先日2013年10月31日にお伝えした当ブログの記事で「ららぽーと富士見(仮称)」(埼玉県富士見市山室一丁目1259番1他)の着工をお伝えしました。
色々と疑問点や話題などを別ルートからいただき、このショッピングセンターへの関心や期待が高いことが伺われました。
当方の記事で強く関心が高い内容として、どこに出来る広さや詳細な施設な情報は当然発祥元の三井不動産に聞けばいいと思います。実際の利便性やそれができることによっての影響や入ってくるテナントなどを考えた「消費者目線」というものは、やはり第三者の目で見てみる必要があるかと思います。そういった部分をここで考察してみるのは大変有意義なことであると感じています。
かつて、日本の娯楽が「デパート(百貨店)」にあった頃、東京においては老舗とも言われる「三越」を始め、伊勢丹・大丸、そして鉄道系では東急・東武・西武、名古屋においては、松坂屋、大阪では高島屋、阪急百貨店などそれぞれのお店に行って買い物を楽しむ、そしてレストランに行き「お子様ランチ」を食べて、そのおまけを大切に持ち帰り、帰りはパパ・ママの間に手を繋いで夕日を浴びながら帰宅する。ということがオーソドックスなどこの家庭でもみられるようなその時代のステータスでありました。昭和でいうと40年・50年代といったところです。
しかし、昭和60年代になると、そのあり方は徐々に変わっていき、「スーパーマーケット」がより強力なビジョンを築き、1987年の「ブラックマンデー」という株価大暴落を機にデパートとスーパーマーケットの力関係が対等もしくは逆転していくようなことになっていきました。特にスーパーマーケットの中でもダイエーの力は最強でした。
そして21世紀に入る2000年には、スーパーマーケットの業界もダイエーとコンビニエンスストアを大きなバックに率いるイトーヨーカドーと、中堅スーパーの一角であった当時のジャスコ(現 イオン)が互角な規模となり、デパートの経営を脅かすほどまで拡大してきました。
その後は、最強であったダイエーが調子を崩し倒産の5歩手前のようなところに来て産業再生機構の支援を受けなければならないところまで落ち込みました。その隙に、残るイトーヨーカドーとジャスコがトップ集団として、流通業を率いるというような形となっています。どちらも規模の拡大にはまだまだ躍起になっているため、それぞれ2つの企業は百貨店を傘下に入れたり、地元スーパーをクラッシュさせたりと貪欲に突き進んでいます。そのため吸収合併などで負債を受け継ぐという「特別損失」などにも耐えていけるよう、両社抱えている資本や人材資源などをまとめる形で、イートーヨーカドーはコンビニエンスストアのセブンイレブンと統合して「セブンアンドアイホールディングス」となり、ジャスコにおいては、その名前を捨てて「イオングループ」で呼称も合わせてまとまり現在に至って火花をちらしています。
ところが、同じ「スーパーマーケット」であっても、両社にとって不思議と役割や性格が分担されているようなところがあります。
セブンアンドアイホールディングスにおいては、特にコンビニのセブンイレブンの活躍が国内の圧倒的なシェアを占めているため、イトーヨーカドーにおいては「中規模」と言える店舗も少なくありません。
一方イオングループにおいては、傘下に「ミニストップ」というコンビニを擁していますが、セブンイレブンどころか、ローソン、ファミリーマートにも及ばず、サークルKサンクスより勝らないような状況です。しかし、イオングループにおいては「ショッピングセンター」を充実させており、一つのレジャーランドのような大規模な娯楽施設を形成しています。これはセブンアンドアイホールディングスには見られないところです。
そのような現象をみるからにそれぞれ同じスーパーマーケットであっても役割や性格は大きく異なっています。
ここで現在のショッピングセンターを語るとなると、別のルートから登場してきているのが大規模ビルの運営から自然の流れで、商業施設(テナント)をも管理運営するようになった三井不動産率いるショッピングセンター「ららぽーと」との話が出てくるわけです。
「イオンショピングセンター」と「ららぽーと」は元祖スーパーと不動産テナントという源流も違うため、両者の役割は一見違うようにみえるし、実際にも手をつけている部分は違うところもあります。
