2014年02月19日

株式会社武屋(食肉加工卸業;埼玉県戸田市氷川町)及び子会社タケヤ(神奈川県横浜市鶴見区) さいたま地裁より破産手続き開始決定、負債総額は推定約35億〜敗因は収益減に伴う設備投資が重荷に。


 食肉加工卸及びその加工食品の製造の株式会社武屋(埼玉県戸田市氷川町)とその子会社である(株)タケヤ(神奈川県横浜市鶴見)が2月5日に、さいたま地裁より破産手続き決定を受けた模様です。負債総額はこの2社で35億円に及ぶと推定されています。

 この企業は1985年(昭和60年)6月に設立で、2年後の1987年に事業内容を食肉卸に転換して食肉を加工製造していました。扱う食肉は高価とも言われた「国産牛」が9割を占めており2004年11月期には年間売上高94億7800万円ともなっていました。

 それ以降「右肩上がり」の成長を見込み、設備投資もそれ以上に積極的に行っていた模様です。2007年11月には戸田市にフードセンター(工場)を開設して、最新設備を導入したりもしていましたが、反面リーマンショックなどの世間の不況で、消費者の食肉嗜好も「安い肉」(例えばアメリカ産、オーストラリア産などの牛肉)へシフトしたりすることなどで企業の思惑とは反対の方向に流れていきました。
 そのため「右肩上がり」景気の会社の成長を見込んだ設備投資も虚しく、返済や金利負担も会社に重くのしかかってきました。
 そして、世間を騒がす、宮崎口蹄疫事件・焼肉えびす食中毒死傷事件・東日本大震災による福島第一原発事故に伴う放射性セシウム風評被害、そして国内シェア1割を占めていた安愚楽牧場倒産による和牛オーナー商法事件など、度重なる国産牛への信頼が低下し、結局は「消費者離れ」が加速しました。

 そのため、資金繰りもその場しのぎでは過ごすことができず、ついにさいたま地裁に破産申請をし、2月5日破産手続き開始決定を受ける運びとなりました。








株式会社武屋(食肉加工卸業;埼玉県戸田市氷川町)及び子会社タケヤ(神奈川県横浜市鶴見区)
さいたま地裁より破産手続き開始決定、負債総額は推定約35億〜敗因は収益減に伴う設備投資が重荷に。
 



2014/02/19(水) 食肉加工卸
株式会社武屋
破産手続き開始決定受ける
負債30億円
TDB企業コード:270430094
「埼玉」 (株)武屋(資本金3000万円、戸田市氷川町2-15-6、登記面=蕨市南町3-14-11、代表武藤克人氏)は、2月5日にさいたま地裁より破産手続き開始決定を受けた。 

 破産管財人は堀之内幸雄弁護士(さいたま市浦和区高砂2-9-5、電話048-834-1206)。財産状況報告集会期日は5月27日午前10時。 

 当社は、1985年(昭和60年)6月に設立。87年12月に事業内容を食肉卸に転換し、食肉の加工卸および加工食品の製造を手がけていた。食肉は国産牛が90%程度で山形牛、米沢牛、薩摩西郷牛、那須高原ハーブ牛などのブランド牛を扱い、牛枝肉などのブロックカット、スライスなどの一次加工を主とするほか、食肉のパックなども手がけていた。また、加工食品部門では、ローストビーフ、ハム・ソーセージ、ベーコン、チャーシューなどの製造・加工も行っていた。得意先は食品メーカー、食肉卸業者、外食産業を含む小売店などで、2004年11月期には年売上高約94億7800万円をあげていた。 

 2007年11月には戸田市に工場(フードセンター)を開設。全室オゾン殺菌システムを導入し、最新設備を駆使して徹底した温度・湿度管理、衛生管理を実現、HACCP対応工場とすることで顧客からの品質・安全面で高い要求に応えていた。 

 しかし、近年は長引くデフレに伴う消費者の
価格志向や、消費低迷などの影響からブランド牛の流通が減少傾向で推移。この分を補うべく加工食品の扱いを増やすなどしていたが、近年発生した牛生肉の食中毒事件の影響もあり、2012年11月期は年売上高約53億円にとどまっていた。また損益面も減収に加え、フードセンターなどの設備投資に伴う借入金負担が重荷となり、赤字を余儀なくされていた。こうしたなか、本業を新たに設立した別会社に移管し、当社については債務整理を進めていた。 

 負債は2012年11月期末時点で約30億円であるが、その後変動している可能性がある。 

 なお、グループ会社の(株)タケヤ(資本金1000万円、横浜市鶴見区大黒町3-53、同代表)も同日、同地裁より破産手続き開始決定を受けている。
http://www.tdb.co.jp/tosan/syosai/3885.html
(2014/2/19/帝国データバンク)




[埼玉] 食肉加工卸
(株)武屋ほか1社
破産開始決定負債総額約35億円メール印刷

公開日付:2014.02.19
〜地元大手の肉加工販売業〜
 (株)武屋(TSR企業コード:310336074、戸田市氷川町2−15−6、登記上:蕨市南町3−14−11、設立昭和60年6月、資本金3000万円、武藤克人社長)と関連の(株)タケヤ(TSR企業コード:351149791、横浜市鶴見区大黒町3−53横浜食肉市場内、設立平成14年9月、資本金1000万円、同社長)は2月5日、さいたま地裁から破産開始決定を受けた。破産管財人には堀之内幸雄弁護士(みずき法律事務所、さいたま市浦和区高砂2−9−5、電話048−834−1206)が選任された。
 負債総額は2社合計で推定35億円。
 武屋は食肉(主に牛肉、一部豚肉の取り扱いもあり)の加工・卸売を主体とした業態にあった。大手食肉メーカーや商社等を中心に販路を確立、平成16年11月期には売上高約94億7800万円をあげていた。16年12月には戸田市の現本社地の不動産を取得、同所に加工工場を建設し19年秋より稼働を開始していた。
 しかし、受注低迷に相場価格の下落が重なって売上推移は下降線をたどり、23年11月期には売上高が約49億円まで減少。設備資金の確保等で膨らんでいた金融債務に伴う金利負担が収益を圧迫、赤字決算が続いていた。
 24年11月期の売上高は約52億円とやや上向いたものの、収益環境は好転せず資金繰りは悪化、ついに支えきれず今回の措置となった。
 タケヤは武屋の子会社として平成14年9月に設立。武屋向けの原料肉卸売を主体としていたが、同社に連鎖する形で今回の措置をとった。
http://www.tsr-net.co.jp/news/tsr/20140219_01.html
(2014/2/19/東京商工リサーチ)


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posted by 管理人B at 18:32| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 倒産(一般ニュース) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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