には、1年以上待つこともある。 近年、歯の修復の手段として、有効かつ一般的となったインプラント治療であるが、インプラントを骨に埋め込むという外科手術が必要であり、事故や合併症のリスクが報道でも取り上げられ、インプラント治療の安全性の確保に対する意識が高まっている(デンタルインプラント参照)。インプラント治療の成功の鍵を握る一つの重要な条件は、インプラントと骨が十分に接着し、インプラントがあごの骨の中で動揺することなく安定することであるが、その安定が得られず失敗に終わることも相当数ある。失敗の確率は、症例の難易度や患者の骨の状態などによって異なり、比較的簡単な症例でも8−9%程度[3-5]、難しい症例では10−15%以上[4-6]に及ぶこともある。
インプラントの光機能化  
そのような中、近年、インプラント治療を大きく進歩させる潜在性をもつ技術「インプラントの光機能化」が開発され、臨床応用も急速に広まっている。インプラントの光機能化とは、チタンあるいはチタン合金製のデンタルインプラントや整形外科用の各種インプラントを、使用前に、適正な条件の光で処理することにより、インプラントが骨と接着する能力や周囲に骨を造る能力、いわゆる骨結合(オッセオインテグレーション) 能力を飛躍的に高める技術である。この現象、効果、ならびにメカニズムは、UCLA歯学部の小川隆広教授により発見された。近年の研究では、光機能化により、インプラントの成功率の向上、接着に要する期間(歯を作成するまでの期間)の短縮、より侵襲の少ないインプラント(例えば短いインプラントを使うことができれば外科的合併症のリスクは減る)の使用の拡大を示唆する結果が得られている。インプラント治療の安心と安全を向上させる技術として大きく期待されている(詳細はインプラントの光機能化の項を参照)。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%88
(2013/3/16現在/ウィキペディア)
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posted by 管理人B at 13:42| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 消費者問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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