2013年09月16日

安愚楽牧場事件 「詐欺罪」で起訴を 被害弁護団が意見書〜とにかく可能性のあるものは片っ端から実行を。

安愚楽牧場の件において、警視庁と栃木県警の合同捜査本部は、告訴されている「詐欺罪」での立件は断念しているということです。警察がこういった態度になってしまうとそれ以上の捜査はやらないのが普通です。それに警察が抱えている事件は非常に多く現在日本で起こっている事件をすべてやり尽くすのも非常に難しくなっています。そのため、本来刑事訴訟法においては、告訴・告発すれば、書面だろうと口頭であろうと警察官(つまり巡査部長以上の階級をもつ者で「司法警察員」と呼ばれる)は告訴・告発者の事情を聞き取り告訴状などを作成するのが当然のこととなっています。

 しかし、それをまともにやっていたら「警察」自体が機能しなくなってしまいます。そのような事情から警察は状況を聞いて「あっ、すみませんけど書面にしてくれませんか。」とか、そういうのは極力「弁護士さんや司法書士さんに頼んでやってくれませんか。」などの「難癖」をつけて丁重にお断りするのが今の警察の現状です。それに、厄介なのは警察で告訴・告発を受理してしまうと「まじめな告訴」だろうと「ふまじめな告訴」だろうとちゃんと捜査して検察に報告(いわゆる「書類送検」)をしなければならずなにかと面倒だということはわかるかと思います。
 ちなみに「ふまじめな告訴」というのは、「隣のオッサンが私の妻に興味があるらしく、寝とられるんじゃないかって心配です。」とか、「夫が私の財布から1万円抜き取りました。」なんていうような明らかに罪にならないようなものとか、民事的な紛争のようなものということです。そういうことをいうと結構笑う人もいるのですが、年中そういったものが、警視庁や東京地検(特捜部)などに寄せられます。
 告訴して「受理されやすい」と言われるものは、自身の機関ですべて解決できる「東京地検」だそうですが、逆に「不起訴」(嫌疑無し)であしらわれる案件も「東京地検」の方が圧倒的に率が高いです。

 そもそも「検察」という組織は警察などの1次捜査でよせられた犯罪(書類送検や身柄送検)について、本当に犯罪に相当するものなのか、それが事実なのかを見極めて、犯罪(裁判で有罪になると判断)という心証を得た場合は起訴し、処罰を求めるというものが仕事です。
 また裁判で有罪になるであろう犯罪であっても「反省もしているし今回は勘弁してあげよう」という不起訴(起訴猶予処分)をすることも検察の与えられた権限です。
 しかし現実問題として、裁判で有罪が得られるものは極力起訴するのが検察の現在の方針です。
そのため警察が「1次捜査」ということに対し検察は「2次捜査」といわれることもありますが、基本的な考え方から検察は警察に比べて「マンパワー」が少ないのが当然となります。

 
 ですから、本格的な捜査は「警察」がメインになります。検察は警察から上がってきた事件をもとに公判維持できるなら起訴し、できないのなら警察に捜査をフィードバックさせて起訴できるような体制に持ち込み、被告人や弁護人が反論しても論破できるように完全武装したうえで起訴するのが「当たり前」の、現状です。「無罪」を出そうものなら、担当検事はお仕置き者です。それが今の検察起訴の有罪率が「99.7%」と言われる所以です。それを考えれば、「ちょっと怪しい」なんていうのは起訴しないということになります。


 結局のところ、今回の「安愚楽牧場事件」において「詐欺」での立件は困難というのは、前述の事を総じて考えれば、「警察が『詐欺罪』で逮捕できるだけの証拠がそろわなかった」ということです。
 別の言い方をすれば、「警察は『詐欺罪』で逮捕するところまでの捜査の手がたりなかった」というのが本音です。
 つまり「捜査する時間がないんだよ」と警察は答えているのです。
 それは、記事の中の「捜査本部は、同社が集めた資金を飼育に充てていたことなどから詐欺罪での立件は困難と判断」ということからもその可能性が伺われます。

 ここではまずどうすればよいか、検察のケツを叩くしかないのです。検察のケツを叩くというのは警察のケツを叩くということにもつながります。
 これは刑事訴訟法上、検察が警察などに対して、捜査の「強力な協力の要請」を規定しているためです。実際には警察の方が圧倒的に捜査能力が上なので、検察としては及び腰の部分もありますが、とにかく被害回復のためには遠慮せずにやれることはやるのが吉なのです。





安愚楽牧場事件 「詐欺罪」で起訴を 被害弁護団が意見書〜「集めた資金を飼育に充てていたことなどから詐欺罪での立件は困難」



「安愚楽 詐欺罪で起訴を」 被害弁護団が意見書

 2011年8月に経営破綻した安愚楽牧場(那須塩原市)を巡る特定商品預託法違反事件で、警視庁と県警の合同捜査本部が、元社長・三ヶ尻久美子被告(69)(特定商品預託法違反で起訴)ら旧経営陣3人の詐欺容疑での立件は困難と判断したことを受け、県被害対策弁護団が、東京地検に詐欺罪での起訴を求める意見書を送付したことが分かった。送付は13日付。

 弁護団によると、三ヶ尻被告が繁殖牛が足りないにも関わらず、出資者に契約をさせていたことについて「積極的にだまし続けていた」と指摘し、詐欺罪での起訴を求めた。弁護団の服部有弁護士は「旧経営陣の行為は悪質。厳格な処罰を求める」と話した。

 捜査本部は、同社が集めた資金を飼育に充てていたことなどから詐欺罪での立件は困難と判断しており、事実上、捜査は終結している。

(2013年9月15日  読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tochigi/news/20130914-OYT8T01245.htm





詐欺での立件求め意見書 安愚楽事件で本県弁護団
  
9月14日 朝刊

 
 経営破綻した「安愚楽牧場」(那須塩原市埼玉)の特定商品預託法違反事件で、県警と警視庁の合同捜査本部が元社長の三ケ尻久美子被告(69)=特定商品預託法違反罪で起訴=ら旧経営陣3人の詐欺容疑での立件を見送る方針を固めたことを受け、被害対策本県弁護団が詐欺罪での起訴を求める意見書を東京地検に送付したことが13日、同弁護団への取材で分かった。送付は同日付。

 意見書によると、安愚楽牧場は繁殖牛が足りず、実在しない牛の識別番号を記載して契約させるなど「積極的にだまし続けていた」と指摘。また、三ケ尻社長の破産債権査定申し立てにおいて、東京地裁が「黒字化の達成が非常に困難な状態にもかかわらず、出資金が償還される旨誤信させて契約に加入、継続させたとの事実を認定できる」と述べていることから、「詐欺事件の立件を困難とするのは著しく消極的」と主張している。

 同弁護団事務局の服部有弁護士は「このまま詐欺容疑で立件されないとなると今後、同じような商法がまかり通ってしまう可能性がある」としている。
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/local/news/20130914/1351730
(2013/9/14/下野新聞)

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