2013年03月29日

群馬県高崎市・堀越学園:文科省が解散命令 創造学園大など廃止〜運営資金不足のため。

経営破綻状態で、職員に給与も支払えなくなっても継続がつづいていた、学校法人堀越学園に対し文部科学省が解散命令を発令した。学生が在籍しなくなっての学校法人の解散は過去には3度ほどあったらしいのですが、現在も学生が在籍し講義等が継続されている状態での解散命令は全国で初めてということです。

 その学校法人の経営する大学に「創造学園大学」というものがあり、その所在地はJR高崎駅から西へ4kmの所に位置しています。学校法人堀越学園というのは企業でいうと「会社」に相当し、「創造学園大学」というのは企業でいうと「事業部・部」というような存在となります。ですから、「創造学園大学」というもののトップつまり学長は会社でいいうと「事業部長または部長」ということに相当するので、「創造学園大学」のみが大きな負債を抱えて倒産して店じまいするということはなく、堀越学園全体が倒産するというような会社と同じ仕組みとなっています。

 しかし、法的な整理(倒産処理〜破産手続き)の点はふれられていないようなのですが、解散命令のあとは経営陣の中でも混乱をとなっているようなので、「私的な整理」というよりは、裁判所をもちいた解決法がいいのではないかと思います。当然倒産劇でもっとも注目されるのは、在籍する学生の今後の処遇になるのかと思いますが、他の大学にスムースな移転をして学業やその時間にロスの無いような形で配慮してほしいものです。当然文部科学省の腕もためされるところです。
 あと教職員の給与も支払われていないで授業が継続されているのも問題とするところです。出来るだけ早く未払い分の給与をしきゅうできるようにしてほしいものです。

 今大学に入るのもまだ「試験」というものが存在しますが、今後はこういったような「つぶれる」大学がさらに多くなるような様相がみられるものと思います。
 学校法人の倒産は通学している学生・生徒に将来の大きなロスをもたらすので、生徒学生が安心して学業にうちこめることができるような抜本的な学校法人改革をしてほしいものです。


 ニュースでなんども強調されているのですが、東京にある学校法人堀越学園 と本件の学校法人堀越学園は別物ということです。ただ皮肉な事に両用の学校の関係者はたまたまこの期に覚せい剤事件で有罪執行猶予中のタレントの酒井法子さんが在籍していたということもさらなる誤解を産んでいるような気もします。




群馬県高崎市・堀越学園:文科省が解散命令 創造学園大など廃止〜運営資金不足のため。


群馬・堀越学園:文科省が解散命令 創造学園大など廃止
2013年03月29日

 文部科学省は28日、群馬県高崎市で創造学園大などを運営する学校法人堀越学園(福田星人理事長)に解散を命じた。学校運営のための資金が不足しているなどの理由で昨年10月、同省の大学設置・学校法人審議会が解散命令を答申していた。解散命令は4件目だが、在籍者の転学・転園が伴うのは初めて。同大には在籍者が163人いたが、3人の進路が決まっていないという。

 堀越学園は同大のほか2専門学校、2幼稚園を運営。解散により各校・園は廃止となる。学籍簿は、大学は同省、他は群馬県が引き継ぎ、証明書などの発行を行う。

 この日午後、文科省で命令の通知書を受け取った福田理事長は「解散命令は非常に残念。保護者、生徒、職員に対し申し訳ないという気持ちでいっぱいだ。今後は、理事会、先生方と話をして、一番いい方法を見つけて、やっていきたい」と語った。一方、同大創造芸術学部を今春卒業した男性(22)は「大学は、もっとしっかりと経営してほしかったと思う。後悔はあるが、給料も出ないのに、授業をしてくれた先生もいた」と話した。

 堀越学園は、東京都中野区で堀越高校を運営する同名の法人とは無関係。【増田勝彦、塩田彩】
http://mainichi.jp/select/news/20130329mog00m040009000c.html
(2013/3/29/毎日新聞・群馬)


「堀越学園 改善なく異常」 来年3月までの解散命令決定     2012年10月26日14時39分

平日も人影が少ない創造学園大学中山キャンパス=高崎市吉井町岩崎
 文部科学省は25日、創造学園大学などを運営する学校法人堀越学園(大島孝夫理事長)に対し、来年3月末までに解散命令を出すことを決めた。学生らが通う学校法人に対しては全国初。475人の在籍者のうち4割を卒業させ、残る学生や幼稚園児の転学を支援する内容。しかし経営陣の内部対立が続き、3月までの運営すら危ぶまれる状況だ。

 文科省は25日、外部有識者による大学設置・学校法人審議会学校法人分科会で、解散命令を前提とした学生らへの支援策などを説明し、審議会は「来年3月末までの解散命令が妥当」と答申した。

