2013年06月26日

安愚楽牧場:「牛の数は足りていた」…元社長、容疑を否認〜「特定商品預託法違反」と「詐欺罪」はどちらが出資者(被害者)にとって有利なのか。




 安愚楽牧場の逮捕劇において、元社長は牛の数を偽っていないと主張しているようです。元社長は、逮捕が身に迫っていることはかなり前から当然感じているので、他の逮捕された2名や場合によっては、その他の役員などとあわせて、「想定問答」や「口裏合わせ」を行っている可能性が充分あるかと思います。

 この件で容疑者の誰かが「ゲロ」(自白)すれば、「故意」が生じるわけですから、「詐欺」での逮捕が可能となります。

 警視庁の方では、引き続きその他の出資者に関する被害や「詐欺罪」の立件も視野にいれて「刑事事件」として進めてもらいたいのですが、今回逮捕された3名に出資金をこれ以上「返せ」と叫んでも基本的には難しいところです。

 なぜなら、元社長らは「破産」もしているわけですので、今後何かの拍子で「安愚楽牧場」とは関係の無い「資産」が転がり込んでも、まるまる元社長らのものなので、結局は、今回逮捕された者以外の重要人物に焦点を当てることが出資金を戻すためにも必要になります。

  ところで、今回の事件において、仮に「特定商品預託法違反」の容疑(被疑事実)のみ(「詐欺罪」にならず)にとどまり、そのまま進んだら今後の出資金の回収にどのような影響があるのか考えてみたいと思います。
   

   まず、今回の逮捕の基礎となっている100名の金額においては、約57億円の被害額とザックリの計算から割り出しています。「特定商品預託法違反」は最高刑が懲役2年ですから、この被害額や被害者数から、最高刑を与えることは充分可能でしょう。また、被害者数から犯罪を複数回行なっているという見方から、法律上最高刑の1.5倍つまりここでは懲役3年の刑を与えることができます。

 恐らく「詐欺」(最高刑懲役10年)と比較したら軽いと言われる事件なので、刑事訴訟の方も2年〜3年程度で終了する事も充分考えられます。それに懲役3年はあっという間です。起訴後においても「未決勾留」をされる事も充分ありえますからその分はまるまる懲役刑の日数から控除されます。
 この間、鈴木宗男氏はたしか1年半だったでしょうか栃木の刑務所で服役して出所したのが記憶に新しいです。また堀江貴文氏が判決を言い渡されて懲役2年でしたか刑務所に服役していましたが、1年半や2年はあっという間でした。
詐欺を行なっても3年刑務所に入っていれば、破産もしたし、それで法律上は全てチャラになるわけですから、本人らから「隠し金」や親族などから借りて「被害金」を返済する意思はないと思われます。

 これが「詐欺」ということであれば、起訴から第一回公判までの間にある「公判前整理手続き」も1年程度は行い、その後の公判も数多く行われるわけですから最高裁での判決迄4年以上かかる事も考えられます。かなり長い刑事手続き期間にも及ぶので、どこかで「保釈」され、勾留せずに裁判に臨む事になります。「詐欺」となった場合は、被害額も57億円と懲役10年を食らうのには少し不十分かなとも思える金額かもしれませんが、それも被害額と被害者数を増やす事によって、懲役10年を与える事になるかとおもいますので、元社長ら自ら弁済を申し出る可能性も充分あります。懲役10年(判決によっては懲役15年)はかなり長いので、公判等の途中で弁済することによって量刑を小さくさせる目論見もあるからです。


 今「安愚楽牧場」の出資者において懸念されることは、逮捕に至り刑事訴訟の土俵に乗せることが出来たのはとてもいいことなのですが、最も関心が高い「被害金を誰に弁済させるのか」とするのかというところが今ひとつ見えていません。「三ヶ尻一族」がみなやったといって、10年刑務所に入ればそれでスッキリするような問題でもありません。
 やはり元社長ら以外にも「責任」がある人は多数居るはずです。また「三ヶ尻一族」を隠れ蓑にして「美味しい思い」をした人もいることかと思います。
 捜査機関の捜査も破産管財人や弁護団ではできない証拠収集をやってくれますが「特定商品取引法違反」だけであればとは関連のない部分は一切手を付けません。それでも、その捜査過程で、今まで浮上しなかった「重要人物」が浮かんでくる事が少なくありません。


 これらを見る限り、やはり出資者の返戻を多くするには、「詐欺罪」の適用が重要となることがわかるかと思います。




 
安愚楽牧場:「牛の数は足りていた」…元社長、容疑を否認〜「特定商品預託法違反」と「詐欺罪」はどちらが出資者(被害者)にとって有利なのか。





安愚楽牧場:「牛の数は足りていた」…元社長、容疑を否認
毎日新聞 2013年06月26日 02時30分(最終更新 06月26日 02時36分)

 安愚楽牧場(栃木県那須塩原市、2011年8月に経営破綻)による特定商品預託法違反事件で、逮捕された元社長、三ケ尻久美子容疑者(69)が警視庁の調べに対し、「牛の数は足りていたので犯罪にならない」と容疑を否認していることが分かった。三ケ尻容疑者の弁護士が25日、明らかにした。

 三ケ尻容疑者は11年4〜7月に顧客とオーナー契約を結ぶ際、繁殖牛の数が不足していることを隠し、事実と異なる説明をしたとして18日に逮捕された。

 しかし、弁護士によると、三ケ尻容疑者は「広告していた分の牛はいた。罪にはならないはずだ」と強調。一方で顧客に対しては「約束通りの配当ができず申し訳ない」とも話しているという。

 安愚楽牧場は契約上9万〜10万頭の牛がいるとされていたが、実際は5万〜7万頭程度だったことが判明している。【福島祥】

http://mainichi.jp/select/news/20130626k0000m040118000c.html
(2013/6/26/毎日新聞)



安愚楽牧場元社長 容疑を否認
6月26日 4時19分


「安愚楽牧場」の「和牛オーナー制度」を巡る事件で、牛の数を過大に説明して出資者を勧誘していた疑いで逮捕された元社長が、「牛は足りていなかったのではなく、牛を顧客に割り当てる作業が追いついていなかっただけだ」と容疑を否認していることが、弁護士への取材で分かりました。

栃木県に本社があった安愚楽牧場の元社長、三ケ尻久美子容疑者(69)ら、元幹部3人は、経営破綻する直前のおととし、「和牛オーナー制度」で投資する牛の数を過大に説明して出資者を勧誘していたとして、今月18日、特定商品預託法違反の疑いで警視庁に逮捕されました。
会社は破綻するまでの3年間、9万頭から10万頭の牛がいると公表していましたが、警視庁によりますと、実際には6万頭ほどにとどまっていたということです。
警視庁は3人が容疑を認めているかどうかを明らかにしていませんが、三ケ尻元社長が「牛は足りていなかったのではなく、牛を顧客に割り当てる作業が追いついていなかっただけで、今後割り当てるつもりだった」と容疑を否認していることが、弁護士への取材で分かりました。
元社長は「破綻の直前まで、経営は立て直せると思っていた」とも話しているということです。
また、元幹部2人も容疑を否認しているということです。
警視庁は会社が破綻したいきさつなどについて調べを進めています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130626/k10015585031000.html
(2013/6/25/NHKニュース)


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