本来警察では「逮捕」(身柄を拘束してから48時間の間の行為)が基本で、その後の24時間を検察官による「逮捕」となります。そして、その24時間のうちに検察官が引き続き身柄を勾留するということで「勾留請求」をするのかどうか判断します。その必要性がない場合は釈放をしなければなりません。
今回の場合はそういったことで、「勾留」という判断がなされた(覚せい剤で72時間以内で釈放されるのはあまり無いかとおもいますが)ということです。
本来「刑事訴訟」の手続きを厳格におこなうのであれば、その容疑者(被疑者)は検察の管轄(法務省の管轄の拘置所)に入るのが本来の筋なのですが、施設の限界などがあり、「代用監獄」という意味合いで、警察の留置場に引き続き「勾留」されるというのが現状です。
したがって、今回の「偽証事件」の発端は、留置場である代用監獄で規則に則った適切な処理を行わなかったために、そのことが大きな問題となるため、その上席である「警部補」の指示で証拠を隠滅したということです。
警察、巣くう隠蔽 虚偽調書への疑問にも「ええんや」
http://www.asahi.com/national/update/0609/OSK201306080167.html
(2013/6/9/朝日新聞)
複数の警官が虚偽調書作成か 大阪府警が捜査
相次ぐ不祥事を受け、警察庁は昨年8月に「組織的隠蔽の根絶」などを柱とした防止策を打ち出した。今回の問題はこれ以降に起きており、警察の隠蔽体質の根深さが改めて浮き彫りになったといえる。
http://www.asahi.com/national/update/0609/OSK201306080164.html
(2013/6/9/朝日新聞)
大阪府警堺警察署の警察官らが、ウソの内容の供述調書を作成したことが分かった。関わった警察官は複数人いるとみられ、組織的な関与があった可能性もあり、大阪府警などが捜査を始めた。
http://www.ytv.co.jp/press/mainnews/TI20110875.html
(2013/6/9/読売テレビ)
大阪府警の複数の警察官が、留置場で起きた公務執行妨害事件について、虚偽の調書を作っていた疑いがあることがわかった。
関係者によると、2012年12月、堺警察署の留置場で騒いでいた男が、取り押さえようとした巡査長(33)を殴り、男は、公務執行妨害の現行犯で逮捕された。
この逮捕について、留置保護室への収容を巡査長が独断で決めたとの調書が作成されたが、上司である警部補が、その場にいなかった巡査部長が決めたという内容への書き換えを指示し、虚偽の調書が作成されたという。
その後、調書の内容がうそだったということが判明したが、刑事課の署員が、「巡査長が独断で決めたことを、上司にしかられたくないためだった」という、新たな虚偽の調書を作成したという。
警察は、有印公文書偽造などの疑いもあるとみて、内部調査を始めている。
(06/09 12:38 関西テレビ)
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00247645.html
(2013/6/9/FNNニュース)
2013年6月9日
大阪地裁堺支部で進行中の公務執行妨害事件の公判で、男性被告に殴られた被害者として証人尋問に出廷した大阪府警の警察官が、事件の経緯について「捜査段階時にうその説明をした」と証言し、当時虚偽の内容の調書も作成されていたことが9日、弁護側への取材で分かった。
男性は覚せい剤取締法違反の疑いで堺署に勾留されていた昨年、留置場で警察官を殴ったとして逮捕され、同法違反のほか公務執行妨害や傷害の罪でも起訴された。
男性の弁護人によると、被害者の警官は捜査に対し、暴行が起きる前に男性を留置場の保護室へ入れた際「上司の指示を受けた」と説明し、調書が作られた。
(共同通信)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-207777-storytopic-1.html
(2013/6/9/琉球新聞)
http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000006854.html
(2013/6/9/テレビ朝日)
大阪府警堺署留置管理課の巡査長(33)と巡査(25)が、公務執行妨害容疑で男性(40)を逮捕した際、虚偽の警察官供述調書を作成し、公判でも調書に沿って偽証した疑いのあることが9日、府警への取材で分かった。
虚偽の調書は、上司の警部補(50)の指示で作成されたという。男性の公判中に発覚し、府警は虚偽有印公文書作成・同行使や偽証の容疑を視野に経緯を調べている。
府警によると、男性は、覚せい剤取締法違反容疑で逮捕・勾留中の昨年12月2日、留置施設で暴れ、保護室に収容しようとした巡査長を殴ったとして逮捕された。
その場にいたのは巡査長と巡査の2人だが、「巡査部長の指揮で保護室への収容を決めた」とする巡査長の調書が作成された。警部補が作成を指示しており、階級が上の警察官が指揮したことにして、対応がより適切だったと装う狙いがあったとみられる。(2013/06/09-12:49)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2013060900056
(2013/6/9/時事通信)
< 2013年6月9日 12:32 >
大阪府警堺警察署の警察官らが、ウソの内容の供述調書を作成したことが分かった。関わった警察官は複数人いるとみられ、組織的な関与があった可能性もあり、大阪府警などが捜査を始めた。
http://news24.jp/articles/2013/06/09/07230165.html
(2013/6/9/日テレニュース24)
6月9日 11時33分
保護室への収容は、巡査長が独断で決めていましたが、報告を受けた上司の警部補が巡査長の対応が適切だったように装うため、現場にいなかった別の警察官の指揮で行ったとするうその調書を作るよう指示したということです。
その後の捜査で、調書の内容がうそだったことが発覚しましたが、今度は事件を引き継いだ別の警察官が警部補の指示だったことを隠し、「巡査長が独断で保護室に収容したことを上司に怒られるのが嫌で同僚と口裏を合わせた」とする2つ目のうその調書を作ったということです。
逮捕された男性は、公務執行妨害の罪などで起訴され、巡査長ら警察官2人はことし3月に開かれた裁判に証人として出廷しましたが、その際、2つ目のうその調書に沿って事実と異なる証言をしていたということです。
先月、大阪府警の内部調査で一連の経緯が発覚し、先月7日に予定されていた判決の期日が取り消されました。
大阪府警は虚偽有印公文書作成や偽証などの疑いで捜査を進めています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130609/t10015175071000.html
(2013/6/9/NHKニュース)
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