2013年04月03日

米シェールガス会社(ニューヨーク証券取引所上場)が破産法申請 天然ガス価格下落で経営圧迫〜敗因は生産量の急増による「価値の低下」で「価格が一層低下」

アメリカの石油及び天然ガスを開発する会社であるGMXリソーシズがこの度連邦破産法第11条の適用の申請をしたということです。「連邦破産法第11条」はここで何度かお伝えしている通り、日本の「民事再生法」に相当するので、スポンサーなどの支援を受けながら、債務をいくらかカットしてもらい、また再び「正常な」企業経営に戻ろうとする裁判手続きになります。

 そこで、この会社はニューヨーク証券取引所に上場しているということなので、借金が払えないわけですから、そんな企業には投資をあおるのはおかしいという現在の上場の規定なので、上場廃止ということになります。

 ところで、この企業の敗因は、どうやら、当初発掘した「天然ガス」が元手をあまりかけずに、得ることができたのですが、その天然ガスも「希少価値」ということではなく、生産も多くなったんですが、供給も「過剰」となったのでしょう。そのため、買い手が伸びませんでした。そうなるとそのガスの価格も下がり、「生産拡大」のために「設備投資」をしてしまったものが割にあわず、債務(借金)だけが多く残り、結局のところ「返済を待ってくれ」も効かなったため、法的な倒産処理(破産法11条の申請)となりました。

 別の見方から考えてみると、群馬県はキャベツの生産高が大きいことで有名ですが、年によっては、値段に大きな変化がみられます。冷夏だった時は生産量は少ないので値段が高いので消費者も生産者も困ってしまいます。逆に年間を通して天気がいい時は、キャベツも大きく青々としたものが「大量に」生産されることがしばしばあります。そうなった場合消費者は「安くキャベツが食べられる」ということで喜びもひとしおなのですが、生産者の方は「多く取れ過ぎて、供給が過多になったので、値崩れして安くせざるを得ないんです」なんていう声もニュースで度々聞かされます。そして、農家では取れ過ぎたキャベツをみんな供給してしまうと、値段が一掃下がって値がつかない(安くしても買ってくれない状態)となるのを恐れて、取れ過ぎたキャベツを畑に並べてトラクターで踏みつぶしてしまうという事もやるようです。好意ある農家は近くに寄ってくれた人に「タダ」で差し上げたりもしています。

 そういうことなので、供給過多は、値段を大きく下げて、利益を圧迫するという体験談が多いです。
どう対策をとるのか、それは「設備投資」を大きくしないで慎重にする。それが最も王道ともいえるのではないのでしょうか。
経営は「勝てる」と確信しても、いつどうなるかわからないのものです。それ以外の要素に地震などの災害もありますし、経営者は24時間落ち着くことができないのが常です。







米シェールガス会社(ニューヨーク証券取引所上場)が破産法申請 天然ガス価格下落で経営圧迫〜敗因は生産量の急増による「価値の低下」で「価格が一層低下」



米シェールガス会社が破綻 天然ガス価格下落で経営圧迫
2013.4.3 10:07
 米石油・天然ガス開発会社のGMXリソーシズは2日までに、日本の民事再生法に当たる連邦破産法第11条の適用をオクラホマ州の裁判所に申請したと発表した。

 米国では新型天然ガス「シェールガス」の生産拡大に伴い、天然ガス価格が下落しており、経営を圧迫していたとみられる。

 昨年12月時点の負債総額は4億5900万ドル(約428億円)。ニューヨーク証券取引所に上場しているが、上場廃止になる見通し。

(共同)
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/130403/biz13040310080007-n1.htm
(2013/4/3/msn産経ニュース)





米 シェールガス開発会社が破産法申請
4月2日 13時34分


新しい天然ガス「シェールガス」のブームに沸くアメリカで、生産量の急増による価格の低下で経営に行き詰まった開発会社が、連邦破産法11条の適用申請に追い込まれました。

この会社はアメリカ南部オクラホマ州に本社があるシェールガスの開発会社「GMXリソーシズ」で、1日、日本の民事再生法に当たる連邦破産法11条の適用を裁判所に申請しました。
負債総額は日本円でおよそ420億円でニューヨーク証券取引所への上場は廃止される見通しです。
アメリカでは、地下数千メートルにある固い岩盤の層に閉じ込められている天然ガス「シェールガス」を地中から取り出す技術が世界に先がけて確立され、割安な天然ガスの生産量の急増が、製造業や化学産業に活況をもたらしています。
しかし天然ガスの価格はピーク時の3分の1以下にまで低下し、ガスの掘削を手がける生産者の経営が悪化していました。
アメリカでは生産者の多くがシェールガスよりも採算が見込まれるシェールオイルの開発に移行していますが、今回のように対応が遅れ、連邦破産法の適用申請に追い込まれるケースも出始めています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130402/k10013614261000.html
(2013/4/2/NHKニュース)


米シェールガス会社破綻 生産急増で価格下落 
2013/4/2 9:14

 【ニューヨーク=小川義也】米石油・天然ガス開発会社のGMXリソーシズは1日、米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を、オクラホマ州の裁判所に申請したと発表した。米国では新型天然ガス「シェールガス」の生産量が急増した結果、ガス価格が低迷。資金繰りが行き詰まった。

 昨年12月時点の負債総額は4億5900万ドル(約427億円)。債権者から最大5000万ドルのつなぎ融資を受けて事業を継続しつつ、資産売却を進める。同社はニューヨーク証券取引所に上場しているが、上場廃止になる見通し。

 GMXリソーシズはオクラホマ州に本社を置く独立系の石油・ガス開発会社。ノースダコタ州やテキサス州でシェールガスや新型石油「シェールオイル」などの開発を手がけている。ただ、生産量の大半をガスが占めていたため、ガス価格下落の直撃を受けたもようだ。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGN02018_S3A400C1000000/
(2013/4/2/日本経済新聞)

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posted by 管理人B at 14:01| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 倒産(海外) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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