2013年06月20日

安愚楽牧場 自転車操業 出資の5割 配当に、利益率は超低空飛行 自転車操業が常態化?〜「詐欺」の事実である「自転車操業」での逮捕なのはいつなのか?

 この度、強制捜査(逮捕)に至った安愚楽牧場、において、自転車操業であることが「はっきりと」してきました。
この行為が「詐欺」の初端になるのかと思いますが、
 実際の「契約」とは大幅に異なることなので、「嘘をついて勧誘したことになるので」詐欺罪での逮捕になるのかと思います。
 これもまずは証拠をつかむためにやや軽い「特定商品預託法違反」で捕まえておいて、その証拠の補強で、「家宅捜索」をおこないます。そして、そこで得られた証拠をもとに「詐欺」であることを立件するというやり方なのだと思います。

 単発の容疑(被疑事実)での最大拘束期間は23日になるので、その間に起訴をしない場合には、釈放しなければなりません。それだけで起訴をしてしまうと手続きやそれ以降の立証も面倒なことになるので、恐らく今回の106人が被害者となったとは別の被害者を「特定商品預託法違反(不実の告知)」とした逮捕(再逮捕)でさらに拘束期間を新たに設定して、取り調べをつづけるのか、それとも、今回の逮捕とは関係の無い、「出資者  出資金   の半分を配当に回していた」「破綻直前に8.3%の利息を付けた商品を売りつけた」などの「詐欺」の罪で逮捕に持っていくのかとも思いますが、恐らく、もう一度、「特定商品預託法違反(不実の告知)」で再逮捕に持っていく可能性が強いかと思います。

 これだけ大かかりの事件であるため、「逮捕の資源」は何回かに分けて、上手に使わなくてはなりません。












安愚楽牧場 自転車操業 出資の5割 配当に、利益率は超低空飛行 自転車操業が常態化?〜「詐欺」の事実である「自転車操業」での逮捕なのはいつなのか?


  安愚楽牧場、出資金の約半分配当に回したか
< 2013年6月19日 11:00 >

              
 「和牛オーナー制度」をめぐって逮捕された「安愚楽牧場」の元社長らが、集めた出資金のほぼ半分を契約者への配当に回していたとみられることが分かった。

 安愚楽牧場の元社長・三ヶ尻久美子容疑者(69)と元役員の増渕進容疑者(59)、元経理担当役員の大石勝也容疑者(74)の旧経営陣3人は、飼育している牛の数を水増しして出資者を勧誘したとして、特定商品預託法違反の疑いで警視庁に逮捕された。

 安愚楽牧場が、1990年頃から経営破綻するまでの約20年間に集めた出資金3700億円のうち、約半分の2000億円を、牛の購入ではなく出資者への配当に回していたとみられることが、捜査関係者への取材で分かった。

 警視庁は、安愚楽牧場が自転車操業を続けていたとみて調べている。
http://www.news24.jp/articles/2013/06/19/07230730.html
(2013/6/19/日テレニュース24)


安愚楽牧場 自転車操業 出資の5割 配当に
    
2013年6月19日 朝刊

 

