日本では、三菱重工業を筆頭に、川崎重工業、石川島播磨重工業(IHI)などがその代表選手となっており、日本の明治・大正・昭和の日本の経済を支えてきた企業としての実績があります。
勿論平成の今となった時代でも、それらのものは無くてはならない存在なので、「廃れる」という事は直ちにはありません。しかし、最大手の「三菱重工業」でも約2兆1000億円(単独)約2兆8000万円(連結)の年間売上、その次の「川崎重工業」は約18100億円(単独)1兆2800万円(連結)、第3位の石川島播磨重工業は約1兆2500万、そして、今回の合併交渉があった「三井造船」は約5700億円と重工業から派生した「自動車工業」の国内最大手のトヨタ自動車が単独売上で年間約9兆7000億円(連結では約22兆円)、本田技研工業が、年間単独売上で約2兆7400億円(連結で約7兆円)と連結や単独年間売上を比較しても重工業の市場規模がさほど大きくないことがわかります。
その戻し方も「社長解任」という経営陣の意見の考え方の食い違いによる「クーデター」というものです。
もう「競争」して同業同士が行っていくには今後においても非常に厳しいことが予想されます。このような企業は無くてはならないのですが、かつてのように成長があまり望まれなく、それに目して集めた「従業員」のコストをどうするかとても悩む部分があります。
今の日本をはじめ、世界的に「未来へ向かって、宇宙に向かって」というアクションがなされていないので、かつての世界的な成長を望むのなら、技術開発や宇宙開発に向けるのが、今後の大型の景気回復のひとつではないかと思います。
アメリカの「アポロ計画」以来40年が経ちますが、それを超える宇宙開発はこの21世紀の今もありません。ここはひとつアベノミくスも重工業の将来をなんとかしなければならない時期が来ているのかと思います。
川重の発表によれば、長谷川氏が三井造船との統合交渉を進めていた。だが、統合した場合の相乗効果をめぐり取締役らから反対意見が出ていた。
村山氏は都内で行われた記者会見で、「経営統合ありきの姿勢に強い不信を覚えた」と説明。「コーポレートガバナンスの見地から見逃せない行動を繰り返した。大変悩んだが、ここに至ると業務執行体制の中核を担わせることができず、次期取締役候補として不適格として本日苦渋の決断をした」と語った。
長谷川氏は2009年6月に社長に就任。川重の発表資料によれば、同氏のほか、高尾光俊副社長、広畑昌彦常務も解任された。
三井造は14日朝、川崎重が経営統合交渉を白紙に戻すと発表したことを受け、「川崎重との経営統合に関して機関決定した事実はない」とのコメントを発表した。
メリルリンチ日本証券の森貴宏アナリストは13日付英文メモで、「取締役会が適切に機能していることが裏付けられた」と評価。「より若く才能ある経営陣に移行したことで構造改革が実施され、業績改善につながると期待」と述べた。
岩井コスモ証券の西川裕康シニアアナリストは「造船業界の先行きは厳しい。何年か先には造船案件そのものがなくなる可能性もある。今回の2社統合が再編の起爆剤になるとみられていただけに残念」としながらも「川崎重には負担が少なくなりプラス、一方、三井造に先行き不透明感が強まるためマイナス」と述べた。
記事に関する記者への問い合わせ先:東京 菅磨澄 msuga@bloomberg.net;東京 淡路毅 tawaji@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Jason Rogers jrogers73@bloomberg.net
更新日時: 2013/06/14 10:27 JST
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MOCB3E6TTDST01.html
(2013/6/13/ブルームバーク)
村山氏「3人は、三井造船との経営統合交渉を行っていた。全取締役が、交渉について知らされたのは、4月22日の(経営統合交渉の)報道の1、2週間前。報道を受けて、広畑昌彦・前常務が『その事実はない』との不正確な開示をおこない、その後、長谷川聡・前社長、高尾光俊・前副社長が、同様のコメントを記者会見でしている。これをきっかけに、取締役の間で議論が始まり、株主総会前に、統合の是非について、機関決定するべきとの意見がでてきた」
http://www.asahi.com/business/update/0613/TKY201306130450.html
(2013/6/13/朝日新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20130614-OYT1T00248.htm?from=ylist
ラベル:川崎重工業 兵庫県神戸市中央区東川崎町 三井造船 社長解任 長谷川聰社長 長谷川聰 村山滋常務 村山滋常 経営陣刷新 コーポレートガバナンス 高尾光俊副社長 広畑昌彦常務 メリルリンチ 森貴宏アナリスト 岩井コスモ証券 西川裕康シニアアナリスト 造船業界 2013/6/13/ブルームバーク
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