しかし、それらの責任を負うには、それなりの「因果関係」と「責任の所在」を立証しなければなりません。
また民事責任の場合も先述の通り、相手の「過失」を証明しなければなりません。
よく、自動車事故が発生した場合、人(自転車の運転も含む)が悪くと自動車には過失がないのに「自動車がわるい」という事を言われることが多いです。その根拠は自動車賠償責任法における「自動車保険」(強制保険)というものの規定についていっていることなのだと思います。
つまりこの自動車賠償保険(強制保険)は、その自動車で事故が発生した場合にその因果関係があれば、
その事故の補償をするということです。いわゆる「無過失責任」ということで特別な規定がもうけられていますが、その他の刑事事件などの適用は通常のルールで処分されなければなりません。
「因果関係」はカネボウ化粧品の該当商品をつかったので、塗ったところが「白斑」になってしまった。
という事を明らかにすればたいていわかりますし、他の被害者などでも総合的に勘案すれば、裁判でみとめられるかと思います。
被告カネボウ化粧品の商品をつかって、「白斑」に至った過程において、具体的にどこに「過失」があったかを探すことも大変な労力がいることです。
被告の立場からすれば、現在の化学の常識を踏まえたり、厚生労働省の規定を遵守しておこなった上でこうなったということであれば、なんとも残念な出来事です。
でもそれ以上に残念なのは、この商品を利用したお客様です。
その結果、カネボウ化粧品の該当商品の使用により「白斑」になったということがある程度証明できれば、それ以上の「過失」をさがすまでもなく、賠償をみとめることができるということです。
今回の原告は41歳の女性1人で4800万円の請求をしているということです。
この「白斑」の被害が、ある程度年数が経てば完治(なくなってしまう)ものなのか、それとも生涯に渡って、残るものなのか、これによっても認める金額が違ってきます。
現状ではこれはわかりません。
これまでに1万6,000人以上に「白斑」の症状が確認されている、カネボウの美白化粧品をめぐる問題で、損害賠償を求める女性が、怒りの訴えを行った。
「不信感もあるし、怒りですよね。こういう肌になってしまって。もっと早く、被害の訴えがあった時に、回収なり何かすれば、こんなふうになっていなかったと思う」と語るのは、カネボウ化粧品の美白化粧品を使い、肌がまだらに白くなる白斑の症状が出た41歳の女性。
この女性は、カネボウに4,800万円の損害賠償を求めていて、18日、東京地裁で、第1回の口頭弁論が開かれた。
カネボウを訴えた女性は「きょう始まったというんですかね...。まだ始まったばかりだから、わからないけれど、(カネボウ側には)ちゃんと対応してほしいですね」と話した。
女性は、カネボウが自主回収するまで、およそ2年にわたり、白斑症状の原因とみられる「ロドデノール」を含む化粧品を使用していた。
18日の弁論で、カネボウ側は、ロドデノール配合の化粧品により、白斑の症状が出たことは認めたが、白斑が治るかどうかが重要な争点であると主張。
「今後、研究により、新たな知見が示されるのを待って、的確な認否、反論をする」とし、請求棄却を求め、争う姿勢を示した。
カネボウを訴えた女性は「(手は)真っ白です。全然変わらないです。腕は、このへんが白かったのが、少し色素が戻ってきているかなと。外出とかも、手も恥ずかしいですし、出すのが。電車とかも乗れないです、恥ずかしくて...」と話した。
18日午後、カネボウは、白斑の症状が確認された人の最新の数を発表した。
先週発表分に比べ、167人増加した1万6,608人に白斑の症状を確認し、3,401人については、完治か、ほぼ回復しているという。
また、この白斑問題については、18日から被害弁護団が、被害者への無料電話相談を始めた。
受け付けが始まった午前10時には、電話が一斉に鳴り、治療費などの相談が行われた。
この電話相談は、18日と28日の2日間行われ、12月7日には、補償などについての説明会を開くという。
(11/18 18:45)
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00258053.html
2013年11月18日11時05分
http://www.asahi.com/articles/TKY201311180046.html
(2013/11/18/朝日新聞)
ラベル:症状損賠訴訟 白斑 第1回口頭弁論 ロドデノール 請求棄却 被害弁護団 1万6,608人 美白化粧品 カネボウ白斑被害110番 日本皮膚科学会 治療費 慰謝料 被害者弁護団 カネボウ化粧品被害対策弁護団 カネボウ被害者弁護団
【関連する記事】
- 通信サービスの相談が最多 国民生活センター
- 拡大するビットコイン騒動…美人CEO不審死~仮想通貨が不安視されればその分トラブ..
- ビットコイン(仮想通貨)停止、換金できない所有者ら憤り〜日本での唯一の交換所のマ..
- 全聾作曲家、佐村河内守さん広島市民賞取り消し 代理人弁護士に通知〜本当の発覚のキ..
- 銀座線:車掌腹痛で乱れ 2万4000人影響〜東京メトロは従業員の安全をちゃんと考..
- 関西の奥座敷「女湯」30分間丸見え…30代・独身女性ら老舗旅館を神戸地裁へ提訴 ..
- 農薬混入は意図的か マルハニチロ系冷食(アクリフーズ)異物混入事件、群馬県警が捜..
- 毎日放送が読売テレビの放送内容を一部無断使用〜特に報道は信ぴょう性を重視するので..
- レーシック手術、4割が「不具合感じる」 消費者庁調査〜人間の眼であるだけに異常事..
- 「苦情受付役所」のはずが、逆に苦情が多い消費者庁・消費生活センター 被害相談登録..
- メニュー偽装発覚が止まらない 日本橋高島屋でも「ブラックタイガー」を「車海老」表..
- 投資助言会社アブラハム・プライベートバンク(東京都港区) 中立装い勧誘疑惑で行政..
- 秋田書店、プレゼント応募の実態は「安愚楽牧場」や「MRIインターナショナル」と同..
- 「開運グッズで霊感商法被害」 雑誌広告掲載の出版社「実業之日本社・芸文社」及び広..
- 富士ハウス(静岡県浜松市)破産:損害賠償請求訴訟 賠償金減額し支払い命じる−−東..
- 消費者訴訟法案を閣議決定 消費者団体が訴訟代行へ〜非常に使い勝手も悪く、まだまだ..
- インプラント歯科「シティデンタルクリニック」(福岡市博多区)破産、「被害者の会」..
- 京急脱線事故 現場で復旧作業続く〜事故によっては「倒産」の可能性もやってくる。
- 親を狙う「代理婚活」に注意 埼玉県、結婚相談所に初の業務停止命令〜急成長の企業の..