 日高義博・分科会長は、堀越学園について、「文科省から再三の改善を求められたにもかかわらず、改善に向けた責任ある真摯(しんし)な対応がみられないなど異常な状況が続いている。あるまじき姿であり、極めて遺憾」と、異例の厳しさで批判するコメントを出した。

 文科省は解散命令の理由について、必要な財産を有しないなどの法令違反が解消される見込みがなく、これ以上学園にゆだねた場合、(1)在学生の就学機会が突然失われる(2)新たな受け入れによって不利益を被る学生などが増える、といった事態が危惧されるとした。文科省の担当者は取材に、「学校法人の体をなしていない」と言い切った。

 堀越学園は、創造学園大のほか、高崎保育専門学校、高崎医療技術福祉専門学校、堀越幼稚園、子供の国幼稚園を運営し、計475人(8月22日現在)が在籍する。文科省は、創造学園大の4年生約60人は来春に卒業させ、1〜3年生約160人は転学できるよう社団法人日本私立大学連盟などに26日付で依頼。柔軟な転学事務を求め、人数に応じ、私学助成を増額する。

 また、転学者が希望すれば、日本学生支援機構の無利子の奨学金を貸与。学生向けの電話相談窓口を設け、同省のホームページでも情報提供するという。

 専門学校と幼稚園には、県が支援し、相談窓口の設置や転学受け入れの要請などをする方針。ただ、保育士と幼稚園教諭の資格の両方が卒業と同時に取れる専門学校は県内唯一で、学生は県外に出るか、短大を受験し直すなどの選択を迫られる可能性があるという。

■内部対立なお 運営危機続く

 法人の解散が確実になったにもかかわらず、法廷での地位争いを含め、現理事会と堀越哲二・元理事長側との対立は続きそうだ。

 大島理事長は25日、「旧理事会側から裁判を申し立てられ用意した資金を使えなかった。教職員、在学生、園児と父兄に陳謝します」とコメントを発表。「『無給で働いて』とお願いできる立場でないが、裁判で勝ったら資金を入れる」と取材に答えた。

 一方、堀越元理事長は「電話での取材には応じられない」と語り、大学事務局は「堀越氏は文科省からの書面を見てから見解を出す意向だ」とした。

 今年1月まで堀越氏の後継の理事長だった王豊氏は「金を出さない大島氏を追い出して早急に再建したい」と話した。

 今年1月に創造学園大学長を解任された堀越氏ら4人は、理事などの地位確認を求めて現理事会と係争中で、理事長を王氏に変更するよう前橋地方法務局に登記変更を申請している。

■単位に影響も 学生「転学か断念か」

 発令時期は来年3月の見込みだ。最上級生を卒業させ、下級生は他校への転学を支援するためだ。

 だが、ソーシャルワーク学部3年の野球部員は苦悩する。今は授業料免除の特待生。「同じ特待の条件は無理でも、アルバイト代程度で通えないと。転学するか、あきらめるか悩んでいる」という。経営者への怒りは強い。「大学をこんな状態にして、あきれた」

 一方、県内の高齢者福祉施設への就職が決まっている創造芸術学部4年の女性は「卒業できそうで、ひとまずほっとしました」。民間団体認定の「音楽療法士」になり、高齢者の機能回復や維持に役立ちたいという。ただ、資格取得に必要な残り1科目の担当教員が辞めた。残った教員は「代わりの先生を何とかする」と言うが、不安は残る。

 文科省は学生への配慮を強調するが、無給で働く教員の退職が相次げば、授業ができず、単位認定も難しくなりかねない。大島孝夫理事長は「支援予定だった米国のスポンサーも、解散するところに資金は出さない」と語り、今後も給料が出る見込みはない。

 創造芸術学部の男性教員は「わずかの再建の可能性にかけて教えてきた多くの教員も、希望がなくなれば辞めていくだろう」。学園全体の常勤教職員七十数人の半数近くが県外に住み、交通費を自己負担して通勤している。「学生の勉学機会確保のためと文科省は言うが、教員に支援がなければ、学生も困ることになる」と訴えた。

 多くは昨年9月から1年余り無給で、カルチャーセンターのアルバイトや高校の夜間授業の非常勤講師などで生活している。東京から通う創造芸術学部の女性教授は「教えたいのはやまやまだが、多大な交通費がかかる。続けるとは断言できない」と話した。

 今月22日、教員代表が文科省に教職員への支援があるかを問い合わせた。担当者は「教職員は法人と雇用契約している。私学の人件費に補助はしない」と答えた。(遠藤雄二)
http://www.asahi.com/edu/news/TKY201210260232.html
(2012年10月26日14時39分 毎日新聞)

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posted by 管理人B at 14:22| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 倒産(一般ニュース) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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