 二〇一一年八月に破綻した畜産会社「安愚楽(あぐら)牧場」(栃木県那須塩原市)が、うその説明で顧客を勧誘したとされる事件で、同社が勧誘の際、顧客に繁殖牛を九万〜十万頭保有していると説明していたのに、実際には六割程度の六万頭しか飼育していなかったことが、捜査関係者への取材で分かった。
 同社は顧客に約束した配当を出すため、新たに集めた出資金を配当に回す「自転車操業」状態に陥っていたことも判明。警視庁捜査二課は、特定商品預託法違反(不実の告知)の疑いで逮捕した元社長三ケ尻久美子容疑者(69)ら元幹部三人が配当を捻出するため、破綻直前まで顧客にうその説明をして出資を募っていた疑いがあるとみている。
 逮捕容疑では、三ケ尻容疑者らは、破綻直前の一一年四〜七月、同社が保有する繁殖牛の頭数が大幅に不足していたのに、実際に多数の牛を管理しているかのように偽ったパンフレットなどを顧客約百人に送り、総額七千三百万円の契約の勧誘をしたとされる。二課は三人の認否を明らかにしていない。
 安愚楽牧場の和牛預託制度は、出資者が繁殖牛を一口五十万〜一千万円で購入する形で契約し、年3〜10%の配当は、生まれた子牛を売却して得た利益から充てていた。このビジネスモデルが成立するには、繁殖牛が毎年子牛を産み続け、牛の売却価格も安定することが前提だった。
 しかし、実際には繁殖牛が子牛を産まなかったり、牛の価格が低迷したりして、配当を捻出できないケースが続出。破産管財人の調べでは、同社は過去二十年に集めた出資金三千七百億円のうち、本来は大半を牛の購入代に充てなければならないのに、約半分の二千億円を配当に回す自転車操業状態だった。
 捜査関係者によると、同社は〇九年三月〜一一年三月、毎年度の事業報告書で、飼育している繁殖牛の頭数を水増しして記載。同月の東京電力福島第一原発事故による牛肉価格の低迷などで経営が傾きかけると、破綻直前まで水増しして新規勧誘を続けた。
 安愚楽牧場は一九八一年創業。三ケ尻容疑者の夫(故人)が、和牛オーナー制度を考案した。
 全国四十カ所の直営牧場のほか、農家三百五十軒に飼育を委託。一時は関連牧場で全国の黒毛和牛の二割に当たる十四万六千頭を飼育していた。
 二〇一一年八月に経営破綻。負債総額四千三百億円のうち、四千二百億円が全国の顧客七万三千人から集めた出資金で、過去最大の消費者被害となった。
 出資者に返済される額は、東電の賠償金二十億円を含む約二百億円にとどまる見通し。
 全国安愚楽牧場被害対策弁護団事務局長の中川素充弁護士は「牛の値段が上がり、飼料代が下がることが前提のビジネスモデルで、現実味はなかった。被害を拡大しながら事業を続けた点で非常に悪質だ」と指摘する。
 一方、同社は破綻後の債権者説明会の資料で「ビジネスモデルは特定商品預託法の規制には違反しておらず、運用も監督官庁の検査で違法との指摘は受けなかった」と説明していた。
<特定商品預託法> 巨額詐欺事件の「豊田商事事件」などを受け、1986年に消費者保護を目的として制定された。事業者が3カ月以上、商品や施設利用権を預かって管理運用する取引に適用される。和牛や貴金属、ゴルフ場利用権などが対象。事業者に契約書面の交付を義務付け、事実と異なる説明(不実の告知)をした場合は2年以下の懲役か100万円以下の罰金が科される。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013061902000120.html
(2013/5/19/東京新聞)


2013年6月20日5時3分
    
安愚楽牧場、利益率は超低空飛行 自転車操業が常態化?

 安愚楽(あぐら)牧場の和牛商法事件で、同社の経営はオーナーへの配当が出せるだけの利益がない状態が長年続いていたとみられることが、決算資料からわかった。警視庁は、元社長三ケ尻久美子容疑者(69)らが新規オーナーからの出資金を自転車操業のように配当に回していた可能性が高いとみている。

 同社の利益は、オーナーが所有する繁殖牛から産まれた子牛の売却益や、ハムづくりなどの食品加工業、レストラン経営の売り上げなどから得られる仕組み。オーナーが支払う契約金はあくまで「預かり金」で、満期が来れば全額を戻していた。

 経営破綻(はたん)する前年度の2010年度まで15年間の決算資料によると、売上高に対してどの程度の利益を出せたかを示す「営業利益率」がマイナスの年が7回あった。プラスの年も0・1%〜3・4%にとどまり、極めて利益率の低い状態が続いていた。
http://www.asahi.com/national/update/0619/TKY201306190511.html
(2013/4/20/朝日新聞)

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この記事へのコメント
いつもお世話になっております。
ようやく逮捕の時をむかえ、喜びましたが、やっと第一歩といった気持ちです。
もう少し早くコメントすべきところ、遅くなってしまいました。
これまで、ありがとうございました。
これからも、よろしくお願いいたします。

後半部分
「出資者の半分を配当に回していた」→「出資金の半分を配当に回していた」

Posted by roko at 2013年06月23日 00:51
roko 様

 ご指摘いただきありがとうございます。遅くなりましたが訂正完了いたしました。

 今後の被害回復心よりお祈り申し上げます。。


「出資者の半分を配当に回していた」→「出資金の半分を配当に回していた」
Posted by 管理人C at 2013年07月11日 09:37
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