でも「ショッピングセンター」という娯楽施設においては競合しているため、当然この2社においては優劣を消費者から判定され売上に直結するような結果も招くことになるのかもしれません。
どういうところが優劣の結果かというと、率直に言って「どちらに行きたいか」ということになるのです。それは様々なチェックポイントが必然的にあって、具体的に言うと食品の値段・品数、施設の利用しやすさ(トイレ、水飲み場や食事をするところフードコート)、専門店の数や内容、駐車場や駐輪場の数と広さ、建物の造り(露出しているところが多ければ傘をさしたり、寒さ暑さ対策をしなければならない)。そんなところにこの2つの企業が現在それぞれ運営するショッピングセンターに特徴があって、その現状をみてみると、その欠点を「ららぽーと」が補っていかないと「イオン」に客を大幅に取られてしまうという可能性があるということです。
とにかくやる以上は成功して地域活性の牽引役になっていただきたいです。成功すれば他の多くの企業の活性化がみこまれ、逆に失敗すれば他の企業も一緒に沈み不況のスパイラルを産んでしまいます。
ららぽーと富士見(仮称、埼玉県富士見市、2015年春開業予定) 主宰の三井不動産や出店企業が大規模オープンのために今後考えること。
ららぽーと富士見(仮称、埼玉県富士見市、2015年春開業予定) 主宰の三井不動産や出店企業が大規模オープンのために今後考えること。
埼玉県、東武東上線エリア最大級のショッピングセンター
「(仮称)ららぽーと富士見」本日(10/25)着工 2015年春開業予定
平成25年10月25日
三井不動産株式会社
三井不動産株式会社(所在:東京都中央区 代表取締役社長 菰田正信)は、埼玉県富士見市にてリージョナル型ショッピングセンター「(仮称)ららぽーと富士見」の開発を推進しており、本日(10月25日)着工しましたのでお知らせいたします。なお、開業は2015年春を予定しています。
東武東上線エリア最大級の規模となる当施設は、約152,000uの広大な敷地に、延床面積約185,000m2、店舗面積約80,000uの4階建て(店舗部分は3階建て)の計画です。店舗数は約300店、駐車場台数約4,600台を予定しています。
当施設は、富士見市のシティゾーン*に位置し、富士見川越バイパス(国道254号)に接しています。周辺には、富士見市役所や市民文化会館(キラリ☆ふじみ)など公共施設も多数あり、多くの方が集うエリアであることから、当施設のテーマを「人・モノ・文化が交差する新拠点〜CROSS PARK〜」とし、地域と共生する施設を目指します。
*シティゾーン…富士見市の総合計画で定められた、文化・行政・業務機能を有した土地利用を図る地区
<地域コミュニティ機能>
当敷地内に約8,800uの公園を整備し、また地域と連携したイベントが開催できる屋外イベントスペース(約400m2)を設けるほか、バスやタクシーの発着場となる交通広場も設置します。周辺地域の雨水処理にも対応可能な大容量の調整池(約62,800m3)も敷地内に整備します。
<商業機能>
ファッション、雑貨、飲食、エンターテインメント施設など、話題性の高い店舗を揃え、施設内各所に快適な休憩スペースやキッズゾーンを設けます。カップル、ヤングファミリーからアクティブシニアまで幅広い世代のお客さまが、ショッピング、エンターテインメント、グルメなどさまざまな用途をワンストップでお楽しみいただける施設になります。
<施設デザイン>
コンセプトは“Urban and Nature(都会と自然との接点)”。シティゾーンの都会的な雰囲気と周辺の豊かな自然を、施設デザインにも取り入れました。富士見川越バイパスに面する外観を5つのブロックに分け、南側はクールグレーを基調にアクセントとなる3色を取り入れたコンテンポラリーなデザイン、中央部分は当施設の向かいに広がるグリーンを表現します。
<環境対応>
電気と熱を同時に発生させ、エネルギーを有効に活用する「コージェネレーションシステム」を導入します。また、壁面緑化・屋上緑化、ソーラーパネルやEV充電ステーションを設置し、共用部の照明はLEDを採用するなど、「創・省・蓄」エネルギーの実現を目指します。
以上