2013年10月30日

みのもんたさん次男:東京地検が起訴猶予〜【刑法243条;窃盗罪】オヤジの力で起訴が取りやめになったものなのか。

 みのもんたさんの次男の窃盗事件について、東京地検は起訴猶予処分(不起訴の一種)としたということです。「起訴猶予(きそゆうよ)」とは、クロ(窃盗は事実だった)と判断した上で「起訴はとりあえずしない」ということです。日本での検察官は、刑事訴訟法の「起訴便宜上主義」により、犯罪が行われても直ちに起訴するわけではなく、犯人の性格や犯行後の状況や社会的な影響など様々な状況を総合的に判断して、処分できる裁量をもっています。極端な話、殺人事件を犯しても不起訴(起訴猶予)にすることが法律上可能となっています。
 一応「猶予」とはなっていますので、検察官が「起訴猶予」処分を告げて、その後検察官の気が変わって起訴するということがあっても「時効」などの起訴を妨げる要件でなければ、その起訴は有効であるという判例があります。

 しかし、こういった処分はもう検察ではそれ以上の捜査はしません。ということの表明なので、再度おなじような事をしてしまうなどのことがない限り「起訴猶予」で終結するということになります。

 今回の場合、みのもんたさんの次男が、そのようになったのですが、普通検察は起訴できるものは起訴するというスタンスをもっています。窃盗においては、今まで「懲役刑」だけが存在していました。刑罰の精神から財産を奪う罪に財産で解決するのはオカシイなどという思想から、「罰金刑」の適用を見送ったといわれています。「窃盗」は大きなものは銀行に入って大金を盗むものから、文房具店で1本10円の鉛筆を盗む行為まで、様々あります。前者の銀行での盗みであれば、当然公開の法廷で懲役10年を求刑すればよいのですが、後者の文房具店での盗みの場合、処罰するには「懲役刑」しかないのでどんなに軽い罪にするにしても、公開の法廷で裁き懲役1ヶ月でも請求することになるかと思います。そして判決は執行猶予月の懲役刑が当然予想されます。でも実際はこのような軽微といえるものにおいては、本人が認めている場合には、「起訴猶予」ということで処理されることが殆どです。
 話はそれますが、文房具店においては10円の盗みにおいても困るので、犯人を捕まえたら警察につき出すということも実際には有り得ます。警察では、事件を処理した以上「軽犯罪」などの勾留や科料などに限られている「微罪」ではない限り、速やかに検察に送らなければなりません。1本の鉛筆の窃盗だけでも正式に処罰をしようとすると非常に時間と手間と労力がかかります。
 

 そういった経緯もあり近年(平成18年の刑法の改正で)窃盗罪に「罰金刑」が追加されました。懲役・禁固・科料という刑の他に「罰金」や「科料」という「財産刑」というものが存在しますが、これらの罪において一定額以下(100万円以下)で行おうという場合、正式な裁判ではなく、略式起訴(略式手続;非公開の書類のみで行う裁判)という方法が可能となります。次男が本当に認めているのであれば、正式な裁判で行わないにしても、「略式起訴」をするのが当然だとおもうのですが、「起訴猶予」となると、「ひどいことをしたのに、本当にやったの?」と疑問に思う人も少なくないでしょう。

 酔っていた人のカバンを盗んで、その中のキャッシュカードを取り出してATMでお金を引き出そうという行為は、悪質な行為なので「起訴猶予」では済まないと思うのですが、会社を「諭旨解雇」になることで「社会的制裁を受けたから」という事も検察の処分は、かなり甘すぎるのではないかと当方は、見ています。また、富豪の「みのもんた」さんだから、多額のお金を弁護士を通じて払って、「示談も成立したから私(被害者)からも今回は寛大な処分にして欲しい」とい嘆願書もだされたのかもしれません。

 というより日本にはまだ正式に存在していませんが「起訴猶予」は、アメリカで言う「司法取引」のような性質も帯びており、罪を認めれば今回は起訴は見送る(起訴猶予)にするけど、認めないのであれば正式な手続き(公判請求)をするという行為を検察は行なっています。
 その背景には正式な裁判をすれば証拠不充分で「無罪」になる可能性もあるということです。逆に嫌疑不十分で不起訴にすれば、無罪同様なので身柄を拘束した件について被疑者補償や場合によっては「賠償請求」を国や地方自治体(警察の分)負うこともあります。 
 被疑者にとっても「無罪」を主張する以上略式手続もできず、公開の法定で裁かれる可能性も出てきます。仮に無罪になったとしても、精神的なダメージは計り知れません。
 そういった「リスク」を鑑みれば、「起訴猶予」というのは、検察にとっても被疑者にとっても一応「都合のよい」処分とも言えますが「無罪」の可能性も充分に秘めたものでもあるため、「軽微事件での冤罪」という事も問題となっています。

 今回のみのさんの次男はどのような経緯で「起訴猶予」となったのかはわかりませんが、次男がシロであるとは思えないので、オヤジの力で金銭的な解決を図ったのかとも考えられますが、刑罰を加えない「検察」には疑問点も多く感じられます。

 


みのもんたさん次男:東京地検が起訴猶予〜【刑法243条;窃盗罪】オヤジの力で起訴が取りやめになったものなのか。


みのもんたさん次男:東京地検が起訴猶予
毎日新聞 2013年10月29日 19時37分(最終更新 10月29日 19時41分)

 東京地検は29日、窃盗容疑などで警視庁に逮捕された、タレントのみのもんたさん(69)の次男で日本テレビの元社員(31)を起訴猶予とした。地検は「偶発的犯行で(諭旨解雇の)社会的制裁を受けている」と説明している。

 次男は8月13日未明、東京都港区の路上で寝ていた男性のかばんを盗み、入っていたキャッシュカードを使って同区のコンビニエンスストアで現金を引き出そうとしたとして、窃盗未遂と窃盗の容疑で逮捕され、その後、処分保留で釈放されていた。【山下俊輔】
http://mainichi.jp/select/news/20131030k0000m040032000c.html
(2013/10/29/毎日新聞)


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posted by 管理人B at 14:08| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 刑法 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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